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子供にうんこ見られたくなくて酒やめる
僕の人生から「酒」を徹底排除する決断をしました。
宅飲みはもちろん、会社の飲み会でも、親戚付き合いでも、飲みません。
僕の人生に、酒は不要です。
その経緯をお話しします。
万人に当てはまる話にはならないと思いますが、少しでもお酒をやめて健康になりたい人に響いたら嬉しいです。
結論、決断した理由は
「父みたいになりたくないから」
です。
父は自営業です。
とある士業の資格を取って、自分で開業しています。
得意先のために、毎朝早くから仕事をしています。
土曜も得意先のところに行ったり、あくせくと働いています。
「自営業ってそんなもんでしょ」と思う方もいるかもしれません。ただ、雇われ仕事しかやったことない僕からしたら、「土曜に働く」なんて、大偉業です。
また、記憶力がよく、賢い父です。
家族で「Qさま!」とか「東大王」とか「平成教育委員会」を見て記憶力、知識バトルをするのが楽しかったです。
「大事なことは覚えてへんけどな、どうでもいいことはよう覚えてるんや〜」
と父は自虐していましたが、大事なことも、どうでもいいことも、全部覚えている、賢い父でした。
いつも母と「お父さんはすごいなあ」という話をしています。
その話が父に聞こえることがありますが、父は満更でもないような顔をします。
そんな家族でした。
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父は大酒飲みでした。
夕食には毎日ビールとレモン酎ハイと焼酎を飲んでいました。
基本的には上機嫌でお喋りになるだけなのですが、たまに飲み過ぎて母親と喧嘩が勃発したりもしていました。
小学生の頃、深夜2時に父と母の酒臭い喧嘩の声で目が覚めた時は、「ほんまにやめてくれ」と思ったのをよく覚えています。
僕が成人して、帰省した時には、父と一緒に酒を飲みました。
家でスーパードライの缶ビールを空けることもたくさんありました。
外食時に「樽ハイ倶楽部」のグラスで乾杯したこともたくさんありました。
外食から帰った後も、家で父と「飲み直し」をすることもありました。
外食からの帰り道、ほろ酔いの父は
「ちょっともう一杯飲もか〜」
とか言ってコンビニでタカラの缶チューハイを買っていました。
大人の仲間入りをしたみたいで嬉しくて、20代になったばかりの僕は父と同じものを買って飲んでいました。
父も楽しんでいたと思います。
父親になった身としては、「二十歳になった息子と酒を飲む」というのは、ぜひ叶えたい夢の一つだったでしょう。
そして昨年、父は肝臓ガンになりました。
1年ほど闘病を続けていました。
ついに今月、「肝性脳症」という合併症を発症し、一時期言葉が発せなくなりました。
お見舞いに行った時の様子はこんな感じでした。
うんこがオムツを貫通してベッドに染み込んでいる
病院のベッドに縛り付けられている(勝手に動いて落ちると危ない)
声をかけても「あーあー」と言うことしかできない
たまに「おかあさん」と呼ぶ(自分の奥さん=僕の母のことです)
その時の詳細ログは別の記事に書いています。
酒には、もう十分楽しませてもらいました。
僕は今、30歳です。
20歳になってからの10年間、お酒を飲む機会はたくさんありました。
酒を飲みながら、友達と笑い合ったこともありました。
大学生の時バンドをしていたので、練習終わりに居酒屋で飲むことがありました。
大事なことも、しょうもないこともたくさん話しました。
恋破れた後に友達の家で宅飲みをして、帰り道寂しくなって、好きなバンドの曲を聴いて泣きながら帰った時もありました。
飲み会で潰れて、新宿や渋谷の道端で吐いて、介抱してもらいながらようやっと家に帰ったこともありました。
帰省中に行った飲み会で潰れて、タクシーに突っ込んでもらって実家に戻されたこともありました。母にめっちゃ心配されました。
酒は、良くも悪くも、喜怒哀楽を「ブースト」してくれます。
その恩恵を、僕はもう十分受けたと思います。
これからもお酒に喜怒哀楽をブーストしてもらって、楽しい人生を生きたらいいじゃないか。
そういう意見もあると思います。
ただ、父の弱っていく姿を見ていると、僕は酒に頼らずに、自分の人生を生きていく方がより良いと思ってしまいました。
ようやくできた僕の奥さんと一緒に、長生きしたい。
今後生まれてくる子供と一緒に、長生きしたい。
楽しみも悲しみも苦しさも、「酔わずに」全部受け止めたい。
僕も人間なので、いつか死ぬでしょう。その時は家族に迷惑をかけるでしょう。それは避けられない。
タイトルで「子供にうんこ見られたくない」と書きましたが、酒を飲まなくたって、別の原因で介護が必要になって、うんこ見られるかもしれません。
でも、「自分が弱る」原因が今見えているなら、まずは一つ、それを取り除くところから、自分の人生を再開したいと思いました。
以上が、最も尊敬する父から、僕が一つだけ反面教師にさせてもらった内容です。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
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父、亡くなりました。
⇩その時のエッセイです。