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non_non19
ピンクのみそ汁
ここは味噌汁専門店『Holy Time』
カランカラン
水色のお客さまがいらっしゃいました。
「いらっしゃいませ!お好きなお席へどうぞ」
お客さまは、中央にある丸テーブルの2番の席に座りました。
お茶とおしぼりを運んで行くと、お客さまが、
「赤味噌と白味噌を混ぜたピンクの味噌汁をください」と言いました。
「かしこまりました」
厨房のコックにオーダーを伝えると、コックは「わかった」と言って、右手にオタマ、左手にお椀を持って厨房の奥の大きな扉の中に消えて行った。
コックは、暗闇の中、白く光るお鍋がある方へどんどん進んで行った。
お鍋の前には、小さな子どもがいて赤い石をお鍋の中に投げ入れていた。
コックが「もういいよ」と言うと、小さな子どもは、オレンジ色に光るお鍋がある方へ行ってしまった。
「えい!」
コックが、オタマでぐるぐるとお鍋をかき混ぜると、白い光と赤い光がだんだんと薄らぎピンク色に変化した。
「今だ」
コックは、できたてのピンクの味噌汁をお椀によそい、急いで厨房に戻った。
「お待たせしました」
お客さまは、「いただきます」と言って、熱々のピンクの味噌汁を食べ始めた。
「ごちそうさまでした」
ピンクの味噌汁を完食したお客さまは、水色から淡い紫色になった。
「ありがとうございました」
淡い紫色のお客さまを見送り、厨房のコックに伝えると、コックは涙を浮かべていた。
このお店では、ソルフェジオ周波数を聴かせて熟成させた味噌を仕入れています。味噌屋さんは虹色の料理人が作ったトレミー塩を使っています。
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トレミー塩のお話と、大きな扉の画像はこちら