見出し画像

詩    …面影


真夜中…
時計は二時をまわっている

そろそろ寝なくては と
カーテンを少し開けて 見上げた空
星という星が
今にも降ってきそうな夜


“ 今夜だよ!
ふたりでこっそり抜け出して   銀河の旅へ出かけよう

それとも森の奥へと
流れてこぼれ落ちた星の欠片を
探しに行こうか ”


囁く声が聞こえる
あなたはいったい・・?


“ボクは君のささやきをいつも聞いてる 面影さ 
君のことなら何でも知ってる ”

冷たいくちびるを近づけて
耳打ちしてくる

ん ? オモ カ ゲ …

って  その声は・・・


とたんに目が覚めた


冷たい耳打ちの余韻が溶けだして
微妙な熱を残していくのを感じながら…
 
そっと部屋のカーテンを開けると
視界にひろがる 白の世界   


初雪だ

‥           

     

           ‥

  ‥


ジャリジャリと凍った雪を踏みしめて
君がくるのを待っていた朝



初雪や君へ君へと降り積もれ
胸の想いが空になるほど



降る雪や積もる話はまたあとで



初雪や世を変える術の一歩かな









いいなと思ったら応援しよう!