Yazawa@鍼灸師/よもぎ栽培
疾患の基本的な情報をまとめているnoteです
よもぎを栽培からどう使用しているのかまとめていきます
中医学に関するnote記事をまとめています
田舎で鍼灸師をしながらよもぎの栽培をしているYOMOGI BASE代表の矢澤です。遅くなりましたが、今回はなぜわたしがヨモギ栽培を始めたのかについてお話していきます。きっかけは老人施設で鍼灸師をしていたときのことです。 《経歴》大学の鍼灸学科を卒業 新卒で都内のグループ鍼灸接骨院に入社 退職し地方移住し田舎の老人施設で鍼灸師として働く 退職し個人事業主として鍼灸師兼よもぎ栽培を行う 経歴はこんな感じです。 ではなぜよもぎ栽培をはじめたのか? 《思っている以上にお灸が効果
今回は子宮内膜性についてです。 有病率は以下の通り 全女性の6~10% 不妊女性の25~50% 慢性骨盤痛を有する女性の75~80% 診断時の平均年齢は27歳であるが,子宮内膜症は青年期の女性でも発症する。 とのことです。男性にはあまり馴染みのないというか体感のできない疾病ですが一緒に見ていきましょう。 はじめに子宮内膜症は、子宮腔以外の部位に子宮内膜様の細胞が生着し、さまざまな症状を引き起こす病態です。主に骨盤内に発生しますが、稀に骨盤外や遠隔部位にも見られます。
はじめに冷え症は、思春期から妊娠・出産、更年期に至るまで、女性の一生を通じて影響を及ぼす健康問題の一つです。特に成熟期(18歳~39歳)の女性において、冷え症はさまざまな健康問題を引き起こしやすく、周産期においては異常分娩や微弱陣痛などのリスクを高めることが知られています。本研究では、温灸セルフケアが冷え症にどのような影響を与えるかを検証することを目的とし、レッグウォーマーとの比較を行いました。 研究の目的と方法 本研究は、温灸セルフケアの効果を検証するため、ランダム化
ファシアの構造 ファシアは、最近の研究により「筋膜」を超えた広範な結合組織として再定義されています。全身、皮膚、筋肉、骨、内臓を連結し、身体の形状と機能を維持する重要な役割を担っています。マクロ解剖学的には、ファシアは多層構造を持ち、各層は異なる方向にコラーゲン線維が配列されています。この配置により、様々な方向からの力を吸収・伝達し、身体の柔軟性と安定性を両立しています。 ミクロ解剖学的には、ファシアはハチの巣状のコラーゲン線維ネットワークを形成しており、興味深いをヒア
鍼治療は古くから痛みの緩和や様々な疾患の治療に用いられてきましたが、その効果の生理学的なメカニズムは最近の研究により徐々に軽減されています。作用に関する最新の研究成果と、その生理学的な作用機序について紹介します。 鍼鎮痛の基本的な作用機序 鍼治療による鎮痛効果は、主に中枢神経系の機能に影響を与えられることで実現します。 下行性疼痛抑制系の活性化 脳幹部から脊髄内を下降し、痛み信号を抑制する下行性疼痛抑制系が活性化されることにより、痛みの感覚が減少します。が放出されること
はじめに言いますが、鍼灸でがんが治るわけではありません。 ただし、その周辺症状に対しては有効なケースも多くあります。 担当のドクターと相談しながら治療を進めるのがいいでしょう。 鍼灸治療の概要 鍼灸は日本では補完代替療法として位置づけられていますが、中医学においては漢方と並ぶ確立された治療法です。鍼灸治療は陰陽五行理論や経絡経穴学説に基づいており、経穴に鍼や艾(もぐさ)などを用いて刺激を与えることで治療を行います。鍼灸の効果は、患者の体質や症状に応じて異なるため、多様な方
こちらの文献では女性の慢性痛を生物心理社会的な視点から考察しています。特に、慢性痛の発生メカニズムや治療方法、性差による違い、そして月経困難症(生理痛)に焦点を当てています。 1. 慢性痛の定義と背景 慢性痛は、急性疾患の通常の経過を超えて持続する痛みと定義されます。一般的には、3か月以上持続する痛みを指します。急性痛とは異なり、慢性痛は神経系の変化や心理的要因も関わり、単なる組織の損傷だけでは説明できない複雑なメカニズムが存在します。 慢性痛を持つ患者の多くは、画像検
ジストニアに対する鍼治療の概要 ジストニアは神経疾患の症状で、筋肉が持続的に狭くなり、異常な姿勢や運動が行われる症状です。この疾患の治療には、ボツリヌス療法、脳深部刺激療法(DBS)、内服薬などが広く使われています。特に、頸部ジストニアに対する鍼治療が有効であり、症状の改善や痛みの緩和に効果を発揮しています。 ジストニアの一次障害と二次障害 ジストニアは、筋緊張異常や不随意運動などの「一次的障害」と、それに伴って発生する筋肉や皮膚の短縮、痛みといった「二次的障害」に分
この論文では、パーキンソン病(パーキンソン病、PD)患者に対する鍼灸治療が痛みの緩和に果たす役割と、その科学的根拠について詳しく解説しています。 参考文献:Parkinson病患者の痛みに対する鍼灸治療 パーキンソン病とその特徴 パーキンソン病は、神経変性疾患であり、振戦、筋強剛、オリ動・無動、姿勢反射障害などの運動症状に加え、便秘や立ちくらみなどの自律神経症状、不安や抑うつなどの精神症状、特に、多くのPD患者が「痛み」を感じており、その痛みは疾患の進行に伴い進行するこ
今回は、「冷え性」と自律神経の関連性について、その定義、疫学、随伴症状、病態生理、検査法、そして治療法に焦点を当てて概説しています。それでも、手足や体の一部が寒く感じやすい状態を去り、日本では特に女性に多く見られます。冷え性と自律神経という点から見ていきます。 1. 冷え性の定義 冷え性の定義は統一されておらず、各研究者によって異なる基準が用いられています。 一般的には、寒さに対して異常に敏感であり、手足や体の一部に冷感を異常な状態を「冷え性」として捉えています。 特に、
はじめに更年期に伴う血管運動症状(VMS)は、女性の生活に大きな影響を与えることがあります。特に、ほてりや発汗といった症状は、女性の多くが経験し、それが睡眠障害や抑うつ症状と関連していることが示されています。しかし、これまでの日本における研究では、高齢女性に対するVMSの影響について十分なデータが得られていません。本研究では、日本の地域社会に住む40歳から91歳までの女性を対象に、VMSと睡眠問題、抑うつ症状、さらには食生活との関連を調査しました。 研究方法この研究は、国立
1. はじめに:鍼灸治療の背景と歴史 鍼灸治療は、2000年以上前の古代中国で誕生し、日本には飛鳥時代に伝来しました。近年では、欧米諸国でも鍼灸に対する関心が高まり、科学的研究や臨床試験が盛んに行われています。特に、頭痛や神経疾患に対する鍼灸の効果が注目されています。 WHOは1996年に鍼治療の適応疾患を37種類示し、さらにNIH(米国国立衛生研究所)も鍼治療の有効性を認めました。近年では、Cochraneレビューや日本の頭痛診療ガイドラインでも、片頭痛や緊張型頭痛に
わたしはよく足裏にお灸をしています。ですが、全体的に温めることができる足浴も良いなと思っていろいろ調べてみてのでまとめです。 お灸で温めるほうがいいのかそれとも足浴の方が良いのか? 何を持って良しとするか自分の中でいまいち分かっていないのでもし、どちらが良いなどありましたらコメント欄にて教えていただけると幸いです。 足浴の基本的な効果 足浴は、身体の清潔を保つと同時に「温めるケア」として血液循環を改善し、リラックス効果をもたらすケアとして広く用いられています。特に入浴やシ
今回は鍼灸と免疫調整の文献紹介になります。 参考文献:鍼灸刺激による免疫調節~現状と課題~ はじめに 鍼灸は、約2000年前に中国で発祥し、日本には6世紀頃に伝わりました。その後、日本では独自の進化を遂げ、伝統医学の一部として発展してきました。しかし、明治時代以降の西洋医学の導入や、第二次世界大戦後のGHQによる鍼灸禁止の要請により、鍼灸は一時衰退しました。近年、鍼灸が再び注目される理由の一つに、予防医学の観点からの有効性が挙げられます。特に、鍼灸が免疫システムに与える
今回の記事のベースは不眠症状と鍼灸治療の文献をベースに書いています。 はじめに本論文では、不眠症状と鍼灸治療の関連性について、多角的な視点から検討しています。鍼灸治療を受ける患者の多くが不眠症状を併発している現状を踏まえ、その改善効果や治療法について探求しています。 1. 鍼灸治療と不眠症状の現状鍼灸治療の臨床現場では、肩こりや腰痛などの整形外科的な訴えだけでなく、不眠症状を訴える患者も多く見られます。森ノ宮医療大学附属施術所での調査では、来院患者(平均年齢55.5歳、n
片頭痛持ちの方の気持ちは痛いほどわかります。わたしも小学生の頃片頭痛があったからです。高校生の時にはほとんど発作は起こりませんでしたが、しんどかったことは今でも覚えています。今回は片頭痛についての解説になります。 1. 片頭痛片頭痛は、頭の一方または考えて発生するズキズキとした頭痛を伴い、多くの場合、吐き気、嘔吐、光や音に対する過敏症状を伴います。世界中で約10%の人々に影響を与える可能性があり、日常生活に大きな影響を与える可能性があります。 片頭痛は頭痛だけではなく、視