【INFPの守護者たち】魔王アクタのProfiling Memo【MBTI】
彼を知り己を知れば百戦殆からず
孫子の言葉らしい。
子どものころ物語を観ながら「私ならこうするのに!」と思っていたのだけど、それにはやはり訳があった。登場人物たちの心情や行動の原理を理解したいと思えばこそ、物語にのめりこんでいく。
物語を通じて他人を観察してみると、一見同じような人間でも、時と場合や精神状態によって、こんなにも違った行動を選択するのだ、ということを分かり易く知ることができます。逆も然り。
まったく異なるように思える人間相手にも、何かしらの共通点を見いだすことは可能です。
さて今回は、MARVELでヴィランとして登場し、一時的だがアベンジャーズの一員としてヒーローにもなった、ワンダ・マキシモフをモデルに、INFPなキャラクターたちをまとめていきたいと思います。
私目線でのキャラクターたちに対する印象や、私自身との比較も交えて。
人を見ている時には冷静でも、自分というあいまいな存在を見つめることは案外難しいもの。自己分析に悩む人の参考になるかはわからないが、他を見て己を知るための資料のひとつにでもなれば幸い。
人それぞれの個性を理解し、
尊重してこそ真の指揮官であり魔王である!
本企画に於いて先陣を切って被検体に志願したのは……
ENTJ 魔王アクタ
Profile Sample: A
魔王アクタのProfile magazine
ENTJ,ENFJ,ESTP,INFP<New!!
前回
★注意★
本マガジンは全肯定するような、褒めて気分を良くする系の記事ではありません。良い所悪い所(善悪の話ではなく、当人自身を苦しめるようなという意味で)、全タイプに一長一短の特徴があります。
本記事はINFPとみなされているキャラクターの行動を基に客観的な視点を意識して、割と直球で書いていますので、過度に自分事に捉えて傷付きやすい人はご用心ください。
これはアナタの話ではなく、「INFPというキャラクター性」についての記事です。
自他の境界があいまいな方は読むことを勧めません。
読むなら自己責任でよろしく。
どんなキャラがいるかだけ見たい人は目次を使ってね。
NF型は直接的に自分のことでなくても傷つくタイプが多いと思うので慎重に書いていきたいところだ。
これは個人攻撃ではない。
繰り返す!
これは個人攻撃ではない!!(警報)
コンテンツとして楽しめない人は回れ右だ。
特性を観察し一般化して行動を言語化しているに過ぎないので、どうか傷付いたと思わないでください。
無理と思ったらすぐさまブラウザバックすること。
INFPちゃん
INFP ✝︎ Caduceus : guardian playlist,
F.T.K. 衛星兵 “The Satellites”: Mercurius's Scepter「水星の杖」
では本題へ。
魔王の城へようこそ。勇者INFPよ。覚悟はいいな?
INFPとは「他者に優しい生き方」の鑑である
私が約7年程前、初めて16Personalitiesの診断で仲介者判定が出て、それを受け入れていた頃がある、という前置きをさせていただく。人との協調性を重視し、自我を抑えていた頃の話だ。当時はとんでもないストレスを感じており、精神科にかかった時期もあった。薬物治療が嫌なのですぐに通わなくなったが、薬物治療したことで余計に悪化した感覚があった。そんなことがあり私は、自分に嘘を吐くのをやめようと決意した。
以来、自我を抑えた善人のフリをして生きるのをやめた。
私にはこういった背景がある為、基本的にはINFPの気持ちや生き方、その姿勢には共感するし、他者を受容し優しく接する姿勢は人として全人類が大事にすべきであると考えている。今でも人と関わるときには最低限の社交性を以て関わるようにしている。
誰もがそうできていれば世の中から争いなんてなくなるが、そうもいかないのがこの現実であるという厳しいことも言っておく。
INFPは自身の感じた気持ちを大きくする
さて私にとって、NF型と言えば、感情を大げさにする印象を持つ。これは「感情表現」のことではなく「感情そのもの、自身の感じた気持ちを大きくする」のだ。一方で「感情表現が大げさ」なのはSF型だ。
あぁ、「大げさ」というと反感を買いそうなので、何と言い換えようか。どうしても私の視点からみると大げさに見えるのだけど、noteのMBTI関連記事を読んでも、フィクション作品を見ていても、できる限り客観的になろうと努力したり、感情移入を試みても、やはりかなり「自身の感情を重く、ドラマティックに捉えている」と感じる。現実のINFPの皆さんを見ていてわかってきたのは、異常なまでに感情に執着しているという印象だ。いや、憑りつかれているのではないかとすら思う。ああ、現実のINFPは、私の内面や生き方や物事の乗り越え方とは全然違うと思わされた。ネットだからより顕著になっているのもひとつあるとは思うが。
失うことへの恐怖
例えば、あるINFPが「人を失う」という体験をしたとする。失うというにも色々あるが、わかりやすいのは「死別」だ。または「友人や恋人ととの別れ」もあるだろう。自分のもとから人が去っていく、ということ。或いは、奪われるということも経験したことがある人がいるのだろうか、これは憶測だが。
INFPとされるキャラクターには必ずと言っていいほど色恋や友情が絡むし、いじめや孤立、あるいは人の悪意に利用されるなどが主題となっていることが多い。また、学生ものや少女漫画、日本の男性向けラブコメアニメの主人公などで、温和なタイプの主人公は大方NF型だろう。愛や友情などを何よりも大事に思っているし、他人を他人とも思わず自分事のように感じたり、考えたりしている人たち。
INFPの場合、このような出来事に対して、耐えがたいほどの苦痛を感じ、自分自身を卑下し、そして自罰する。呪術廻戦の乙骨がINFPとみられるのは、そういう部分にフォーカスを当てているからだと思われる。呪術の主人公虎杖はSF型、ST型に見える。対して前日譚の主人公がINFPなのは面白い対比だ。呪術はあまり詳しくないので名字だけで失礼。漢字間違えると失礼なので。調べろって話なんだがまあ名字で伝わるよな。
な!(やんわりとした圧)
数年の観察・研究を経て、魔王ENTJであることを認めた芥川は、ENTJという立場を渋々受け入れて作家名義での活動を始め、開き直りとしてこのマガジンを始めた。noteの記事を通して初対面となる皆さんからすれば、どんなことがあっても感情に振り回されないのだろうとか、NT特有のイメージから先入観を持つことは避けられないだろう。
それは悪いことではないから、特に何とも思わないし、実際、感情型の人々よりは感情的になる場面は少ないだろう。むしろ、感情的になろう、と意識しないとあまりそうなれないので、こう思われたとて事実なのだ。意外だ、とかはもうこれまでの人生で言われ慣れているので、今後も言われたとて特に「感情的に何か思うことはない」ので安心してほしい。
さて、私はこう見えて親族を2人を失っている。二人とも血の繋がりのある近親者だ。学生時代と、つい最近の話だ。親族をのぞけば、小学生から知り合いだった先輩が、私が中学生のころに交通事故で亡くなったのを思い出した。部活仲間と一緒に葬式に参列したのを覚えている。
私は思い返せば、死や別れというものに対してどこか俯瞰的で、冷静になってしまうところがあると最近自覚した。哀しみに打ちひしがれてふさぎ込んだ覚えがないのだ。必要以上に感傷に浸ることがなかった。泣いたって命は戻らない。人間関係も、私は自分から離れることが多く、現実の人間関係でそこまで特定の人物に執着しないためか、私は別れというものをそこまで重く捉えていない。
NT(ENTJ)とて感情はあるという話はいちいち面倒だし言うまでもないので省略する。
例えば、「泣こう」と思ったときに、死別した人を思い浮かべると私はスッと泣ける。目頭の奥が熱くなり、喉と鼻の奥の方がギュッと苦しくなる。また眼輪筋に軽く力を入れたりもして、涙を止めることも、引っ込めようと思えばスッと泣き止むことも可能だ。集中できれば。
これは演技ができるが故の人間の単なるスキルだ。だからなのかわからないが、感情に振り回されることがほとんどない。いや、役者が皆そうとは限らないので、少なくとも私はそうだということにしておく。
私みたいなタイプは感情を利用しているし、意識して使わないと感情が湧きおこりにくい。今にして思えば、だからこそ大きな刺激を求めるし、変化を好むし、どんなに苦しかろうが平気なように振る舞う演技ができる。対して不安そうにすることで相手の同情を買うことだってできる。
※ただし、自信なさげで不安そうな振る舞いや装いは、詐欺師を引きつけるのでお勧めしない。
感情に憑りつかれている
しかしINFPはそうではない。彼らは感情に憑りつかれている。……と言っても過言ではない。彼らのそれは演技ではないのだろう。感情は、それ自体は無形で目には見えないが、実は大きなエネルギーをはらんでいる。過去にも言及したが、「感情」というものは人間にとって武器の一つなのだ。
刃物を手に取る者、知識を手に取る者、権力を手に取る者、金を手に取る者。
そして、
感情を手に取る者
彼ら(NF型)に与えられた武器は「感情」や「共感」「優しさ」などの目には見えにくい、非物質的なものだった。
なぜか?身体的に回りに比べて単純に力が弱いだとか、道具を使いこなすのが苦手だとか、戦略的に先を読んで動けないとか、そういった物理的な物事、物質的な世界が苦手か、あるいは「それらに頓着しないこと」が一枚噛んでいると私は考える。
さて、INFPの中で誰をモデルに取り上げようか。考えるまでもなく、私の大好きなMarvel作品のキャラクターから、ワンダ・マキシモフ(Scarlet Witch)を例に挙げさせていただく。或る程度Sampleがあり、ドラマも数えきれないくらい何度もみているので。
私はかつて彼女に異常なまでの感情移入をしていた。そういうこともあって、数年前の自分の「仲介者」判定に異議はなかった。ああ、ワンダもINFPか、なるほどね、だからのめり込んだのかな?とか思っていた。
しかし思いなおせば、彼女のように人前であっても怒りを全身で表現するかといえば、私はそうではなかった。今まで社会生活の中で、ワンダやそのほかのINFPのように取り乱したことはない。
むしろ、私はそういった喜怒哀楽が引き潮のように引いて行ってしまうような感覚がある。だからこそ私の場合は、感情をつかみ取ろうと頭で想像力を働かせる。人の前で感情をあらわにするのが難しいし、人に対して弱音を吐けたことがほぼない。
私に対する周囲の人間のフィードバックは、「メンタルが強く、話しかけやすい」「落ち着いていて真面目」「何を考えているかよくわからない」という印象。INFPとは真逆の印象だ。
まあ、何を考えているかわからなさで言えば、INFPもそういう面はあるのだが、私に対する印象とは違い、INFPの方がまだ素直でわかりやすいと思う。
さあここからは、怖がらずに聞いてほしいのだけど、私からすると、
INFPは何を考えているのかわかりやすい
のだ。何をすれば怖がり、嫌がり、泣き出すのか、想像に難くない。
「怖い」「できない」「やりたくない」「逃げたい」「悲しい」「さみしい」「泣きたい」「辛い」「痛い」「やめてほしい」「どうしてそんなひどいことをするの?」
みたいなセリフを、私は人前で言ったことがない。しかし、INFPは結構こういうセリフを言うことに気付いた。私の場合、万が一このような言葉が浮かんだとしても、一瞬にして切り裂かれて、「さてどうするか」と考えてしまい、これらの気持ちを抱いたことを忘れてしまっている。そもそも、基本的に頭にこんなセリフは浮かばないので、INFPのキャラをイメージして捻りだしてみた。
しかしINFPの場合は、感情が常に本人の中にある。ずっと留まっていて、むしろ自分からその感情に何度も触りに行っているように見える。だからこそワンダを通して、私の代わりに彼女が怒り哀しみ、打ちひしがれている様子を見ると、その感情の旅に「同乗(感情移入)」する私にとっては非常に感情表現の発散になるのだ。INFPはすべての感情をつかみ取り、じっくりと味わう性質がある。やめときゃあいいのに、周囲が何を言おうと、彼らは感情を手放そうとはしないのだ。
ワンダには強い愛着を感じるし、応援したいと強く思わせられる。一方で、彼女の双子(マキシモフツインズ)の片割れにピエトロ・マキシモフという、異常なまでの高代謝によって目にもとまらぬ速さで移動できるという能力持ちのキャラクターがいる。原作のヒーロー名は「クイックシルバー」で実にわかりやすい。めちゃくちゃ速い銀髪の男だ。かっこいい。
私はX-MENシリーズも完走しているが、そちらのアメリカ産ピーター版クイックシルバーも好き。この双子はコミックではミュータントという設定で、X-MENとして登場する。映画化、MCUにおける設定としてソコヴィアという国は東欧だから、ピーターではなく原作の「ピエトロ」という古風な名前なのだろう。ちなみに、どちらが姉か兄か、ワンダが妹でピエトロが兄という情報もあれば、その逆の書き方をしているサイトもあって、どっちがMCUの設定に採用されているかわよくわからないが、WikiにはMCU版マキシモフツインズはワンダが妹になっていた)
作中でヒルという女性指揮官からは簡潔に「マッハ男と魔女」と弄られている。彼はその能力からすると明らかにESTPなのだが、ESTPの記事で取り上げるには通常時の性格Sampleと登場シーンがあまりにも少ないため控えた。
ヒルがこの双子の詳細をスティーブ(キャプテン・アメリカ)に報告する際、
“He is fast and she is weird”
と発言しており、字幕は
「マッハ男と魔女(彼は速く彼女は奇妙だ)」
という意訳的な日本語字幕になっていた。(彼女が初めから魔女だと表現されているのも今思えば直接的すぎだしネタバレすぎるのだが、まあフラグにはなってるし、そもそも原作もので設定は有名だからそうなるか。)
そして興味深いことに、ワンダの能力を原語でヒルは「telekinesis and mental manipulation」と言っていた。まさしくわたしがINFPに対して感じていたことだ。かなり比喩的に超能力者や魔女として表現されているためにわかりにくいが、精神的、感情的に人を操る能力、これは心理学でいう「マニピュレーター」という存在に通じるところがある。
スティーブは実験台に志願した双子に自身の過去を重ねて同情している様子であったが(優しすぎ)、ヒルは冷静に「今は戦時中じゃない」と言って切り捨てる。それでもスティーブは「彼らにとってはそうだ」と、非常にISFJかつ英雄らしい擁護の姿勢をとった。
あくまで悪人を相手にするのではなく、彼らはまだ子どもであり救うべき対象だとして(外国人の子どもって見た目でわからなすぎるけど)、また、戦争の相手は別だと見做している。
厄介な人物もいたものだ。なにもINFPがこれだと言いたいわけではない。ただ、INFPの場合、こういったことを無意識に悪気なくやってしまっているのではないか?と作品や、現実の自認INFPを見て思ったという話だ。そしてINFPであることを盾にしていないだろうかと思えてならない。
だから私は、現実でMBTIを持ち出すのを推奨したくないのだ。
ここまで言及したとおり、私はこの双子が2人セットで好きだ。
ワンダたちは一度過ちを犯したが、映画の最後でアベンジャーズ側につくことを選択した。ニック・フューリーの登場、そしてシールドの戦艦(戦闘機?)を見た時の少年のようなピエトロの笑顔はたまらなかった。同時にこの時不穏な気配が感じられた。そして双子は本当の敵となってしまったウルトロンの軍勢と戦う。
ネタバレになるが、まあもう何年も経ってるからいちいち注意喚起しないけれども、ピエトロは初登場の映画の終わりで亡くなってしまう。
マキシモフツインズが二人揃って好きだからこそ、逃げる群衆のなか「息子がいない!」と母親が訴え、ホークアイが探しに行った時私は、さっきのピエトロの笑顔はやっぱりフラグだったと思った。一見ホークアイが死ぬかと思われるような演出ではあったが、個人的にはヴィランとして登場していたピエトロの方が頭にあったので「ああ終わった。ピエトロ死ぬ」と思った。そして実際にそういう展開が待ち受けていた。
しかし展開が読めていても、ワンダの喪失感に私はつい“心情が共鳴”してしまった。
ワンダは超人スキルの特性により、唯一の身内であるピエトロが傷つけられ死亡したことを、第六感や直観のようなもので感じとっていた。そしてその瞬間、絶望に憑りつかれたように怒りのエネルギーを爆散しながらひざから崩れ落ちてしまう。そしてその哀しみと怒りのままに、ピエトロの命を奪ったウルトロンのうち、本体のボディから心臓を引きちぎった。
「こんな気持ちよ」と捨て台詞を吐き残して。
しかし、当のピエトロは身体が先に動いてしまう質だ。唯一の家族であるワンダを一人残して、自分が死んでしまう結果なんて全く考えていなかったのではないだろうか。(実はホークアイもESTP気質だが彼には守るべき家族がいるので自分の身を軽んじるタイプではない)
ピエトロは自分の行動や死によって、ワンダがまさかこれほどまでに闇に囚われてしまうなんてことも、想像すらしないのではないだろうか。彼が走りだした時に頭にあったのはきっと「子どもとアベンジャーズを非難させる」ことだけだ。ついでに冗談も言っていたが。
実際にはワンダは物語が進むにつれて、ピエトロだけでなく他にも色々なものを手にしては失った。
だからこそ、ワンダはドラマシリーズの最後に魔女、スカーレット・ウィッチとしての能力を覚醒させることができたのだ。ここまで書いてきた通り、彼女にとって、失うという体験が強い動機になっていることだけは間違い無いだろう。
自分の身を顧みない無鉄砲な行動力と圧倒的な身体能力はESTPの典型だ。ワンダの「わかった?」という発言に対してピエトロは「生意気言うな」と笑いながら民間人を助ける方にまわっていた。ピエトロは死ぬ間際まで冗談を言い、笑顔だった。
ワンダは、自分のことは気にせず民間人の非難を優先してという意図でピエトロをあしらっていたが、きっと本心では、ピエトロの性質を知っていたから常々彼の身を案じて心配していたに違いない。だからこそ彼が倒れた瞬間、ワンダの感情が溢れ、彼女の能力(通称:カオス・マジック)と絡まり合って、強いエネルギーに転換された。印象的なシーンだった。
奪われて感情的に傷つき、限界まで打ちひしがれたあとに
初めて動きだすワンダ
あっと思った瞬間には目にも止まらぬ速さで
体が動いてしまうピエトロ
この双子は、能力的にも性格的にも、あまりにも綺麗に対比されている。物語やキャラクターとして非常に美しい対比だと思う。
INFPとESTPの相性:互いを分かり合うまでに時間を要する
さて、相性がどうのこうのという話があるが、それは一理ある。補い合う緩やかな繋がりかつ、両者が互いを尊重して成熟した人格であるなら、良い関係になるだろう。しかし、他人同士の場合、分かり合うのに時間を要するはずだ。温厚に見えるINFPでも、ESTPを相手にすると、単純にその怖さを恐れるか、無鉄砲さや粗暴さ見下して反発するかの二極化が多い。
彼らの場合は、血を分けた双子という強い繋がりがあり、また、紛争に巻き込まれ両親を失い、更には想像しがたいとある恐怖体験を味わったあまりにも大きなトラウマを持ちすぎている。その傷を抱え、何年も二人だけで支えあってきた家族であるということはスルーしてはいけない要素だ。きっと普段は喧嘩も絶えなかっただろう。
しかし、能力や性格が真逆の性質を持っていたからこそうまく助け合って生きてきたのだ。仮にワンダも身体能力にまつわる被った能力持ちだった場合では、超スピードなピエトロに劣ってしまうだろうし、自分の立場を守るのは難しかったのではないだろうか(キャラ被るから真逆なのは言うまでもないけどね)。
フィクションであることを棚に上げたとしても、現実においても兄弟姉妹の性質というものは常にバランスを取り合い、他方にないものを自分のアイデンティティにしようとし、補い合う存在だ(一緒に生活する限りは)。だからこそ、彼らの能力は、物理的肉体的なスキルと、内面的なマインドコントロールというスキルだった。二人で一つである双子ならではの設定。これが最強のタッグとなっていたのだ。劇中でワンダがアベンジャーズらの脳内に入り込んで幻覚を見せ、ピエトロがワンダを抱えて、アベンジャーズたちの目の前からスッと逃げ去るシーンは印象的だ。
余談だが私、推しキャラが高確率で死ぬ呪いを持っていて、結果的にピエトロもその一人だったのだが、それまでにもONEPIECEのエースだとか、エレン(初期のESTPの気がある頃)とか東リベの場地だとか、MBTIを知ってから見返すと、推しで死んだキャラ軒並みESTPで笑う。そんなわけで、死にそうなやつを好きになってしまうというか、好きになったら死なれるというか、そういう質なので、ピエトロも死ぬかも、とは薄々思っていた。推せそうなキャラ、大体作中で死ぬんだよ。まあ人間いつかみんな死ぬとナチュラルに思っているからこそ、こういう危なっかしいやつでも好きになれるのかな。
話をINFPに戻すと、INFP(NF型)は主人公に多くみられる型だ。私がこれまで物語を観ながら「私ならこうする」「なんでそっちに行っちゃうの!絶対こっちなのに!」とか思っていたのはこれが要因だろう。大体の作品の主人公と馬が合わない。私が敵サイドに寄ってしまう原因。
私はあまりにも主人公じゃなさすぎるのだ。
で、あるとき気付いたわけだ。ああ、私ってワンダ(INFP)じゃなくて、
ピエトロ(ESTP)のほうに感情移入していたんだ
と。
INFPキャラを見ている時の私の心理は、共感ではない。もっとこうしたらいいのに、とか、ああそれはそういう心理からだろうな、とか。ああそれやっちゃダメ!あ~あ…だから言ったのに、とか。
見てられないハラハラする感じ。一方で、本当はすごく傷ついているのに隠そうとできていて偉いな、とかも思う。だけど、優しいから、かわいいから「好きだ」とは全然思わない。これは私が言われても嬉しくないからかもしれないが、優しくてかわいいなら誰でも普通に、人並みに好き(Like)だろう。接しやすいし。言うまでもなくない?
(ひねくれた人間は考慮しないよ)
だから、そんな浅いところを褒められても私はなんとも感じないから、私自身、他人に対してそういう上っ面の部分を褒めないようにしている。よく人を容姿や優しさなどで褒める人がいるが、それは、裏を返すと「自分とは違うというレッテル張り」でもある。
「(INFP)ちゃんはかわいいね」という褒めの裏には、様々な心理が隠れている。ただただ口をついて「かわいい」とか「優しい」とかやたらいう人もいるけど、それは口がマシンガンなのだろう。だからいちいち人間不信になる必要はないのだけど、そうやって褒めてくる人間に、警戒心なく心をひらいてしまうのもINFPっぽいところだ。人を疑うということを忘れずにいたほうがいい。
実際ワンダも、ウルトロンに対して希望的観測だけで信用していたが、ウルトロンが実際に何をしようとして彼ら双子と共闘していたのか追求していなかった。ウルトロンは双子たちには真意を説明せず隠していたのだ。
さあ、お察しいただけただろうか。そんなウルトロンはENTJだ。あまりに飛躍した合理性から人々を置いてけぼりにするタイプの、典型的な悪役。新世界がどうのこうの宣うタイプの厄介なENTJだ。
ENTJ - ET(N) - sx/so - 1w2 - 153 - LSI - VLFE - Lawful Evil - SLOEI
だろうな。INFPの前に立ちはだかるのは大抵ENTJだ。ENTJはINFPのための悪役になることが多い。
後からワンダが直接脳内を見たことで初めてその真意に気付いたが、彼らはしばらくの間騙されていた。ウルトロンは最初から双子を利用していたが、双子は自分たちの願いだけにフォーカスしていて、ウルトロンの作為に気づいていなかった。ピエトロもワンダもまだ若かったということもあるが割と信じこみやすく、世間知らずだったのは確かだ。(それまでワンダにも見えなかったウルトロンの意識が、人造人間になろうとしたことで人間のような思考に近づいたために、思考を読めるようになったらしい)
INFPは感情や考えが読み取れない者を恐れるのかもしれない。ENTJ風のキャラが感情的に何かを訴える場面はほぼ見受けられないから、脅威に感じるのも無理はないかもしれない。
とはいえ私からINFPキャラに対してよく感じることは、こんなに思いつめて不憫だ、どうにか幸せになってくれ、という気持ちが一番表現として適切だ。
少なくとも私は、ワンダに対してはずっとこの想いで推し続けてきた。これが私なりの愛なのかもしれない。INFPは応援したくなるキャラが多い。そのわりに現実ではいじめられやすいとかいう不条理。いじめられっ子が主人公な作品は多いが、世界からいじめはなくならない。ずっと不思議に思ってきたがやはり、いかんともしがたいものだ。正直いってこんなキャラをいじめるのはバカだと思う。弱い者いじめをして悦に浸るいじめる側に問題があるのは自明。
むしろ私はこういう子には慎重になって距離を置く方だ。これまで深い仲になれた子にこういう子はいない。あまり近寄らないようにしてきたかもしれない。私が普通に話しかけても、なんとなく壁みたいなものを感じる子たちがいたのだが、そういう子たちがINFPや内向型だったのかも。 不意に何でもなく口走った言葉で傷つけてしまいそうで、近寄らない方がいいだろうなと思っている。自分がINFP相手にメリットを与えられない気がする。感情に配慮するのも疲れてしまうからあまりお互いにいい影響がなさそうだ。
傍に寄り添って同じ気持ちになるのは……まあ、やろうと思えば全然できなくはない。が、私らしくはない。身にならない慰めを言いたくないので私まで悲しむフリはしたくないけど、その気持ちは理解はできるから、思う存分浸るといいんだと思う。気が済むまで。でもいつまでもウジウジしているのを周囲の人間にまで見せつける感じは、NTの民としては性別問わず結構しんどいので、それは個人的に何とかしといてほしいとは正直思うが。
そもそもそういうのは私より他のNFさんが得意だし好きだと思うから、ここはでしゃばらずに感情的なフォローが得意な人々に任せたい。
前に進む手伝いはしたいと思えるし、彼女が自分で前に進むと決断し、正しい道を選ぶ覚悟を決められたのなら、私は全力で、私にできることがあるなら応援したいと思える。そういう、援助者としての立場で彼女を好きだったということに気付いた。
ピエトロは男性キャラとしては推せるから好きだと思ったが、もし女だったなら?もしかして私はむしろピエトロ側なんじゃないか?と気づいた。マジで目からうろこだ。私は16Personalities初見診断は仲介者(当時のペルソナだったんだろう)だったしINFPの説明にも違和感は少なかった(ありはした)のに、上には上のINFPやNFがいる。
他人事のように好きだなと思っていたESTPのほうがむしろ、素の自分に近かった。 これに気付いたことで多少擁護的に見ていたINFPのことを、より客観的な視点で見られるようになった。
私は現状「ESTPの気があるENTJ - 8w7」という自認に落ち着いている。たぶん8w7の部分がESTPへの親近感や好みとなる要因だと思う。詳しくは記事↓
あと、あぁ私はNFとは決定的に違うわ、と思ったのは、自認NF型の人で「向上心を上げるような動画とか笑える動画をみても元気になれない、つまらないんです」みたいなことを言っている人を見たこと。どこの何の誰だったかは忘れたし、NFの誰もがこれらを忌避しているわけではないだろうが少なくとも、自分はその価値観の違いに驚いた。
そんなのしんどすぎるので「私とは違うな」⇁「私はまるっきりNFではないな」という気づきポイントになった。
一方で、私は前向きで意義のある動画をみると元気がでるし、頑張りたいと思えるし、基本的に「笑えるコンテンツ」や「学びになるコンテンツ」が好きだ。笑えて、学びになって、向上心も上がる、人の行動を促すようなコンテンツにしか、むしろお金は払いたくない。前もESTPの記事内でINFPのキャラを引き合いに出して書いたが、わざわざ不快な感情になりにいく意味が私にはわからない。この点からも私はINFPとは全く違い、やはりどちらかといえばESTP寄りなのだと思った。
ドキュメンタリーや映画で暗い作品は見るけれど、それは自分よりも辛い人を見て暗い気持ちになりたいからじゃない。そこから見返してやる展開がないとつまらないと感じる。不快な気分になるような、名指しで人の悪いとこばかりあげつらうような意地悪い掲示板みたいなものもかなり嫌いだし、慰めあいたいとかも思わないし、他人の愚痴もできれば聞きたくないし、言いあいたくない。
学生時代学校で何が不快だったって、クラスメイトの愚痴や悩みを聞かされることだったし、それに寄り添わなきゃいけない感じが、正直いってしんどかった。悪口大会も、できればその輪に混ざりたくなかった。
でもきっと、NF同士なら、嫌なことがあった時、自然とお互いに慰めあったり、気持ちに寄り添ったりできるのだと思う。確かに、INFPを傍から見ていて、マイナス感情をどうにかしようとするよりは、この感情に浸り反芻し、呑みこんでは吐き出して、また浸り……の繰り返しをしているように思える。
しかも、こちらの記事で書いたが、ハッキリ言って
INFPを一番嫌っているのはINFPなのだ
これは本人たちも薄々自覚があるのではないだろうか。ENTJだって嫌われるとか、怖いとか、あることないこと書かれたり、「ENTJ」とか「MBTI」とか検索しようとするとサジェストに不穏なワードが表示されるが、別に何とも思わない。笑
そんなこと検索してる幼稚な人間が多いのかと思うとただ呆れるだけだ。私がそうだと言われているとそもそも思わない。こんなことを検索するやつは暇人だと、自他を切り分ける癖がついている。
他のタイプも同じだ。そもそも、どのタイプが嫌われやすいかとかいうまとめ系、ああいうの一番くだらないと思う。どのタイプにも一長一短があるだけの話なのに、人間はすぐ序列をつけたがる。くだらないと思う。順位に何の意味が?と私は思うし、自分と同じタイプが仮に嫌いなMBTI一位だとしても「みんな嫌い杉で草」くらいにしか思えない。
だがINFP(NF全般)はどうだ。きっとその序列に一喜一憂するのではないだろうか。INFPは、自分が直接言われてないにもかかわらず「今の自分に言ったんだ…」と思い込むタイプが多い。そういうことでずっと悩んだりする。しかも相手に何も言いかえせなかったりして、より思考は反芻されて、一人でストレスを醸造していく。
勇気を出して聞いてみたなら、案外思い過ごしだった、ただの勘違い・聞き間違いだった、みたいなことが多いのではないだろうか。人の言っていることを聞いて、自己を顧みて直そうとする前向きな働きなのであればいいと思うのだけど、ただただそれで傷ついてしまうだけなら、自傷行為と変わらないのではないかと思ってしまう。
精神的な自傷行為だ。NFは結構これをやる人が多い。これをやる人こそがNFともいえるかもしれない。自罰的で自分を痛めつけようとする。その傷を内面にため込んでいく。
確かに最初は、他者から傷つけられたりしたことがきっかけだったのかもしれない。しかし、その実、半分以上は、自分自身で自分を傷つけようとしていないだろうか。思考を反芻しているのは己であり、他者ではない。
繰り返し同じ言葉で傷つく必要はない
人間はみんな自分のために生きるものであり、人の言うことをいちいち気にしていても疲れるだけだと思うのだが、それでもINFPは思い悩み、思考を反芻するのだろうと思う。そして繰り返し傷ついても、それでも誰かと一緒にいたいと思うのもまた、INFPの不思議ちゃんなところだ。
私なら、「ストレスの溜まる人間の相手なんて時間の無駄だ」と思ってスパッと切り捨ててしまう。私の場合は、意図せず人を傷つけ、悪者扱いされるのはまっぴらごめんなので、自分からあまり人に近づかない方がいいと思っていて、付き合う人間をかなり選んでいる。まあ別に選民と言われてもいい。全員仲良しは無理なので、基本的に他人に期待を抱かないし高望みもしない。だから私は相手を観察して相手に合わせることができる。
しかしINFPは、全員に「優しく」「仲良く」なろうとする。理想家なので、割とナチュラルにそう考えてる。話せばわかると思っているのは人として素晴らしい能力だから、そこは誇るべきだと思う。ただし、表面上では誰とでも接することができている人も多いかもしれないが、実はこういうの嫌だな、などと思うことを口に出せないことで、不必要に思い悩んだりしているんじゃないだろうか。
嫌われたくない、失いたくない
INFPは自分で自分を一番嫌っている割に、「人からは嫌われたくない」と思っているパターンが多い。人に好かれたいという願望が強い。なぜって?最初のほうでもかいた通り「失うことが怖い」から。自分を好いてくれる人間を一人でも失いたくないのだろう。それゆえに、人に傷つけられたと思いながらも、また再び人の輪に自ら触れようとする。もうこれは救いようのない沼だ。 自分で自分を認め、変化を起こそうと動きだす覚悟をするまで抜け出せないだろう。いや、抜け出す気すらないのだろう。そんなINFPがいたら、少し離れたところから、そっと見守っておいてあげよう。
基本的に優し気で、周りから、現実でもネットでも優しい子だと、そう思われているはず。絵文字がなくても絵文字がついているように見えるくらいファンシーだ。
でも安心してほしい。簡単に嫌われるような人間はほとんどいない。
なぜなら、
嫌われる人間は何かを成すために、自ら行動できる人間だからだ。
そして嫌われる人間は、人間から嫌われることも厭わない人間だ。嫌われたくないなんて恐れている時点で、君たちが真の意味で嫌われることはないだろう。
君たちは何かを成しているのか。あるいは、そのために何か行動してきたのだろうか。何もしていない時から、人から嫌われることばかり気にしても意味はない。
大丈夫だ。
君たちは嫌われるような土俵にすら立っていないのだから。
私個人の話だが、生涯で嫌い続けている人間がいない。一時的に嫌ったとしてもすぐに忘れる。特定の人間を嫌いだと思うことがそもそもない。なぜかって、どうでもいい人間は私の人生に必要ないし、嫌うよりも前に「どうでもいい」フォルダという名のゴミ箱行きになるからだ。人を「嫌う」ということは、「好き」だったという前提のもとに成り立つ。そもそも、嫌われるかも、という恐れ自体が、自意識過剰にもほどがあるのだ。
嫌いになるのは非常に面倒なことだ。君たちが他者から構われているうちは、本当の意味では見放されていないから安心しな。
考えても見てほしい。世間で人から嫌われている有名人たちを。彼らは皆、何かを「した」から嫌われている。何もしないひとは嫌われることはない。嫌われたくないなら何もしないことだ。その代わり、好かれることもないが。
誰かに好かれたいと思うなら、嫌われる覚悟を持つことだ。
そして君たちがもし本当に嫌われているとするならば、それは類まれなる長所を持っているということだ。無味乾燥な人間よりも、多少アクのある人間の方が面白みがあるからいいじゃないか。嫌われることも楽しんでいけ。こう考えるとどっちに転んでも最高だろ?誰にも嫌われずに平穏に過ごすか、嫌われてでも何者かになるか。人生はいつも二択だ。好きな方を選べばいい。
さてここから割と厳しいことを言うが、INFPは意外と自分都合で他者を動かそうとすることがあるので注意が必要だ。フィクション作品では結構ENTJやENTPという、より凶悪で影響範囲のデカいバケモンを盾にして、自分(INFP)は正義でありただ善として正義を貫きたい、「この人たちを守りたいだけなんだー!」と言いながら自分の感情を武器にして平気で他人を操ろうとする。
感情優位なENTJ風の悪事
その姿は実は、ENTJのように見える。違うのは、INFPの場合は自分の気持ちが起点となっていることだ。人は性格問わず基本的には感情で動く生き物ではあるが、NFはそれがあらゆる言動に顕著に表れる。
ワンダの物語で忘れてはいけないのは、トニー・スターク(アイアンマン)にロキのセプター(マインドストーンが内蔵された、人の心を操ることができる杖)を奪わせたのは、他でもない「ワンダ」なのだ。
トニーは当に、自分と、自社のこれまでの行いを悔い改めて、それを行動に移しているというのに、だ。ワンダにとって、今のトニーがどうあろうが関係はなかった。間違いなく、彼女の気持ちが優先されたのだ。あまりに恣意的であることは否定できず、いくら好きで推しだとはいえ、擁護することはできない。私はトニーも好きだ。
ワンダは間違いなく道を誤った。自らの意思で。
マインドストーンはワンダの力を増幅させた人体実験の重要な素材であり、他にもこれと同等の石(インフィニティストーン)が5つあり、6つすべてが1箇所に揃い、使い方を間違えれば世界を滅ぼしかねない非常に強力なアイテムの一つだ。この石たちはひとつ一つでも強力な力を秘めている。
※余談だが、作中でこの黄色いマインドストーンは「VISION」という人造人間に移植されている。このマインドストーンはワンダのパワーを引き出した石でもあり、その繋がりからか、ワンダとヴィジョンは強い絆で結ばれ、作中で深い仲になっていく。私はこのヴィジョンがかなり好き。人間でないものが人間になろうとするフィクション作品マジで好き。
ワンダはスターク社に強い復讐心を抱いていた。能力によってトニーの破滅が見えたから、杖を明け渡した。止めることもできた彼女は、あえてトニーに杖を奪わせたのだ。そしてワンダはこの時点では、この石のことをよく理解していないだろう。これも問題だった。ただワンダは、トニーを罰したかった、自分のトラウマに関する憎悪を復讐の糧とし、利用したのだ。
人を利用し支配するというのはなにも、直接的指揮命令だけでない。現実世界のほとんどの人間関係において、トラブルに発展するのは、こういう無意識の支配と利用によるやり取りが原因なことが多い。
INFPは「私がこの人を守りたいから敵を倒す、私を傷つけた対象に仕返しをする(世界感や、人物背景によっては殺すこともいとわない)」だ。それでいてその復讐心に一貫性はあまりなく、パワーや時間もそれほど長くはもたない。ワンダは魔女としての知識は初期の頃には全くなく、超人化実験によって能力を強制的に引き出され融合されている。(この双子は原作でそもそも元々特殊な生い立ちだったために、実験が成功した説が濃厚)
単純な知識ではなく、人為的に増強された能力。それを適切な指導もなく自己流に、直観的、勘的なものを頼りにしてやってきたので、その適切な制御方法が身についていない。
その結果扱いきれずに無自覚で悪夢の虚城(妄想世界)を生み出し、多くの人間を苦しめた。そしてまた、そのことに罪悪感を感じて自罰する。
そうして今ではスカーレット・ウィッチは現実改変能力とかいうチートレベルの強さになっている。しかしこれは単純な比喩だ。
物書き、クリエイター、作家の比喩なのだ。INFPでたびたび言及される、芸術方面の才能がこのように表現されていると私は解釈した。そしてその表現内容がかなり偏っていて、個人的かつ恣意的な点も、見事ワンダはINFPの象徴的存在として体現していた。
ワンダは明らかにINFPだろう、異論なし。周囲の人間からすると「なぜこうなった?」と、理屈がわからない状況自体に恐怖心を覚えるだろう。アニメなどを見ていて思うのは「そんなことで?」というきっかけが多いこと。人によってキャパが違うのは理解しているので、別に理由を批評する気はないし、苦しんでしまうことを非難したいわけではないが、ハッキリ言って率直な感想はこうだ。
対してENTJの場合は「普通に考えてこんな現実は間違っているから、間違っているものを正し、より合理的なものに置き換えるべきだ。そのために破壊は然るべき第一段階である。より良い未来の為にできることはすべてやる。歯向かうのなら相手になる。お前如きに邪魔はさせない」だ。
個人的な恨みや願望程度のことでは、ENTJはほとんどの場合動かない。ENTJがイカれてるのは、その合理性が結構ぶっ飛んでいるので、大衆に理解されにくいことくらいだ。普通なら躊躇することでも、ENTJは「でもこれが正しい姿だ。君たちもきっと理解してくれるはずだ」と言い、みんなの同意も得ずにささっとやってのける。
結果、手段を選ばない事態に陥るケースのENTJは、金も地位もなにもかもあり、何でもできてしまう上位数%の稀有な権利者の場合に限られる。だからそういったものを持つENTJなら支配者、独裁者と言われても仕方はないが、これは性格だけの問題ではないことは明らかだ。ただ、笑顔ながら粛々と計画を遂行していく様が恐ろしいのはわかる。魔王たりえる素質を持っていることは確かでも、誰もが性格のみで悪事をなすわけではない。
善悪にも性格が出るのだ。人間誰しもが善と悪の両方の側面を兼ね備えている。ENTJみたいなちょうどいい悪役がいるからといって、自分は正義だと、油断しない方がいいだろう。
INFPは自分では直接手を下さないわりに人を責める
こうしてすべてのタイプを平等にしてみた時、やはりわかりやすい悪役の姿や型がENTJであることは確かだが、だからといってINFPが善だとは言い切れないのを共感してもらえるだろうか。……うーん。してもらえなさそう。(笑)INFPって善性が強調されすぎてて誤解生んでると思う。敵サイドにいる場合、無理やり駒にされてるか、組織にはいるけど別に何もせず、一人でこの状況に葛藤しているっていうキャラも結構多い。INFPは葛藤し続け、結局自分では何もできずに、周りの人間が手を下す状況なんかもザラにある。傍から見ていると、「いや人にやらせて自分は手下さないのズル(笑)」と思うことも割とある。
ワンダヴィジョンやアベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロンを見てもらえれば、INFPなりの悪の姿を、よくお分かりいただけるのではないだろうか。過去が過去なだけにヴィランとしての登場だとしても同情したが、やってることは普通に悪人だ。しかもすぐに寝返った。
すべてが計算ずくではない。しかしワンダのようにマイナス面が極まると、個人的な感情から、なんらかの意図をもって他者に働きかける。初めは小さなものだったのが、無意識のうちに大勢の他人を操り、振り回していくことになる様は、まさしく混沌とした狂気の所業である。
そして疲れはて意気消沈し、虚無の時間を過ごす……。ワンダヴィジョンは、ワンダが、あまりにも大きな喪失感を繰り返し受けた結果、現実逃避して招き寄せた悲劇だ。
まあ無理もない。がんばれINFP。現実に負けるな。 ワンダだけは幸せになってほしいお願いだから。
あとINFPは雰囲気もさることながら、文章もゆるふわで面白い。私にはかけない文体だ。一昔前の無料ホームページの世界観を思い出すのは私だけだろうか。
さあて、ようやくキャラクター紹介だよ。
Attention
本題の前に一応本シリーズで参考にしているサイト「Personality database」について、注意書きしておきます。
このサイトはあくまでユーザーによる他己診断で投票による多数決形式あり、基本的に本人が自認したものを公式に発表しているサイトではありません。あくまでエンタメとしてお楽しみください。
タイプは一般人の投票により決まっており、専門家による考察ではありません。ただ、集合知として一人一人のキャラクターの捉え方の参考にはなるサイトです。 他タイプとの揺れやあらゆるタイプ論の組み合わせを一度に見比べることができて、コンテンツとしては面白いです。
また、筆者はMBTIを実在の人間に対して日常的に行使することを推奨しません。むしろ、エンタメの範疇に留まらせるべきだという考えです。 メソッド・理論・自己理解の補助ツールとしては大いに楽しみながら学びましたが、他者の診断は「客観的にそう見える」という認識にとどめるべきで、決めつけるのは本来の用途から解離しています。 また、お互いを深く知り合う前に、私生活の中で自他のタイプを持ち出して会話を進めようとすることも推奨しません。人それぞれに知識レベルや認識に差があり、そもそも話にならないです。
今回ワンダをモデルとして、INFPのキャラクターに多い特徴や、noteや現実で見受けられるINFPっぽい特徴について語ってきたが、ワンダの性格タイプを軸に共通する性格を見てみたところ、知ってた語れるキャラが全然いなかった。
そこで今回はMBTIであるINFPをメインの軸にして、INFPキャラに、他タイプ論ではどんなタイプが混ざっているかを見比べてINFP同士の差異を見ていくことにする。
INFPキャラクターは、エニアグラムでは6や9、4などが多いのではないだろうか。
私もINFPの演技をしていた頃は、エニアグラムでは9w1か5w4が出ていた。
てか太陽星座は誕生日だからまだいいとして、月星座(Moon)と上昇星座(Rising)って生まれた時間必要なのに、なんでこのサイト架空のキャラの生まれた時間わかる人いるんですかね。(笑)
Wanda Maximoff "Scarlet Witch"
INFP - sx/sp - 4w5 - 496 - IEI - Aquarius Sun - Pisces Moon - Cancer Rising - Chaotic Neutral - RLUEI
ワンダと5点共通:INFP - sx/sp - 4w5 - 496 - IEI - ELVF
トム・ハンセン(500日のサマー (2009))
ワンダとほぼ同じ性格構成のトム・ハンセン。
トムは結構わっかりやすいINFPだったなと思う。現実的な作品だとこんなイメージだ。恋人が欲しくて、一目惚れした女性を必死に追いかける。相手は悪魔の代弁者ENTPに見えた。或いはESTPぽさもあった。小悪魔的な女性に振り回されるINFP男性の図。脳内でなんかロマンチックなことを考えてるシーンは観てられなかった……。観たけど……。
結果、思いが通じ合わないことで、相手の女性のことを罵ったりもしてた。
INFPは一見優しげに見えるが、意外と毒を吐くし、全然他人の悪口も言う印象があるが、この作品のトムはまさしくそんなINFPのイメージを代表していたと思う。
Elena Gilbert(The Vampire Diaries (2009))
INFP - sp/so - 2w1 - 296 - IEI - Cancer Sun - Libra Rising - Lawful Good - SLOAN
後日追記する。
金木研(東京喰種)
INFP - IN(F) - so/sp - 9w1 - 469 - EII - ELVF - Sagittarius Sun - Pisces Moon - Scorpio Rising - Neutral Good - RLUAI
後日追記する。
Mantis(MCU: The Heroes)
INFP - IF(N) - sx/so - 9w1 - 964 - EII - FELV - Phlegmatic-Sanguine - Neutral Good - RLUAI
後日追記する。
INFP - 496
INFP - 4w5
INFP Characters
IEI Characters:MBTIで言うと主機能内向,INが多い。NF,次いでINT,ISFx
ほとんど主機能Iで、E型がいない中、一人、ENFJはいた。
ELVF Characters
Osamu DazaiBungou Stray Dogs
Nagito KomaedaSuper Danganronpa 2
Bruno MadrigalEncanto (2021)
Loki LaufeysonMCU: The Villains
Asa MitakaChainsaw Man
Atsushi NakajimaBungou Stray Dogs
Kaneki KenTokyo Ghoul
Kurt Cobain
Wanda Maximoff "Scarlet Witch"MCU: The Hero
You The Viewer (Vote Your Type)Stranger Things(ストレンジャー・シングスの”視聴者”)
Arthur Fleck "Joker"Joker (2019)
ストレンジャー・シングスの”視聴者”
面白いのがあった。ストレンジャー・シングスの”視聴者”はINFPが多いらしいです。
作品は話題になっていたので知っていたのですが、ファン層が若く主人公も子どものようなので、子供向けなのかなだと思って興味があまりわかず今まで見てませんでした。ちょっとこの機会に見てみます。見たらまた記事にでもするかもしれません。
ネトフリが台頭してきた初期からやってる作品なので(認知はしてたが当時ネトフリ勢じゃなかった)、そのタイミングで子ども向け長編を出すのは頭よすぎかも。今の子はテレビ見るよりネットで暇つぶしをしているだろうと思うので、スマホでどこでも見られるし。
主人公の男の子役、フィン・ウルフハード君はゴーストバスターで知り、ストレンジャー・シングスにも出ているのは知ってたのと、他の女優さんや俳優さんたちも別作品で知っていたので、その内観ようとは思ってました。デヴィッド・ハーバーはMARVELのレッド・ガーディアン役がいい味だしてて好きだったので楽しみ。みんなすごい幼い!長い作品なんですね。
今まで観る機会のなかった作品を見るきっかけにもなるので、このシリーズ結構楽しんでます。私からみたINFPは、結構フィクションと現実で印象が違うというか、まあそれはどのタイプにも言えるんですけど、私が演じてたINFPはフィクションのINFPの真似だったかも、とこの記事を書きながら思いました(笑)
まあフィクションにはINFP多いので、擬態しやすかったというのはあると思う。いい子でしかない。みんな見習うべきだよ。
まあご覧の通り、ENTJであっても誰にでも感情移入することは可能なので、MBTIで人に先入観を持つのは控えた方がいいでしょう。
感情移入や人の気持ちを考えたり想像できることと、MBTIは無関係です。でなければ役者なんて仕事はできませんし、普段の生活でもペルソナ、なんて使えないでしょうからね。性格に軸があることは確かでしょうが、性格は意外と簡単に変えられます。本人のやる気次第です。
こういうところ~~っぽいなぁとかはまあ、思うだけで相手押し付けない限りはいいと思いますが。
INFPだからこうなんだ、とリアルの世界で思い込んで自分を追いつめて、自分で自分を傷つけすぎるのはほどほどにね。
私はキャラでやってますから。普段からこんなんじゃないです。(笑)
記事だからこそ面白おかしく、いいところも悪いところも思ったまま書いてるだけなので、良い子のみんなはマネしないように!!!
終
制作・著作
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ⒶⒸⓉ
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Q,芥川 ✝︎ 𝓐𝓬𝓽𝓸𝓻 𝓖𝓪𝓻 𝓠𝓾𝓮𝓮𝓷
𝓗𝓞𝓩𝓤𝓚𝓘𝓛𝓐𝓑
Site: https://hozukilab.com/
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次回!(未定)!!!!
アクタTVをお楽しみにね!
マガジン:魔王アクタのProfiling Memo【性格・気質】
魔王アクタのお遊びマガジン。 もしタイプのリクエストがあれば、前例記事に習ってご自身のタイプを列挙してくだされば記事化の検討・参考にいたします。 遺影風,証明写真風の似顔絵のリクエストもあれば、似顔絵の受注販売も検討中。
▼Sample List 紹介元サイト「Pdb」:MBTI Personality Types,Pdb Wiki
Pdbでは各種タイプ論の論拠となるサイトが紹介されておらず、独自のWiki(英語)しかないので、一部英語のサイトも含みますが、私が参考にした日本語サイトをリンクしておきます。
▼9エニア・デルタタイプ診断サイト:mentuzzle
※エニア×ソシオニクスを簡単にまとめて診断できるサイト。
▼エニアグラム参考資料:ウィング,サブタイプなどについて
・日本エニアグラム学会
・90問回答式チェック
・各タイプの特徴
Integrative9のエニアグラム性格診断
・ラインとの統合
▼ 道徳的アラインメントテスト
Type Sample:芥川 ver
■MBTI / 16Personalities:ENTJ / 指揮官
■BIG5:SLOAI
■ソシオニクス:LIE
■エニアグラム:タイプ8:大胆な挑戦者,挑戦する人[THE CHALLENGER],統率者,
エニアグラムを診断する時は、子どものころの自分をよく思い出してみてください。後天的に変わりゆく性格ではなく、元々持っている「気質」「囚われ」を自己観察します。
・ウィング:8w7 (コアタイプ8,7ウィング)
・27のサブタイプ・本能:sx/sp
※一対一(SX) / 自己保存(SP) / 社会的(SO)
・エニアグラムタイプ8 - 積極的な挑戦者の3つの本能サブタイプ:sx 所有/sp 満足
・トライタイプ(トライアド):854
■Attitudinalpsyche:LVEF The Deviser
■mentuzzle:8 Ⅷ 統べる人 (ソシオニクス+エニアグラム+ウィング+トライタイプ+本能+サブ)
■おまけ:
一応Pdbにも星座(占星術)が一つのカテゴリとして上記3つの星座も含まれていたので、ご自分の太陽星座以外が気になる人へ解説。
Zodiac Sign
Sun:太陽星座,いわゆる一般的な、生まれた月日の星座。
Moon:月星座,生まれた時間から割り出す裏の星座。
Rising:上昇星座,アセンダント,ホロスコープを無料で作れるサイト等で作り、「アセンダント(ASC)」の項目を確認してみてください。分単位で変わるらしく、出生時間と出生場所が必要です。
▼性格タイプ関連記事,特にMBTIの心理機能についての記事
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