エマの走り書き vol.2 『去年の自分』
去年の自分
去年の自分にとても興味がある。頻繁に過去を思い出すことは老化の現れだなんていうけれど、過去の自分に思いを馳せて、気分を左右されるなんて年齢を重ねた者の特権でしかない。
覚えていないだろうか?『昔はね…』そう大人たちが言っているのを真似て、つい昨日の、先週の、先月の出来事をノスタルジックに『昔はね〜』と言っていた時の事を。
ま、こういうわけで私は去年の自分に興味がある。
多くの悩みを抱えて四苦八苦している人に、『去年の悩みを言えるか?』と聞くと、気分を若干軽くできると人は言うが、私は逆だ。去年の悩みは完璧に言える。言えるあまり、その時の気持ちを思い出して再び不安になることがある。その不安の根源が解消されているにも関わらず、だ。だからと言って、過去を敬遠しているわけではないのだ。
プロフィールにある通り、思い出を写真や動画で残すのが好きなので、私のインスタの投稿頻度はかなり高い。日にちもきっちり記録しているし、一目その動画だか写真だかを見れば、その日何があったかすぐに思い出せることができる。
このように、不意に思い出してインスタの投稿を見返したり、写真アプリを一番上までスクロールしたりして思い出したりする。
思い出を楽しむのと同時に私がよくやっているのは、どのくらい成長したか振り返ることだ。去年の私は〇〇ができなかったけど、今の私はできる!とか、去年はこんなことで不安を感じていたが、現在それはもう解決しているよ!と過去の私に言うようにしている。これが過去の不安に対しての対処法である。若干これが私の次へのモチベーションにつながっている一方で、さらに自信を失っている節もある。(意味がない。)過去の私が上手くいき過ぎたんだ。今回は上手くいきっこない、なんて自信喪失しまくりの時もある。
人生なんて堂々巡りだ。こうした行ったり来たりが人生の一部となってしまっている。
しかし、過去の振り返りはやめられない。だってこれらは誰も盗むことのできない私の財産であって、マイナスになることはあり得ないのだから。後々、全て相殺できる日を待ち侘びて色々経験しているんだと思うようにしている、とりあえずは。
私は大人になっても成長し続ける人間でありたい。日々新しい発見ができるような人でありたい。誰かを理解し続ける人間でありたい。