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デュアルキャリア=「順位や数字では決めつけられない価値」を知って活かす
確かに、その「デュアル」もとても大切。
「色々な顔」を持つことも人生の幅を広げて豊かにしてくれる。
ただ、ADCPAの謳う「デュアルキャリア」は、単なる文武両立の「別の顔」だけではなく、目には見えないけれど、実は自らを下支えしている「自分のソフト部分」に目を向けようというもの。
競技的なフィジカルやテクニカルではなく、心や思考の部分。
勝敗や点数、記録など結果や数字のように目には見えなくても、そこに至る経験、プロセスの中で根底に培われているものはある。
"セカンドキャリア"とは似て異なるもの。
「デュアルキャリア」は耳馴染みのない人も多いかもしれないので、社名にも入っている「デュアルキャリア」についてもう少しお伝えしたいと思う。
と考えていた矢先、小平奈緒さん(スピードスケート選手)が引退会見で語った言葉。
「順位や数字では決めつけられない価値があることを後輩たちにも伝えていきたい」
小平奈緒さんの記者会見はこちら
まさに「デュアルキャリア」に通じるメッセージ。
プロセスで培われる 目に見えない力
「デュアルキャリア」というと、文武両道、二足のわらじ、副業など「もう一つ別の顔」をイメージする人が多いかもしれない。
特に大学スポーツなどでは、競技だけではなく勉学もおろそかにせず両立させ将来に備える、そんな意味で「デュアルキャリア」を唱えられている。
「全く別のことを両立」というより、同じ自分を別の角度から光を当てれば見えてくるもの。
それが結果として、競技とは別の道(キャリア)にもつながる可能性がある。
これが、まさに小平さんのお言葉
「アスリートには順位や数字では決めつけられない価値がある」
にも通じると思う。
プロセスで培われる価値とは。
たとえば、負けを受け止めて課題を克服する力、相手を想像したり想定する力、思考、判断、戦略など、試行錯誤の連続で生まれる対応力。
マインドでもあり、言ってみれば「社会人としての資本」。
この価値は、順位や数字では表せない。
順位や数字が悪いからといって、プロセスがゼロなわけではないし、仮に芳しくない結果の原因がプロセスにあったとしたら、それを学びに換えることで経験的価値になる。
スポーツ以外のフィールドにも転用できる「資本」として意識
これは実は、競技を離れても社会に活かせる力。
スポーツに留まらず、他のフィールドにも充分活用できる、まさに「生きる力」=ライフスキルになり得る。
だから競技力ばかりでなく、同時に「社会人としての資本」にも目を向けよう、というのが、ADCPAの「デュアルキャリア」の真の概念。
しかしながら、この「資本」に、アスリート自身も無自覚だったりする。
「競技者としての側面からしか」自分を見ていないからだと思う。
アスリートはメンタル強いとか、根性がある、と石刺すか作戦会議前にいるけどかか画一的な固定概念や思い込みは今すぐ取り払って、アスリート自身も、普段からもっと「人として」「社会人として」の資本に目を向けて意識してほしい。
体質が異なるように、経験によって培われる「資本としての強み」は、個々人で異なる。
経験してきた競技の特性によっても、身に就く思考法や社会性、戦略的判断のセンス、哲学なども様々で、その人自身の唯一無二。
「アスリート」とひとくくりにできない奥深さがここにある。
だからこそ、競技を離れた後では尚のこと、この部分が重要になってくる。
競技成績に頼るのではなく、培った「社会人としての資本」をどう活かしていくかという視点が、「自分に合う道」への手掛かりになる。
結果として、引退後の選択肢(キャリア)に応用が効き、人生の礎になる。
新たな武器は、自分の「資本」に合わせた方向性で
勉強や資格取得、スキルアップなど新たな「武器」を身につけることも否定はしない。
ただ、やみくもに走る前に!
効果的な練習やケアは、自分の体質を知って調整してこそ。
同じようにキャリアも、自分自身の資本の質を知ってアジャストさせてこそ、自分らしく長続きする。
自分にとって"使える武器"として長く相棒にするためには、自分の資質や方向性に合った武器か、相性を見極めたほうがいい。
成績や知名度ではない価値基準を 社会にも
これはアスリートに限らず、誰にとっても普遍的に通じる。
肩書や所属部署、会社名といった「目に見える外形」ではなく、プロセスに真の価値があると思う。
成功体験も大切だけど、難題に対してどんな対処をしてきたか、どんな工夫で試行錯誤してきたか、など「思考してきた」細かい一つ一つの学びが財産。
たとえ成績や数字として目に見える結果が出ていなくても、このマインドはビジネスをはじめ、専門やジャンルを問わず、どのフィールドでも応用・転用が可能な「価値」になる。
とかくアスリートは、体を動かすパフォーマンスや競技力にばかり光を当てられがちな分、自他共にこのマインド部分の価値に無頓着、無自覚になってしまい、もったいない。
社会側も競技成績や知名度だけで価値を決めつけない、そんな環境や審美眼を持てるよう、私たちはそんな仕組みを創ろうとしている。
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