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算数と数学、学ぶ意味を考える—抽象化能力が育む未来の可能性

こんにちは
agent-matsukuraです。

先日、長男から「算数はわかるんやけど、数学って何か役に立つん?」という質問を受けました。どうやら友だちとの会話の中で、算数が苦手な子がいたそうで、長男自身は苦手意識はないものの、「本当に学ぶ意味があるの?」と素朴な疑問を持ったようです。

そこで、私は「じゃあ、自分で算数の勉強をしてて役に立ったことある?」と問い返してみました。すると、「割合とかは必要やと思うけど、xとかyとかは小学校で習ってないし、こんなお勉強の意味ってあるん?」と返されました。確かに、抽象的な数学の概念を子どもにわかりやすく説明するのは簡単ではありません。

私自身も「物事を抽象化する能力を養う」という観点を伝えたいと思ったのですが、うまく言葉にする自信がなく、つい「面白くなくなったら、勉強せんかったらいいんちゃう?」と軽く流してしまいました。

その後、「算数を学ぶ意味」について改めて調べてみたところ、文部科学省の資料に非常に興味深い内容がありました。以下、要約します。


要約
算数・数学の学びは単なる知識や計算技術の習得ではなく、「考える力」を育むものです。フランスの哲学者パスカルは「人間は考える葦である」と述べ、人間が考えることで存在意義を持つことを強調しました。また、ドイツの哲学者カントも「教育によって人間となる」と述べ、教育の重要性を指摘しています。これらの思想からも、算数・数学教育の本質は、「考える力」を導き、その質を高めることにあるといえます。

数学を学ぶ動機には、「社会的必要性への対応」「自然現象の理解」「知的好奇心」「美の追求」などがあります。さらに、算数・数学の学びは、①新しい概念との「出会い」、②それを「創る」および「使う」経験、③学びの意義を理解する過程、④楽しさを見出す段階に分けられます。これらを通じて、主体的で創造的な学びが実現されるのです。

具体例として「計算」を挙げると、四則計算を学ぶことはもちろんのこと、その背後にある数量関係の理解や、結果を解釈する力が重要です。また、知的好奇心や探究心を刺激することで、算数・数学の学びが「広義の計算力」として発展し、生きた知識となります。

文部科学省の資料では、算数・数学教育の目標として「基礎・基本の確実な定着」と「個性を生かす教育の充実」が掲げられています(文部科学省, 2025)。


参考文献
文部科学省. (2025). 小学校学習指導要領解説: 算数編. 文部科学省. https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/036/shiryo/attach/1399605.htm


私なりに、この資料を読んで考えたことは、算数・数学の最大の意義は「抽象化能力の育成」にあるということです。例えば、日常生活の具体的な現象を数式や図形で表現する力は、単に数学に限らず、あらゆる分野で応用が利きます。この能力があれば、複雑な問題をシンプルに捉え、適切な解決策を見つける手助けになるでしょう。

ただ、長男にこの内容を説明したところ、「ふーん」とあっさり流されてしまいました(笑)。興味が薄れてしまったのかもしれませんが、私としては「学ぶ意欲がある間は、それで十分」だと思っています。何よりも、楽しく学び続けることが大切ですからね。

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