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発達障害の私は、常に疲れている。
ADHD_noteです。
私の口癖の一つに、『疲れた~』があります。
発達障害のある人は脳の特性上、疲れやすいことが知られています。
ちなみに、
疲労の原因は、身体ではなく、すべて脳が原因という説もあり、
『すべての疲労は脳が原因』というシリーズ本も出ています。
発達障害(多動衝動性ADHD)の私は、日頃から”多想(たそう=私が言っている造語です。)”といって、頭の中で繰り返し繰り返し・・・
自分の意志に関わらず、いろいろなことを考え続けています。
(起きている(=意識のある)間、常に考えが止まらないという状態です。)
また、頭の中に思いついたことを、すぐに実行したくなるなどの特性(衝動性)もあるので、頭の中だけではなく実際に行動としても、常に動き回るため、非常に疲れやすいです。
そのため、『あー疲れた~』が、日常的な口癖です。
疲れやすさによるトラブルは、特に職場で問題となることが多いです。
以前、職場に出勤してすぐに『疲れたー』と言ったところ、
先輩から、「つかれたーって、まだ来て何もしてねーじゃんww」と、
小気味よい突っ込みをされたことが、よくありました笑笑
(もちろん、このとき私は、自らの障害について知りませんでした。)
この例のように ”疲れやすい” という発達障害特性を(障害について知っていても知らなくても)笑って受け流してくれる人が居るような職場では、発達障害を持つ人にとって、働きやすい職場と言えますが、
やれ、「みんな疲れているんだ!お前だけじゃない!!」「疲れたとか二度と口に出すな!」「士気が下がるからやめろ!!」など、昭和のパワハラ人間がたむろするような、ギスギスした空気、他人に寛容でなく、多様性の考え方も、障害についての理解のかけらも無いような、昔ながらの職場だと、まったく仕事が出来なくなります。
(まぁ、100歩譲って「士気が下がる」などは、もっともかもしれませんが、注意するにしても「言い方」というものがあり、昨年からは一歩間違えれば、指導や注意でなく、法律上のパワーハラスメントに該当します。)
”疲れやすさ” は、発達障害あるあるです。
みなさんの職場で、
「疲れたー」とか「疲れやすさ」を訴えている方はいらっしゃいませんか?
特に職場では、このように些細で、小さな一つ一つのトラブルが、
発達障害者が働いていく上で大きなハードルとなって積み重なっていきます。
職場での障害者への環境配慮、合理的配慮を行うということは、このような些細なことも含まれます。
それ以前に、
なによりも職場のトップ’(社長など)から、管理職、部署の上司や同僚、部下、これから入社する社員に至るまで、発達障害(ADHD、ASD、SLDなど)の知識を正確に身につけることが大切です。
たとえば、「基本的にADHDには、○○という特性、症状があるんだな。」と、知っていただくことはもちろんですが、
社長や経営者の立場の方々はさらに一歩踏み込んで、
『今回採用した**さんは、主にADHDの特性で、不注意がある他に、疲れやすさという特性も併せて持っている。まずは、発達障害の疲れやすい症状について、小休止、小休憩を認める配慮をしてみよう。では、各部署の管理職へ徹底を。』と、指示をします。
それを受けた各部署の管理職などは、
当事者が居る部署(課・係)の課長・係長などと協力して配慮を実施します。
このケースでは、各課長や各係長が、障害についての正しい知識を持ち、特性について理解すれば、主任や上席は理解を示す(あるいは示さざるを得ない)でしょう。
このように、当事者が実際に働く現場(勤務する課や係)だけでなく、
会社全体、組織全体で障害者への配慮が無ければ到底、発達障害者が働いていくことはできないでしょう。
たとえば、車いすを使う身体障害者の方が通う会社に、障害者用トイレが無い(配慮が無い)ケースを考えてもらうとわかりやすいかもしれません。(あり得ませんが・・・)
さらに、会社自体にそもそもトイレ自体が無い(健常者を含むすべての社員に配慮が無い)ケースでは、どうでしょうか?(あり得ませんが・・・)
この会社の社員は上司から、
「仕事中にトイレなど行くな。」「時間の無駄だ!」「仕事をしろ!」などと言われます。
これでは水分を取れないでしょうから、夏場などは特に体調を崩すでしょうし、メンタル面でも問題が起こりそうです。
重要な会議中でも近所のコンビニなどに駆け込まなくては・・・
ということも十分起こり得るでしょう。
ある社員は、翌日から来なくなるかもしれませんし、
退職する人が続出するかもしれません。
「話が飛躍している」とか、「大げさ」というように感じられるかもしれませんが、車いすを利用する身体障害者の方にとって、働く職場に障害者用トイレがないという状態は、まさにこの状態なわけです。
すなわち、障害者/健常者に関わらず、
誰しも、『配慮』なしには働けないということです。
翻って、発達障害者に絞って考えるとどうでしょうか。
ADHD、ASD、SLDなど、それぞれの発達障害のある人たちに対し、十分に配慮が整っている職場は、2021年の日本でどれほどあるでしょうか。
以前、私は精神科医の星野仁彦氏の言葉を引用し、
『児童精神科領域で、日本は欧米に比べ、30~40年ほど遅れている』ということを書きました。
実は、発達障害者に対する職場での環境配慮、合理的配慮も30~40年、実はもっと遅れているのではないかと思います。
企業の人事担当者は、発達障害者それぞれに、個別の特徴があることをよく理解していただき、その上で採用をしていただきたいと思います。
障害には、身体、知的、精神、発達と、いろいろなものがありますが、
あらゆる障害のある人が、共に働くことができる職場は、実は健常者にとっても働きやすい職場であると、私は思います。
私は常に疲れていますが、特に職場で体調を崩すことが多かった・・・。的な画像。
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