2021年の映画作品振り返り
年明けてからそこそこ経ってしまいましたが、恒例として昨年観た映画作品の振り返りしておきたいと思います。
2021年は42本の映画感想を書いております。感想書きしなかった作品の『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』『呪術廻戦0』を含めると44本観ることが出来ました。今の生活ペースだと、このくらいが精一杯ですね。3桁以上観ている方は、どういう生活してんでしょうか。
ちなみに、『閃ハサ』『呪術』は、感想書き出すと内容のネタバレどころか、まだ映像化していない原作部分のネタバレが避けられないので、書くのを控えました。
各作品はこちらから↓
昨年の映画振り返りはこちらから↓
昨年と同様に、特に印象的だった5作品を改めてご紹介。ランキングではなく並列の5作品になります。それでは、どーぞ。
『アメリカン・ユートピア』
コロナ禍で、なかなか洋楽アーティストの来日公演が叶わない中、この作品が劇場公開されたというのは、唯一の僥倖かもしれません。ライブのオンライン配信は新しい音楽表現の取っ掛かりだとは思いますが、無観客でのライブ映像は「無いよりマシ」以上のものを生み出せなかったと思います。
このライブドキュメンタリーでの観客が沸いている感じ、これこそライブですよね。しかもそれが音楽に限らず、舞踊・演劇・演説というあらゆる舞台表現に繋げているというのが素晴らしい。凄えもん、観ちゃったなという事に尽きます。映画館で観ることが出来て良かった!
『街の上で』
2021年唯一、2回劇場で観た映画。1回目観た時は、物凄く上質で滑稽な恋愛コメディという感想だったんですけど、2回目を観た際に、下北沢という「街」の変化を、若者の人間模様を使って描いているということが理解できました。本当に笑える作品なんですけど、その変化が切なく感じられて、心がキュウと絞られる感覚があります。
映画に限らず、漫画・小説・音楽でも、今まで体験した作品には、本当は気付いていない魅力があって、何度も体験し直さなければならないものかもしれません。人生が何度あっても足りませんよね。
『空白』
2021年観ていた映画で、最もキツかった作品。ただ、観たことに後悔は全くありません。それくらい美しい物語で、一番泣いた作品です。こういう現実には味わいたくない感情、だけど現実には起こり得る事態というものを、自分事として捉えることが出来るのは物語が持つ機能です。今年も躊躇わずにキツい物語を味わって、想像力と感受性を養っていこうと思います。
『ドライブ・マイ・カー』
もはや「世界の濱口」も目前となった、濱口竜介監督の出世作として世界で絶賛を浴びている作品。年末の公開された『偶然と想像』は、年明けに観ることが出来ましたが、こちらも大傑作。
有名役者や演技力に頼らず、演出と脚本の力が顕著に出ている稀有な監督だと思います。それでいて、役者陣の演技も段々魅力的に見えてくるという、映画の魔法が確実に濱口監督にはあります。これからも追っかけていきたい監督のひとりですね。
『すばらしき世界』
2021年前半ですが、結局その印象が薄れなかった大傑作。これだけ社会問題や、深い心理描写などを描いておきながら、ちゃんとユーモアがあって、物語として「面白い」というのが凄いと思います。アートになり過ぎず、ちゃんとポップさを両立しているというのは、批判する人もいるかもしれないけど、僕は西川美和監督の一番好きな部分かもしれません。『空白』と並んで思い出し泣き出来る作品。これで仲野太賀さんが大化けしたというのでも、記憶に残すべき映画です。
やはり2021年は邦画の傑作が多かったですね。洋画では『最後の決闘裁判』『プロミシング・ヤング・ウーマン』『マリグナント』なんかも傑作だったんですけど、この5作が圧倒的に好きでした。
ということで、2022年もぼちぼちと感想書きはやっていこうと思います。スケジュールキツい時があるので、あんまり印象に残らなかったら感想書かないものも、あるかもしれません。ただ、これ書いている時点で、観終えた映画が3本あって、そのどれもがとても良かったので、ぼちぼち書くことにはなりそうです。今年もよろしくお願い申し上げます。
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