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【中医学】 腎のはたらきについて
こんばんは
腎臓は体に必要なものを再吸収し、体内に留める働きをしています。よく透析とか聞きますよね。腎臓の機能が低下した方は老廃物が蓄積してしまいます。その溜まった老廃物などをきれいにするのが人工透析になります。
では中医学では腎とはどのようなはたらきをしていたのかみていきます。
腎のはたらき
1)精を貯蔵する
腎の中に貯蔵されている精を【腎精】といいます。ではこの腎精とは何なのでしょうか?
生殖と深く関わる
生命プロセスを支える
髄を生み骨や脳の元になる
血液の成長と関わる
外邪から体を守り、病気を予防する
これだけ人の成長に広く関わっているのが腎精なんですね。この腎精を陰と陽にわかえることもできます。
それが腎陽と腎陰です。
陰と陽に関してはこちらの記事をご覧ください
ではこの腎陰と腎陽が不足するとどんな症状が現れるのかみていきましょう。
【病んでいる状態】
●腎陰が不足。腎陰が不足した結果相対的に陽が強まるため虚性の熱が生まれる
症状⇒めまい、耳鳴り、腰や膝が怠い、手のひらや足の裏がほてる、心臓の部分がほてり気持ちが落ち着かないなど
●腎陽が不足する
症状⇒腰や膝が冷えて痛む、体や四肢も冷える、尿が少なくなる、むくむなど
腎の陰陽は体全体の陰陽の元とされています。そのため腎の陰陽が不足すると他の臓器の陰陽の不足を招く原因となります。
2)水を受け持つ
つまり身体の水分代謝を受け持っているということです。肺や脾、三焦なども水の代謝を受け持つ中で重要な役割をしますが、中医学では腎がなければ始まらないと考えられています。
【病んでいる状態】
●腎気に問題が起こり、膀胱の開閉にも影響する(閉じすぎてしまう)
症状⇒尿量が減る、むくむなど
●腎気に問題が起こり、膀胱の開閉にも影響する(開きすぎる)
症状⇒尿量が増える、頻尿など
3)納気を受け持つ
納気とは「気を納める」という意味です。肺が吸い込んだ外のきれいな清気を入れ込み腎に納めます。呼吸は肺だけではなく、腎も共同で行っていることなんですね。
【病んでいる状態】
●腎気が不足し、気を深く納められない
症状⇒呼吸のとき、呼気が多く、吸気が少なくなる、息が深く吸えない、動くと呼吸が困難になるなど
腎と恐れ
感情の中で腎に対応するのは【恐れ】です。恐れや恐怖により腎は影響を受けやすいということです。腎気は尿液を管理することが多いが、恐れによって腎気がうまくはたらかないため、おしっこを漏らしてしまうというのはこういったことが考えられます。
また腎の状態は髪に現れるとされています。髪が健康であるためにも腎精や陰血を補うものが多いとされています。
【病んでいる状態】
●腎精が不足し、血も足りなくなる
症状⇒髪が薄くなる、髪が乾燥し、艶がなくなる、若いのに白髪になるなど
というわけで今回は腎についてまとめてみました。まだまだはたらきの一部の紹介です。ただ中医学は現代医学とも重なる部分も多いためイメージはしやすいかもしれませんね。この記事が初学者の方のイメージに役立てば幸いです。
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