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その金額で得られる価値の最大値~福井旅行記~

「この服いくらしたと思う?なんと1,000円やってん!」みたいな、「良いモノを安く買えた自慢」をするのが関西人だと聞いたことがあるが、これは、北海道人が道外で言われる「熊が川で鮭を食べてるんでしょ?」レベルのステレオタイプだろうか?

私の暮らす奈良では、みんな奥ゆかしいのか、周りにあけっぴろげにお金の話をする方は少なくて、買い物上手自慢はあまり聞こえてこない。(もしや大阪の人限定だったりするのだろうか?)
むしろ、北海道出身の私のほうが、「これいくらだったと思う?なんとね…」を昔から言いたがる。いつも「別に聞いてないし」と言われてきたが。

先日、子どもの通う小学校が創立記念日で休みだったため、1泊2日で家族旅行へ行った。

1ヶ月ほど前の金曜ロードショー「ジュラシックワールド3部作」放送の影響もあって、我が家の、特に次男の恐竜熱が高まっていたため、夫が福井県の恐竜博物館行きを計画してくれた。ずっと行ってみたかった…!

奈良から車で出発したのだが、鉄道オタク長男のための「1区間でも北陸新幹線に乗ったら」という夫からの提案で、夫が1時間車を転がしてる間、私と子ども3人は、敦賀駅から福井駅まで、わずか20分ほど、今春、開通したばかりの北陸新幹線に乗ったのだった。
長男はとても喜んだ。

全員で5,500円くらいだったような。贅沢な交通費の使い方だぜ…

福井駅で夫と合流した後、化石発掘体験に向かった。

ちなみに、この体験、大人は1,150円、4歳以上が600円なので、5人で4,100円であった。
ただひたすら、石を砕きまくる1時間であった。

その後、空腹に耐えながら、宿に向かった。

いつも我が家は、湯快リゾートなどのリーズナブルな宿に泊まることが多いのだが、今回、さらに費用を抑えたかった夫は、食事なし素泊まりの宿を選んだ。息子を新幹線に乗せるために、絞るところは絞る。素晴らしい選択だと、夫に心から拍手を送る。(ドケチだけが夫婦の共通語)

宿は、5人泊まって17,000円くらい。大浴場が夜の10時までで、朝は10時まで入れないなど、聞いたときは一瞬残念に思ったものの、結果的には全く気にならないほど、きれいな設備にいいお風呂、温かいスタッフの方々で大満足であった。
また福井に来る際は、ここを拠点にしたいと思う。

ちなみに、今までの湯快リゾートだと、朝夕食事つきで、5人で50,000円ほどであった。

「ということは、今回、差額の33,000円くらいを食事に使ってもアリなんだな」ということが頭の片隅にあった。

1泊目の夕食には、焼鳥やラーメンなども候補にあったが、最終的に日本料理屋さんの海鮮丼を食べに行った。

特に食いしん坊な次男は、数日後まで
「いや~あそこのお刺身おいしかったぁ」としつこく言い続けるほど、忘れられない食事となったようだ。
いや、次男じゃないが、本当においしかった。家族みんな、夢中になって食べた。

恐竜の手というメニュー(亀の手という名の貝で、見た目のグロさとは裏腹に超美味)
次男と私のみで食べた
食べてる間は幸せいっぱいなのだけど、同時に減っていく切なさがどうしようもなく、心が忙しかった

会計が5人で10,000円程で、普段なら夫と「結構な贅沢をしちゃったね」などと言いそうなのだが、なにせ33,000円が上限だと脳内にあったので、むしろ、合計が湯快リゾートより安く済み、食べ放題ではないが高級料理を食べた、という満足感がすごい。「こんな素晴らしい1万円の使い方はない」と悦に浸った。
翌朝の食事の調達はスーパーで1,000円もしなかった。

そして翌日、メインの恐竜博物館。
月曜日の朝9時から入館予約をしていたので、さぞかしガラガラだろうと思ったが、とんでもなかった。特に未就園、未就学児連れのファミリーが多かった。それでもピーク時に比べたら、かなり空いているということだった。

恐竜の模型なども大規模で大迫力だったし、子ども向けの映画があったり、好きなテーマの映像を視聴できるコーナーや、自由に閲覧できる本コーナーもあって、途中、お昼ごはんもはさんで、計5時間以上とっぷりと楽しんだ。

そして、この施設の入館料をあとから夫に聞いて驚いた。

大人1,000円、小学生500円、未就学児無料だというのだ。

大人は最低でも2,500円はするだろうという気がしていたのだ。

ぜ、全員で3,000円だって?!
4人で20分間乗った新幹線代よりも、5人でただ石を割りまくった発掘体験よりも安いだなんて…

この3,000円は、今回の旅行での価値の最大値を記録し、文句なしの優勝であった。当分その座を他に譲ることはないだろう。

公立の施設でありながら、来館者を本気で驚かせ喜ばせにかかっている福井県立恐竜博物館。恐るべし。
1回では物足りぬ。またすぐに行きたくてたまらなくなっている。

動くやつ。

【おまけ:広告コレクション】

ウマい!
かっけー!
パイセーン!

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長橋 知子
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