水木しげる『ほんまにオレはアホやろか』
水木しげるさんの自伝です。
戦前戦後という過渡期を生きた人たちは、実に猛烈な時代を選んで生まれてきたんだなと思わされます。何かのお役目だったのか、魂が意図して何を体験したかったのか。
水木さんの幼少期からの歴史も、そんなことを感じずにはいられないほどの強烈なものでした。
面白かったのは、水木さんは幼いころから、自分にはできることとできないことがあることをはっきりと意識していたということです。そしてできないことはできないと知り、できるようにしようということは思わなかったし