自己肯定感を上げる必要はあるのか?
こんにちは、たくやです。
1月12日から「spoon」というラジオアプリで毎日配信し続けておりまして早1ヶ月が経ちました。私のラジオのテーマは「お悩み相談」です。1ヶ月ほど続けているとありがたいことにリピーターとなってくれる方もいらっしゃいました。
その中でもとりわけ私に良くしてくれている大好きなリスナーさんから
「自己肯定感ってどうやって上げることができますか。」
という質問が出たことが今回記事を書こうと思った経緯です。「すべての悩みは対人関係である」と捉えたアドラー心理学の教本である「嫌われる勇気」を基に書かせていただきたいと思います。
なぜ「嫌われる勇気」を基に書かせていただくかと言うと私の前職のハイパーブラック企業(残業100時間/月、月休み1日、自腹有)でも筆者が実践することができ、大部分の人間関係としては胸を張ってよかったと言える自負があったからです。
正直今でも自分はクヨクヨすることや会社行きたくないなと思うことはありますが、自己肯定感を上げたいとかそういったこだわりはありませんでした。また私の大好きな「嫌われる勇気」を再度読むきっかけを与えてくれて本当にありがとう。
結論から言えば筆者は自己肯定感は上げる必要は無いのではないかと考えております。前置きが長くなってしまいましたが、始めて行きます。
・そもそも自己肯定感とは
調べるといろんな定義が出てきましたが、ざっくり言うと「自分が現在の自分の在り方を認められる」ということ
・自己肯定感が低いとどうなる?
自分に自信が持てず、周りの顔色を伺うようになったり周りの行動に振り回されたりするようになると思います。
現にリスナーさんからも彼氏の自慢話には辟易しており一時期は色々と考えたという事を伺っております。ただ私にとってはこちらのリスナーさんは人に対して分け隔てなく接することができる優しい方ですし、仕事も前向きに頑張られていてとても尊敬できる方です。
・自己肯定でなく自己受容という考え
じゃあ自己肯定感を早速上げないといけませんよね?普通はこのように考えられると思うのですが、「嫌われる勇気」ではそのように考えません。
なぜなら自己肯定感(前提としてここでの自己肯定感は現在の自分の在り方の中に自分が理想とする姿も含まれる)に囚われるとその理想と現実の姿のギャップに苦しむからです。
そこでアドラー心理学では自己受容を推奨しているのです。
ここからが重要です。アドラーの言う自己受容とは「100点や理想である自分を目指すのでなく例えば60点の現在のありのままの自分を受け入れる勇気を持つこと、100点に近づくにはどのようにしたらよいか考えること」です。
自分だけでなく誰もが向上したいと思う状況にあるという考えを持っているんだと知っておくこと、自分が変えられること(できたこと)に目を向ければ少しは楽になるのではないでしょうか。一例を挙げます。
例えば私は29歳の時に転職をしました。転職先では新たな知識が必要であり、今までの知識を使えないということが多かったです。
業務を失敗して上司に怒られた。例えばこの出来事を基にすると
①上司は私に目一杯仕事の速さや正確性を求めた。(できなかったこと)
②メールを流しこの後のフローを説明できた。(できたこと)
③注意された原因を考えられた。マニュアルを作ることができた(できたこと)
④そのマニュアルを人に渡すことができた。(できたこと)
いかがでしょうか。出来事一つをとってみても振り返って字面で見ると意外とできたこと、変えられたことが多く見つかってきて少しポジティブになりませんか?ここで①のように仕事ができなければならないとひたすらに思ってしまうのが自己肯定感の罠だと考えます。
またここで書くと話が広がっていくので割愛しますが、私の価値を自身で実感する「他者貢献」という考えもアドラーは述べており、私は誰かの役に立っておりここにいてもいいんだという考えもリスナーさんの役に立つのではないかとも考えます。
・おさらい
自己肯定感は上げる必要はないけれども自己受容の心は持っていきましょうという提案でした。
ただしアドラー心理学は最初から向上を諦めるという事を推奨しているわけではありません。その向上したいという感情というのは誰にでもあって一旦はそのままの現状の自分を受け入れ、途上にある事を認識しつつも今を頑張ろうという事です。
自己肯定感の低さというのはそれをバネにできたり問題と向き合えるある種チャンスとも言えるでしょう。
最後にアドラー心理学は劇薬とも言われ全てを実生活に落とし込むというのは中々ハードルは高いと感じられます。しかしながら自分も断片的でも取り入れられるところを取り入れただけでも生きやすくなったという実感はありますし全てを求めなければ再現性は高いと思います。生きづらいと思う方は考え方の一つとしていかがでしょうか?
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