【聞いてみた】『こころ』を育むおもちゃを作る
日本になかった おもちゃを作る
いつものようにAED(自動体外式除細動器)に関する情報をリサーチしていたある日、Xで「目指せ!おもちゃAED作り」なる文字が目に留まりました。
『AEDのおもちゃって無かったかな?』と思い調べてみると、たしかにAEDのおもちゃは見当たらない。
そもそも、緊急時以外でAED(トレーニング機含)を触る機会なんて救命講習を受講するかたまにやっている防災イベントに参加するくらいしかない。
身の回りに設置されているAEDが増えても、それを身近に感じることは必ずしもイコールではないことに気づかされるきっかけとなりました。
AEDに関しては「自分とはあまり関係ない」という意識が、まだまだ多いのが実情で、坂野さんはこの意識を変革させていくことにチャレンジしている。
AEDのおもちゃを作ろうとする坂野さん、、すごく気になる!
というかここまで坂野さんの存在に気づけなかった自分が恥ずかしい、、、
おもちゃの開発に向けた情報共有の場として用意されていたオープンチャットがあったので、そちらにもすぐに参加してみました。
オープンチャット「おもちゃAED情報」↓
SNSなどの過去の投稿やオープンチャットでのメッセージを読み進めるうちに、おもちゃAEDそのものよりも坂野さんご本人にどんどん興味を惹かれていく。
いつか絶対会ってみたい。。。。
こちらからお願いするのだから、会うなら北海道に行くのが筋だろうと勝手ながらに心に決めていました。
悩みに悩んだ末、
「会っていただけませんか?」とダメもとでメールを送ってみることにしました。
北見駅11時
おもちゃAEDの進捗が日々更新されていく中で、
オープンチャット参加者とのコミュニケーションも行いながらおもちゃの試作を続け、SNSでは変わらず情報発信を怠らず経営者としての仕事にも邁進する。。
会いたい気持ちとは裏腹に、多忙を極めるであろう時期に迷惑だったかもしれないという気持ちが募り、
メールを送っておきながら、返信は来ないだろう、返信があっても門前払いだろうと開き直っていたところに、突然坂野さんからの返信が届きました。
しかも、会うことに対してものすごく前向きに書かれた内容で、
こちらが驚かされてしまいました。
訪問の趣旨や自己紹介のためにオンラインでの面会も実施し、
いよいよ対面が現実味を帯びてきた・・・
そして迎えた面会当日、北見駅11時。
駅に着くと、坂野さんが車で迎えにきてくれていました。
押しかけた身としては、緊張と感謝と申し訳なさが入り混じった心境でしたが、移動中の車内でも気さくに話をしてくださり、なんとか平常心を保てたように思います。
昼食を済ませた後、北見駅すぐにあるKITAMI BASEに移動して、
坂野さんにインタビューに挑みました。
「こころ」を育むおもちゃ
さて、本題となるトイこころについてのお話を伺う中で、
とにかく徹底されていたのが「おもちゃ」として楽しめることへの意識。
見た目や音、触り心地など子どもたちに遊んでもらうための工夫がたくさん施されています。
当日は試作品を見せていただきましたが、
本物っぽさとおもちゃらしさのバランスが絶妙です。
おもちゃ屋さんやベビー用品店に行くと、よく『知育玩具』コーナーを見かけます。
幼児教育の基本に「三育」というものがあるそうで、
・知育:頭の教育
・徳育:心の教育
・体育:体の教育
に分類され、互いに密接に関係しているらしいのです。
知育玩具は特に知力を育てるために作られているものですが、
トイこころはまさに『徳育玩具』であると私は思います。
幼いときにおもちゃAEDに親しんだ経験が、大きくなってからいざという時にAEDを使う、持ってくるという行動を起こせる『こころ』を育む。
幼少期におもちゃとしてAEDの存在を知り、なんとなくお医者さんごっこに誘われ、AEDの使い方のイメージを膨らませていく。
年齢が上がるにつれ、街中にあるAEDにも自然と興味を持ち、その必要性を理解する頃に学校教育の一環で心肺蘇生の講習機会が訪れる。
こんな流れができあがれば、AEDの使用率向上に対してトイこころが日本にもたらす変化は計り知れません。
トイこころに関する情報はWEBサイトにたくさん詰まっているので、
まだ見たことがないという方はぜひチェックしてみてください!
「一緒に作る」気持ちになれる
通常のおもちゃであれば、完成した商品が店頭に並ぶタイミングに合わせてCMや広告を出すのが一般的ですが、トイこころは完成までの紆余曲折を坂野さんと一緒に体感できる。
どんなことでも分かち合える仕組み作りが、トイこころをより多くの人に応
魅力でもありました。
予約販売開始は2024年11月1日でしたが、まだ誰も本物のトイこころを見てもいなければ触ってすらいないという状況。
それでも、販売開始1週間で1000個が完売となった背景には、トイこころにかける想いやこれまでの過程を共有してきた「戦友」の存在も大きかったと思います。
坂野さんご自身も、
「応援されている、期待されていることを実感できていたから、
ここまで頑張れました。」
とおっしゃっていたのが印象的でした。
初回生産分1,000個はすでに完売となってしまいましたが、すでに再販を熱望する声も多数あり、メディアへ取り上げられる回数も増えています。
インタビュー中にも「おもちゃを作って終わりにはしたくない」とおっしゃっていたので、今後の情報からも目が離せません。
今回、坂野さんを訪問させていただいた時のへインタビュー動画もYoutubeチャンネルにアップされているので、もしよろしければ動く坂野さんもぜひご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。