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【乙庭植物図鑑】20230713 Garden Storyに寄稿した秋植え球根記事まとめ

これまで、著書や歴代ブログやwebメディアなど、さまざまな媒体に植物の解説を書いてきましたが、結構情報が散逸している状態になってきたので、マイペースではありますが、note.に私の植物や植栽に関する知識をまとめていきたいと思います(ライフワークにできるかも😊)。

アリウム カラタビエンセ(Allium karataviense)を印象的に用いた
私の自庭での植栽例(2002年頃)

私は、植物のある豊かな暮らしを提案する情報サイト「Garden Story」の執筆陣のひとりとして、園芸植物のこと、講師資格を持つアロマテラピーやメディカルハーブについての記事を執筆しています。

私の店「ACID NATURE 乙庭」のオンラインショップでは、今、秋植え球根の予約を絶賛承っていることもあり、今回は、これまで「Garden Story」に寄稿した秋植え球根に関する記事をまとめてご紹介したいと思います。


【秋植え球根の買い時は真夏です】

「Garden Story」の記事中でもたびたび書いているのですが、秋植え球根を植え時の秋に購入しようとすると、人気の品種や生産量が少ないレア種はすでに完売してしまっていることが多いんですよね。

秋植え球根は、考えてみれば当たり前なのですが、そのシーズンの分が完売したらその年度は植えることができません。綿密に来春の庭の計画を立ててあっても植えるモノが手に入らないのでは本末転倒です。

私の店「ACID NATURE 乙庭」も含め、夏時期から秋植え球根の予約受付をしているショップもあるので、早め早めで予約を入れて植えたい球根を確保しておくのが買い逃ししない賢い方法なんですよね。

なんだか宣伝みたいになってしまいましたが、「ACID NATURE 乙庭」の球根予約特設サイトの厳選された品揃えは日本国内でも有数と思いますので、もしご興味があれば、ぜひのぞいてみてください。

アリウム シューベルティ (Allium schubertii)を用いた
私の自庭の植栽例(2009年頃)

ちなみに7〜8月中は早期予約特典で10%OFFで承っています(ますます宣伝のようになってますが😅)

では、以下、「Garden Story」の秋植え球根解説記事を紹介します。おそらく日本国内で読める秋植え球根の情報でも最も実践的・具体的かつ詳細な記事と思います。


【春咲き宿根草と相性抜群の秋植え球根 アリウム】

春〜初夏の宿根草植栽に似合う秋植え球根の筆頭格といえば、真っ先に思い浮かぶのがアリウムですよね。

アリウムというと、大型種のギガンテウムや茎を花茎を曲げて作られた丹頂(Allium sphaerocephalon)くらいが著名ですが、それ以外はあまり知られていないかもしれないですね。

2018年のこの記事では、少しマニアックかもしれないけど、植栽映えバッチリの原種・品種も含めて紹介しています。

2022年にはさらにアップデート版の記事でより最新の品種も網羅しています。


【ゴージャスにもナチュラルにも楽しめる秋植え球根 フリチラリア】

前出のアリウムの大型種と並ぶ秋植え球根のゴージャスな大型種といえば、フリチラリア インペリアリス(Fritillaria imperialis)と後述のエレムルスが挙げられるでしょう。

フリチラリアの仲間も大小さまざまな原種があり、海外のガーデンではショーガーデンからナチュラルな自生植栽まで、シーンに応じて品種を使い分けて植えられます。

日本のメディアではまだまだ情報不足なフリチラリアについて、本記事ではかなり詳細に解説しています。

【少ない本数でも効果的に魅せるチューリップ。セレクトとコーディネートのコツ】

秋植え球根のまさに代名詞ともいえるチューリップ。みんながこぞって植えるものなので、実は意外と庭友達との差別化が図りにくい素材だったりします。

お花畑のように咲かせて数で勝負すると、まさに資金がものを言うレッドオーシャンの世界に足を踏み入れてしまいます。

私の記事では、個性的な品種も効果的に取り入れて、少ない球数でも印象深く魅せることで他者と差別化を図る提案をしています。

【庭に植えっぱなしで楽しめる原種系チューリップ】

品種モノの大輪系チューリップとは異なり、植えっ放しで毎年咲く小球系の原種チューリップ。原産地などの基本情報だけでなく、どのようなシーンで何と組み合わせて植えたら良いかの提案までまとまって解説されている記事は他にはあまりないと思います。

【ナチュラリスティックな宿根草植栽に似合う秋植え球根植物 カマッシア】

オランダ人植栽家、ピィト=オウドルフ氏の影響をうけて、全世界的に猫も杓子もこぞって注目している、いわゆる「ナチュラリスティックプランティング」。

私の店でも数年前までは見向きもされなかったナチュラル系の宿根草やオーナメンタルグラス類がよく売れるようになってきていて、売れ筋のトレンドが変わってきているのを実感しています。

秋植え球根は早春咲きの小型種など、晩春〜初夏の宿根草最盛期よりも先にピークを迎えてしまうものも多いのですが、カマッシアの仲間は宿根草と同じような草丈で開花し、開花期も深緑の時期に揃うのと、掘り上げずに自生化させることができるため、ナチュラリスティックな宿根草植栽と相性が良い球根植物として私は評価しています。

【ナチュラル or オーナメンタル、どちらの植栽にも似合う秋植え球根 シラーの仲間】

フリチラリアと並んで、大型から小型まで多様な種があり、適材適所に使い分けることができるシラーの仲間。日本では小型種のシベリカがよく知られているくらいで、それ以外はあまり知られていないですよね。

日本の気候下でも育てやすいものが多く、植えっ放しにでき掘り上げの手間もかからないです。多様な種を知ることで乾燥地系の植栽や山野草っぽいナチュラルな植栽に幅広くコーディネートできて植栽のボキャブラリーが広がりますね。

【宿根草植栽に織り交ぜて楽しむ秋植え球根 イキシア、エレムルスなど】

アリウムやフリチラリアのメジャー種以外にも、宿根草映えする秋植え球根はいろいろあります。

これらの種についてはまとまった情報が少なくてなかなか知識が得にくいのですが、それだけにこういった種の特性をよく理解して上手に植栽に取り込めると差別化が図りやすいですね。

【花の少ない早春を彩る魅惑の秋植え小球根】

真冬〜4月中旬くらいまではビオラやストックなどの冬咲き一年草やクリスマスローズ以外は花がとても少なく、園芸家にとっては一年草以外でボキャブラリー豊富に魅せる植栽を演出するのが難しい季節です。

そんな中で早春咲きの小球根類や前出の原種チューリップは、まだ寒い早春の時期から健気に花を咲かせて、春の到来を予感させてくれます。

クリスマスローズやビオラ一辺倒になりやすい真冬〜早春の植栽に変化を加える素材としてぜひ積極的に取り入れてみたいですね


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