高千穂こぼれ話〜神さまのお水が育む、今むかし
先日の「ブラタモリ」で放映された高千穂峡の「真名井の滝」、滔々と流れ落ちる滝と柱状節理の渓谷美が、それはそれは美しかったなーと。
昨年は訪れることが出来なかったので、久しぶりの姿にウルウルしながらTVにかぶりついていました。
番組の中で取り上げられていた「玉垂の滝」を見て、ふと思い出したことがあったので、こぼれ話をひとつお話ししますね。
「真名井の滝」が流れ出る場所は、ちょっとした広場になっていて、そこには展望台やお店、池などが点在しています。
池の中のひとつは「おのころ池」と言い、国産みの神話で神々が創り出した最初の島(おのころ島)が、池の中央にあります。
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その「おのころ池」の背後にある切り立った柱状節理の岩肌から、流れ出る湧き水が「玉垂れの滝」なのです。
実のところ、「玉垂の滝」はあまり知られていなく、池との間に道路があるので、観光客はそうそう近づきません。
滝の上にある「月形」という岩の紋様が神話になぞられてるので、遠目から「へ〜あれがそうなのね」とチラッと見るくらいで、中には知らずに通り過ぎる方もいるようです。
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さて、そこから北東に2,5kmほど行くと「天真名井」という水が湧き出ている場所があります。
この湧き水は、地元の方々にはとても大切なもの、不増不滅の御神水として信仰あつく守ってきています。
なぜそうなったのかと言いますと。
日本神話に遡ります。
ニニギノミコトが、この地に降りたとき、この地によい水がなかった。それならばと、従って一緒に降りてきたアメノムラクモに、「高天原へ上がり、水の種をもらってくるように」と命じた。アメノムラクモはアマテラスから水の種を三つもらい、そのうちの一つをこの地に、もう一つを丹波の国『氷沼の予佐宮』に、あと一つは伊勢神宮の下宮である「豊受の宮」の敷地にある高佐山に置いたという。
↑自分が書いた文章なのですが、一応簡単にご説明を。
日本に最初に降りてきた神様・ニニギノミコトが、天上にいる天照大神さまに、貰い受けた水の種のうちの一つということです。
今でもコンコンと湧き出る御神水は、樹齢1300年とも言われる御神木の欅に守られ鎮座しています。
また高千穂・くしふる両神社の例祭では、「御旅所」として神輿が安置され、器具類のお清めと神楽が奉納されています。
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そんなに信仰あつく守られている、この御神水ですが、一説によると、高千穂の大地をゆっくりと流れ、「玉垂の滝」に伝わっているといいます。
神さまにより天上から届けられた、小さなお水の種。
それが水の流れを生み出し、玉のような雫になり高千穂の大地から流れ落ちる。
最初に日本となった地に再び吸収され浄化した水は、大きな滝へと。
まるで高千穂の大地から噴き出ているような滝は、下を流れる五ヶ瀬川と融合する。
地域の人々は、そんな五ヶ瀬川によって暮らしを支えられ、豊かな毎日を育んでいるのです。
さてさて、ここからは殆ど知られていないお話を最後に。
「玉垂の滝」から流れ出ているお水でお金をシャブシャブ洗い、乾かした後に、白い紙で包み、お財布へ入れておくと…
あ〜ら不思議、お金が貯まるそうな。
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ちなみに結構足場が悪いので、決してご無理はされませんように。
本当かどうかはさておき。
神さまからの繋がりを考えると、信じる価値ありですよね(笑)。
私ももちろんやってまーす。
信じるものは救われるっ!
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