ICFとリハビリテーション
リハビリテーションの教育では、ICF(国際生活機能分類)を学び、現場でも、ICFの視点を持って関わることが一般的です。
実際の現場においては、身体的健康の部分へのアプローチ(治療)、身体機能の改善への視点が強く出ることが主となり、個人因子や環境因子、また活動・社会面への介入は、まだまだ少なく感じています。
病院・医療として求められるのは、治療の部分が多く占めていることは間違いありません。病院で働くセラピストも多いことも一要因かと思います。
自分自身、回復期リハビリテーション病院で勤務を経験し、当時は脳卒中片麻痺の患者を担当することが多く、学んだこと(治療や考え方)が、現在に活きていることは間違いありません。そして、現在は訪問看護ステーションの理学療法士として、勤務をしています。
リハビリテーションセラピストとして考えるうえで大切なことは、病院から退院した後に、生活・社会に戻ること、次の生活の場があることだと思います。
大事な考え方として、ICFの視点を持つセラピストだからこそ、治療のテクニックや医療・病院で行っている
『医学的リハビリテーション』だけの視点にとどまらず
『社会的リハビリテーション』
『教育的リハビリテーション』
『職業的リハビリテーション』
のように多方面で考える機会や、実際の生活場面を見る・経験できる場の存在が重要になってくると感じています。
具体的に、就労支援や障害アクティビティ、パラスポーツや、療育の場など
対象者の生活がリハビリテーションの対象となるのであれば、もう無限大にあると思います。
自分自身、病院以外の職場や、多くの体験で学んだことが、今の自分に活きていることは間違いなく、さまざまな現場を経験させていただいたことに、感謝をしています。
リハビリテーションをセラピスト自身が楽しみ、患者さん、利用者さん、対象の方も、お互いがワクワクするリハビリテーションを!