双極性障害自体は病気じゃない。泰葉さんの告白で話題になった、双極性障害とは何か。副腎疲労との関係性について
今日は双極性障害についてお話ししたいと思います。
簡単に、双極性障害とは
双極性障害はⅠ型とⅡ型に分類されますが、Ⅰ型とⅡ型で分類するのに違和感があるくらい、起こることが違います。
その昔は躁鬱病と呼ばれた病気のイメージと合致するのはⅠ型。
テンションの極端に高い躁状態と鬱状態を交互に繰り返すため、その境界が明確で、周囲から見てわかりやすく現れる特徴があります。
Ⅱ型の特徴はⅠ型に比べ、躁状態が軽いことが特徴ですが、
鬱とやはり交互に繰り返すのは1型と同じです。
しかし現れ方が、その人その人、起きてくる状態(症状)が大きく違うため、Ⅱ型そのものが認識されづらい。
躁の現れ方が軽いため、そちらが本来の自分と本人も周囲も思いがちになる。
そのため病的にキャッチされるのは鬱状態の時、結果「鬱」と診断されてしまう・・・という流れがあるようです。
今回私が双極性障害について語りたくなっちゃった理由
事実私は、Ⅱ型であるということを2019年11月に診断されましたが、
それ以前には2015年7月に鬱と診断され、当時勤めていた会社をドクターストップで退職したことがありました。
私はどちらの時も薬は使わなかったのですが、
鬱と双極性障害は西洋医学的には処方される薬が全然違うそうで。
よくわからないけど・・・
結局2回とも回復したし、私の場合は飲まなくてよかったんだな、と思います。
私は1度目の時に、問診のみによる診断に今ひとつ自分が納得できなかったことから、2度目の去年は光トポグラフィーという脳の血流診断を受けられる病院を受診しました。事前に受けた問診は、1度目の診断の時とは比べ物にならないくらい多くの項目に渡り、診察も長かった上で、双極性障害。
光トポグラフィーでも双極性障害と診断され、スッキリ受け入れることができました。
そして、昨年の精神科受診と並行して受診していた内科ではホルモンの分泌異常が見つかりました。
内科的には副腎疲労、精神科的には双極性障害Ⅱ型と別々の診断を受けたのでした。
そして、副腎疲労によるホルモン分泌低下によって脳の血流に問題が起きて深い鬱状態が長く続いていたのか。
もしくは逆なのか。
それはわかりませんが、どちらも原因としては強度のストレスが長期にわたって継続的に加わると起きるようです。
私は納得いくまで知りたいのでそうしましたが、
精神科と内科で同じ内容の相談をする人は少ないと思いますし、
副腎疲労に関しては健康保険の範囲で受けられる検査ではないので普通の内科では気づけないと思うんですね。
なので、両方同時に診断される人は、きっとそうあるケースではないと思います。
でも、副腎疲労の症状と鬱の症状はとても似ています。
(どこかに相関性の研究ないかなぁ・・・・)
そして双極性障害について学びを深めたく色々文献を読んだのですが、
一番私の参考になったのは、この"note"で"躁鬱大学”というマガジンを発行されている、アーティストの坂口恭平さんの記事でした。
坂口さんはそのマガジンで、ご自身を含めた双極性障害をもつ人々を「躁鬱人」と表現されています。
それが、すごく、私にはしっくりきて・・・
私は医者でもなんでもないのですが、自己の観察者として、双極性障害について綴ってみたいなと思います。
双極性障害や発達障害は「異常」で「病気」なのか。
私は診断名として「双極性障害Ⅱ型」と書かれましたが、
その時はそうなのか、と思ったのですが、違和感というか、受け入れられなかったというか・・・「鬱」はわかるけど、「躁」じゃないよね、
というのがあったんですよね。
鬱転してるからそう思っちゃうのですが、実際確かに私は、やろうと思えば寝なくても食べなくても働けます。
それは双極性障害Ⅱ型の大きな特徴で医師からも説明を受けましたが、
鬱転してるときは躁状態に戻りたくて仕方ないので、そちらも病気だと言われると自分の良いところを全否定された気分になりました。
また、処方薬を飲んでよく寝る、軽い運動をする以外には特に対処することもなかったのもあって、当初は内科的診断の、副腎疲労への対処に集中しました。
でも肉体的に治っている実感や体力の充実を感じていった時、
今度は双極性障害が気になり、調べ始めました。
私はセルフコーチングの専門家ですが、かつてプロコーチ養成スクールで
講師をしていたことがありました。
そのカリキュラムの中で、自分の半生の感情バイオリズムをグラフにする、
と言うワークがあったんですね。
計140人もの生徒さんのグラフを拝見したのですが、基本上下が緩やかであり波の上下も人生で数回なのに比べて、私のグラフは特に小学校高学年くらいからは明らかに、細かく激しく上下して現在に至っていたのでした。
それを思い出しまして・・・これ。
ストレスでなった「病気」ではなく、もともと私が双極を持って生まれたと言うことだと思うんですよね。
大変でしたけど(多分周囲も)、働いて、楽しんで、結婚して子育てしてきた人生です。
治療しなければならない病気、と言われるとそれは違うと感じます。
そう考えると、双極性障害は、それそのものは病気ではなく、そういった性質・傾向を持って生まれたというだけなんだと思うんですね。
発達障害が病気ではないのと同じように。
(※私には発達障害の家族がいて、家族全員で6年間専門の師に学びました。今回双極性障害がわかるまで、私自身検査はしたことがなかったけれどなんらかの発達障害があると思い学びました。
ASPが近いのかなと思いつつ、しっくり来ず、なんだろう・・・と思っていました。)
どちらもそれは、ただのそういう脳の構造を持ったそういう人、
なんだけど、なんせマイノリティなので理解を得るのが難しく、
暮らす場、学校、職場など環境によっては尋常じゃないストレスがかかる。
(もちろん、その環境側にもストレスがかかっているから、のことなんですけれども。こういった本当の情報が伝わっていない環境の場合は、単に調和を乱す原因に捉えられてしまうからですね。)
そして、そうなった時に起きる、いわゆる二次障害・・・そちらこそが病気だと思うんです。
どちらも、双極性障害・発達障害両者とも、特徴は「感性」だと思います。
マジョリティの人とは違う感性が発達する特徴。
感性が違えば、選択・行動が変わってくるため、
そうじゃない人は違和感を感じます。
理解されにくく、孤独に苦しみ、運が悪ければ迫害されてしまう。
それが、病気につながることはあると思います。
躁鬱人としての質の高い人生
感性はそもそも、定型・非定型に関わらず、その人その人違うのだけれど、例えば発達障害の人の感性は、現実世界よりも仮想世界で活用されやすいことが多いため、
IT関連で活躍する人には発達障害の人が多い。
ビルゲイツやスティーブ・ジョブズ、日本ではマイクロソフト日本法人の元社長・成毛眞さんもご自身の著書で明らかにされている。
あとはアーティストもそうですね。レオナルド・ダビンチ、アンデルセンもそうだったのではないかと言われています。映画監督のジョージ・ルーカスさんも。
ただし、活躍できた理由は、その分野に向いた感性+元々の能力と努力、運はもちろんのこと、何より大事なのはその人が大人になるまで”病まなかった”、つまり難治性の二次障害を起こさなかった、ということが大前提になってきます。
発達障害を病気と考える人たちは、マイノリティを異常と感じるからであり、病気として考えた瞬間に薬やリハビリで治療しようとします。
でも病気じゃないと解釈したなら、その行為は治療、ではなく、変えようとしているだけで。
健康な人なのに、マジョリティの人が違和感を感じないように、マジョリティの考え方や生き方に変えようとしても、訓練で前よりは近くなったものなので、一般社会で評価されるカテゴリの能力で比べるとどうしてもマジョリティの人に比べて劣るのは仕方ありません。
結果自分も周囲も
ダメな人
扱いをすることになってしまう可能性が高い。
それは誰もが持っている、その人本来の自分を生きる権利を奪う行為なのではないでしょうか・・・
それは、双極性障害もそうで。
双極性障害を病気や異常として解釈し、対処しようとすると、
我々躁鬱人には非常にストレスがかかり、二次障害を発生する危険があります。
私が経験したような副腎疲労&鬱状態もその一つだと思います。
どちらも自分なのに躁のみを評価し、鬱状態を否定するから、拗らせてしまうのではないでしょうか。
双極性障害自体は病気ではない。
単に、そういう脳のタイプであり、それが発見されたというだけなのだということ。
そして発見されたことは私たち躁鬱人にとってはとても都合が良いことで。
専門家による研究は、私たちがそれぞれ持つべき自分の取説のヒントになるものになる。
それを活用して、自分で二次障害にならない生き方を選択して行くことができるからです。私も、そうしました。
前述しましたが、特にⅡ型は一人一人が違いすぎます。
ただお医者様の言う通りにしておけば良い種類の病気ではないと私は思っています。
もっと自分を知って、自分を病ませない、陽転(医学的に言うなら躁状態)中の注意点や、陰転(鬱状態)した時回復する手段を一つでも多く見つけること。
そうすることが、陰転した時にそれを通常運転と捉え、安心して質の良い休息をとり英気を養うことができ、結果として陽転した時に自分の能力を思いっきり活かすと言うリズムを作っていくと言う、
躁鬱人としての質の高い生き方をするのにどうしても必要だと思うんです。
長くなっちゃいました。
次回は双極性障害の感性の傾向と二次障害について書いていこうかと思います。
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