離婚旅行 いん ITALIA その2
3日目 ベネチア 物売りにモテすぎる
バス→高速艇に乗り換え 水の都ベネチアに到着
定番のゴンドラに乗れ、相変わらず天気はパッとしなかったが、いかにもベネチアっという風景にちょっと夫婦のテンションもあがり、夫の体調も少し回復した様子。
と、ゴンドラに乗った夫の横顔をみると 風景をみるのに気を取られて鼻水をたらーーーーと垂らしていた(´Д`|||)
『おとさん、はな!はなでてるよ、鼻かんで!』
現地のイタリアメンズ ゴンドラの船頭さんは 横縞シャツに首にバンだダナその他の方もカジュアルでもスーツでもビシッと上から下までキメキメ
に 対して
こちら私の横には、ジャケットヨレヨレ、カバンは窮屈にななめがけ
&眼鏡のいかにもなオールドスタイルジャパニーズ
当然 物売りの人達の標的になり、花売り、セルフィ―の棒売り、雨が降ってきたら急に増えた傘売り、路上のニセブランドバッグ売り、
色んな人が夫に声をかけてくる。
その度に
「ノー!!」 「No thank you‼」と
律儀に立ち止まってみなさんにいちいち反応していた。
周囲失笑
そんなサンマルコ広場から逃れようと
行きたいレストランを探しているうちに迷路のような路地で方向が分からなくなった私達。
方角をめぐってこっちだ、いやお前が間違ってる
俺は昔から地図は一回みたら忘れない、俺が間違うはずがない
と大口をたたくのを
無視して
その辺のおじさんに サンマルコ!サンマルコ!と連呼したら
もう一度サンマルコ広場に戻ることができた。
イケメンの広場のカフェの店員さんにニッコリ笑って
女の私が聞くと
みーんな優しい笑顔で教えてくれるのに、
何故か夫は忙しそうに働くおっさんばかり狙って
相手の背後から『ボンジョルノー!!』と大声で声をかけるので、
いちおうに うおっ!と驚かれて
早口でまくしたてられてさっさと処理されてる感あり。
ベネチアは水路で移動するのが効率的な街並みで
徒歩だと迷路のように何回も同じ橋を渡っている感覚がする。
歩き疲れて広場でぼぉっとして、あれ、おとさん?がいないと
前をみると
見慣れた東洋人男性が物売りに囲まれていた。
そう、夫だ。
やっぱりモテている。
これまた 物売りのおじさんにも『ノォーっ!』と大声で反応し
「うおっ! そんな大声出すなよ、驚くじゃん」
と言われていた、(と、想像する)
本人曰く
「なんで俺ばっかり?金持ってると思われてんのかな?」
もちろんホテルに帰ったら
本日も風呂にも入らず ベッドにバッタリ倒れこんで
あっという間にいびきをかいていた。
今日もイタリア人全員敵だったね、お疲れ様!
4日目 花の都フィレンツェ スーパーで喧嘩上等
物売りホイホイのようなベネチアから 大都会フィレンツェに移動。
到着したホテルの裏にスーパーを発見。
イタリアのスーパーどんなかな?皆さんどんなの買ってるのかな?
おばちゃんの大好物 スーパー!
買い物への好奇心がとまりません。
ちょっと行ってくるというと、俺も行く、とついてくる夫。
店内はイオンの火曜市の雰囲気、夫婦連れ、家族連れのお客さんでごった返している。
おお、いいですね 嫌いじゃないな、この地元感。
そんななか、夫はというと前をあまり見ずに大型カートを人にぶつけそうになりながら
ズンズン店内を歩くここはイタリアなのにエビアン!を買う夫
同じ水ならイタリアのこっちの水が安いよ、というと
『いや知らないものは信用できない』
『フランスのスーパーは何回も行ったから知ってるけど、イタリアはぐちゃぐちゃだな。どこになにがあるのかバラバラだ』、とか
『フランスのスーパーに行ったことがあるから俺はなんとなく分かるけど、
あんた初めてだからどんなんやって会計するか知らんやろう?』とか
体調が少し回復したことをいいことに
たった1回!フランスに行っただけなのに
俺はヨーロッパ知ってるかぶれを全面にだして
挑発する夫にだんだん 腹がたってきた。
はい、喧嘩上等!
イタリアのスーパーでゴングがなったよ
日本人夫婦のfightmachだ!なんだ~?コノヤロー!!
これいる、いやいらない で幼児のおもちゃの取り合いのような喧嘩勃発。
「いや 私が欲しいから買うんだって おとさんの好き嫌いは知らない。」
「俺は要らない ぜったい知らないものは食わない。」
「誰もあんたにやるとは一言も言ってない。」
「なんでそんな知らないもの買えるんだ、まずかったらどうするんだ?」
スーパーの中で私達が言い争いを始めると 周りかザザーっと人がいなくなり、
『いやだわ全く、うるさい中国人夫婦が喧嘩はじめたよ』
みたいに他の買い物客は思っていた、と 思う。
そして
夫が棚に返そうとした瓶をサッと取り上げて奪い返した、と思った瞬間
私の手からスローモーションで落下するリモンチェットの瓶….
ガッッチャーーーン!
派手な音と液体が飛び散りしばし休戦。
ガラスの割れる音に店員さんが飛んできて
サッサっっサ―とモップをかけてあっという間に処理してくれた。
気まずくなった私達は無言のままレジに並び
どうしても買うと言ってきかなかった高いエビアンとイタリアの安い炭酸水とリモンチェット代を払って退場。
私が会計している間 夫はケチくさく無料の備え付けのビニール袋貰ってズボンの尻ポケットにしまっているのを横目で確認した。
なんか 腹立つわ~
高いエビアン人のカードで買わせたくせに
反撃のチャンスだ!
イタリアの現地のスリに学んだ手際の良さ、
後ろからパッっと夫の尻ポケットに手をつっこんで
無料のビニール袋 バババッっと道端のごみ箱に捨ててやった!
ほーら、油断したやろ?
ここはイタリアだよ
尻ポケットには気を付けなはれや!!
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