理想のキッチン探し㊸千歳船橋
コンロが4口もあってオーブン付き、背面の収納もたっぷりあるステキなキッチンの家があったので見てきました。地下やロフトがあるテラスハウス的な家で、何となく明るい部屋に見えるので、妙に惹かれるんですよ。ただ、間取り図を観ていると、仕事部屋は一つにせざるを得ないし、本棚置き場は足りない気がします。でも、通路みたいなウォークイン・クローゼットの空間があるので、もしかしてそこに本棚を並べられるかもしれません。
千歳船橋は初めて足を踏み入れます。隣の経堂も祖師ヶ谷大蔵も成城学園前も行ったことがありますが、ここだけはなかった。成城に住む友人が「ちとふなはおいしいものがいっぱいあるのよー。よくご飯を食べに行く」と言うので、やはりいつもの通りまずランチを食べて……と思ったのですが、私が行った北側エリアは、またしても休業日が多く、後で南側に行くべきだったと後悔しました。何しろパスタ屋で頼んだタコとレンコンのパスタではなく、日替わりのガパオが来ちゃったんですから。それでやり直してもらったのですが、私の後2人ぐらいでガパオが終了し、後から来た人が「ガパオ、もう終わっちゃったんですよー」と言われていて、私のを間違えなければその人食べられたのに、とか思っていました。タコのパスタはふつうにおいしかったです。
なぜか千歳船橋は芸能の町? 撮影所が近いからでしょうか。駅前に「屋根の上のバイオリン弾き」の銅像がありました。
南側はけっこう繁華。高架下にもスタバやら本屋やら入っています。本屋はちょっと広めだけど、普通の町の書店で特に特徴はありません。雑誌なら買えるけどーという感じで、中央線とは比べちゃいけませんね。でも下北近いし成城学園前には大きな三省堂書店があるので、何とかなるかな。
スーパーは私の大好きなオオゼキもあるし、小田急OXもあります。検索するとサミットや業務スーパーなど、住宅街の中にいろいろあるようです。八百屋、肉屋も発見。また、最近このあたりでよく見るアジア食材チェーン「亜州太陽市場」も、自然食品F&Fも大きな店舗を構えています。豆腐屋も発見! さらに、ご飯を食べられる店もカフェもたくさんあります。何か地味な感じの商店街にあるものはそろっている、という感じなのです。ちょっと時間が余ったので、古民家カフェっぽいところで休憩しました。ケーキもたくさん並んでいたのですが、さすがにランチ直後は無理。
神社も、やけに木が多い小さな公園もあり、憩いの場所もあります。
しかも小田急線は新宿へも、下北で京王線に乗り換えれば(別料金にならない!)渋谷へも行けます。千代田線へもつながり、西は箱根・藤沢へ。便利なのです。千代田線なら銀座も行ける。沿線の街を思い浮かべれば、小田急線って結構グルメライン。代々木上原・代々木八幡があるし、『アド街ック天国』で経堂もグルメな町と紹介していたし。
時間になったので駅へ向かい、不動産屋のお姉さんと合流しました。実はこの日、夫が出張でいないので、気に入ったら私が契約するという約束をしていて緊張気味だったのですが、担当が若い女性で少し気が楽になりました。何しろ、去年二度、契約しかけてやっぱり無理、となってしまった経験があります。自分の決断力がちょっと心配。でもあのときほど切迫していないし、最初から難がある部屋だと気づいています。きっと大丈夫。
うねうねした小道を通って物件へ。このうねうねしたわかりにくい道はさすが世田谷。慣れないと迷いそうです。でも結構好き。部屋の前は畑。開放感があります。でも、間取り図で気になっていたとおり、やけにエントランス空間が広い。ガラス張りの「サンルーム」があって、ドアもガラス張りで、それは西向き。その中に玄関ドアがあって、広い玄関の左側は巨大な靴箱。10人ぐらいは住めちゃいそうな収納力。左側が空いているので、この土間に本棚1個は余裕で置けます。そして広い玄関ホール。目の前にちょっとおしゃれな階段。階段下収納。ホール横にも細めの本棚が置けるかも。でもこの1~2畳分ぐらいずつ細かく仕切られたエントランスは使うのに困りそう。階段下にソファーを置くこともできるけど、入り口の真ん前というのはくつろげません。立食パーティでもしないと、使えない感じの空間です。一塊なら部屋としても使えるのに……しかも玄関ホールにエアコン!きっと西向きで暑くなり過ぎるからなのね。サンルームは、ピンでとめればシェードがかけられると思いますが、冬とか夏とか相当暑くなる玄関です。
間取り図のウォークイン・クローゼットは、なんとポールが上に4本、真ん中に4本固定されていて全く使えません。しかも、真ん中に洋服をかけたら、手前が邪魔になって取り出しにくいことこの上ない。しゃがまないと通れないし通路としても役に立たない。ハンガーをかけるポールをつけるなら、なぜ長い面に置かないのだ。あるいは、勝手に買ってきたポールを入れられるようにしないのだ!
キッチンは思った通りステキな空間でした。
コンロの左側は34センチもあって鍋が余裕で置けますが、シンクとコンロの間は48センチしかないので、ちょっと狭い。コンロ下はガスオーブンでまだきれいでした。シンクの右側は奥に炊飯器を置いて手前に水切りかごとすることもできます。ただ、換気扇がなんとプロペラ。
なぜコンロが4口もあるのに、換気扇がこの吸気力が弱く汚れやすいプロペラなのだ。しかもその位置が高いので掃除するにもめんどくさい。もうここで萎えました。無理です。
部屋も隣のダイニングは明るくていいけれど、仕事場に使えるはずの洋室が、またしても開口部多過ぎる空間に。机1個は置けるけど、片面がクローゼットと収納棚で埋め尽くされていて、洗濯ものを干すらしい掃き出し窓に面しているし、ドアも3つもあるし、机一個と本棚ぐらいしか置けない。わが家には本棚が11個もあるんです。今住んでいる部屋は80㎡弱ですが、この部屋は84㎡。なのに本棚は半分も入らないのは、エントランスが多過ぎることと、ほとんど邪魔でしかないウォークイン・クローゼットのせい。
上に部屋が一つありますが、そこは寝室にするしかない。しかし西向きに窓が。ロフトと地下はどちらもかがまないといけないので、本棚は置けそうにありません。何よりはしごで行き来するとき、ちょっとよろめいたりしたら落ちて骨折しそうで怖いです。重いモノを入れておくことはできないし、地下の場合は頼りない換気設備しかないのです。お風呂は広かったけどタイルで、交換していない感じ。建ったのは1988年。使っていたら底が抜けるやつですね。
いろいろな部屋を観ていると、大家さんは一体何を考えているのだろう、という物件にときどき遭遇します。100㎡超えぐらいの広い家ならまだしも、このぐらいの広さで中途半端な使い方をされると、一気に使える広さが20㎡ぐらい減っちゃうのでもったいないことこの上ない。さらに、仕事部屋としたかった洋室にはエアコンがなく、設置用の穴もありません。2階の部屋もロフトがあるし、玄関も空間が広いし、エアコンがある部屋はどれも熱効率が悪く電気代がよけいにかかります。それはこの光熱費高騰のご時世に厳し過ぎます。残念でした。
そうそう、写真が明るかったのは、この家は隣の家と接近し過ぎていないので、光がしっかり入ることです。そこはよかったですね。イヤー残念でした。4口コンロは惜しかった。
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