おすすめの一冊紹介
おすすめの本に出会いました
余談(本題に入る前に)
転職先の初出勤まで1か月ほど、お休みとなってしまったため、見たかったけど見れていなかったアニメ鑑賞、映画鑑賞、ドラマ鑑賞に加え、休暇の後半は、朝晩の気温がだいぶ下がりましたので、読書にも集中できる環境になりました。
それをきっかけに先週くらいから、入眠前に数冊本を枕元に置いて読書していたのですが、その中で、これまでとは違った系統の啓発本を読み、なるほどな。という発見がありましたので、記事にしてみようかと思いました。
本題
『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』という本を読んでみた
著者がピョートル・フェリクス・グジバチさんという方で、Googleで人材開発、組織改革、リーダーシップマネジメントに従事されていた方だそうです。
この本は、「雑談」をテーマに、
①日本の営業マンと海外の営業マンの特徴と違い
②日本の営業マンあるある(これはダメだよね、もったいないよね)
③雑談って何のためにする?雑談って意味のない話?
④雑談の必要性とその内容の重要性
⑤雑談のコツとNGな内容
⑥日本の企業の直面している課題、その原因、解決策
大雑把に上げるとこんな感じになります。
読んでみて「なるほど」と思った事
日本で営業職というと、確かに取引先は大事に、怒らせるな、そんな風潮があって、商品の話とか、サービスの話とかにすぐに入りがち。
私自身もそんな光景を見てきていましたし、お客様の時間を無駄にしてはいけない。という風に教えられてきました。
その「無駄」って雑談をすることが「無駄」ととらえて、商品の話とか商材の話以外、無用に話をするなって感じでとらえられているんですよね。
でも、これだと、初対面の人間が突然やって来て、「はじめまして」だとか「今日はお忙しいところすみません」とか言って、いきなり本題に入ったり、突然、「早速ですが本題に入り、商品を紹介させていただきますね」などと早急に商談に突入してしまう。
これだと、一見無駄がないように感じるけど、突然やって来て、挨拶を交わしただけで、いきなり商品の説明とか紹介をされて、「うん。わかったよ。商品はね。…。で??」となってしまいますよね…。
じゃあ、事前に「今日は忙しいところありがとう、商品紹介するから、気に入ったら、ぜひ購入を検討してくださいね。(導入を検討してね)では~」と話したとしても、「で?商品はわかったけど、いつまでに何を検討すればいいの?買えって事?いつまでに誰に何をどう伝えたらいいの?」ってなってしまいますよね…
YouTubeとかで、営業マンの商談のコツ動画などでは「商談の際、いきなり商品紹介をしないで、道筋を立てて話をすること」
「今日はありがとう→プレゼンさせていただいた結果、購入を検討いただけるのであれば、〇〇までご連絡ください。(いつまでとか)」
「紹介します」だけだと、購入までこぎつけないよ。
なんて商談のコツ動画が上がっていたりしますが…
この本を読んで根底から「何か違うな」と感じました。
日本の営業の研修は、商品知識と名刺交換マナーばかりを教え込まれるけど、肝心の、目標の着地点とか、どんな風に話すのかとか、いきなり商談に入ってしまうのが正解なの?みたいな話をすることはほとんどありませんでした。
商品の説明をして周るのも必要ですけど、それではカタログを置いて去っているのと同じですよね…という違和感がありました。
この本をおすすめしたい理由
ビジネス本でよくある、「雑談力」とか「この雑談で成功する」みたいな本も、無意味では決してないと思います。
ネタを仕入れる方法としては、読む価値はあると思います。
でも、この本は、書かれた通りの話題を振ればいい。
といった感じのネタ帳ではありません。
その代わり、「商社マンとか営業マンの雑談」がいかに重要で、いかに人との人間関係を築き、その築きを得ることで、仕事が円滑に進み、円滑に進むことで、結果に反映されるか。
そんな話が細かく丁寧に書かれていますので、「雑談」って「雑」な「話」ではなくて、「ビジネストークの一環」で「その内容」「タイミング」「伝え方」「情報の収集の仕方次第」で、自分自身の評価と会社の評判に加え、自身の成果にもなってくることを教えてくれますし、そのコツだったり、これは危ないよといったことまで、細かく書かれています。
営業職の人はもちろん、そうでない人にもお勧めできると思いました。
「プライベート以外の人間関係を、つまらないものにしたくない」
「会社がつまらなくて仕方がない」
「そもそも会社は、淡々とその日の仕事だけこなして、無駄な話なんて交わさずに、とっとと帰るんだ」
「上司と仲良くなって何になるんだ」
「人と話すなんて無駄だ」
そんな現代の若い層にもとりあえず、コミュニケーションてなんで大事なんだ?
ってことも、学べる気がしたので、ぜひ読んでみてほしいな。
と思いました。
日本のoffice改革が逆効果かもしれない発見
これまで勤務した会社の中に、フリーアドレス制の会社がありましたが、求めている効果と逆効果を招いている可能性があるなと、感じました。
ピョートルさんの本には「衝突する設計」にオフィスが設計されているとありましたが、日本のフリーアドレスは真逆に働いている可能性があるなと思います。
フリーアドレスの間取り設計の中で、コワーキングスペースと称して、壁に囲まれた小部屋のようなエリアができたり、窓際に横一列のテーブルを設け、つい立てを立てて、コロナ対策をしたり…(もちろんコロナの時期だったので、ついたては将来的になくなるのかもしれませんが)
こうなってくると、率先して話しかけに行く人が隣にならない限り、自分から話しかけたくないタイプの人は、正面に人が座る席より、塀に囲まれた個人席。そこに空きがなければ、窓際の人が隣にいない空白の席のはざまに座ってしまいますよね…。
話を活性化するより、いかに孤独に、てきぱき作業をこなすか。
みたいな設計になっている気がします。
また、執務室内に、防音ルームのような完全個室を設けるケースも増えているように思いますが、これも、そこに籠られたら…
確かにルールを設けて、1日何分まで、事前予約制で、webMTG以外の際には利用しないこと。
などのルール設定はできますが…。
別に大声で話すわけでもないし、防音室にする必要ある??とかと思ってしまいます。
親切丁寧にすりガラスだったりして、プライベート保護などとなっていたらもう…完全個室ですよ…。
だれとも話する必要ない…。
「無駄話するな」の風潮が強いので、カスタマーとか、ヘルプデスクとかそういった仕事は、本当に恐ろしいほど静まり返っているところも多かったですし…
電話応対も小声でしたくなるような、静寂の中で、響くタイピング音にちょっと恐怖すら感じたともありました。
そんな状態で、風通しの良いなどと言われても説得力に欠ける気もしますが…(笑)
伝え方問題
〇〇ハラスメントがたくさんある世の中で、非常に他人との間により一層壁をつくりやすい社会になっているのかな。と感じます。
確かに、その度合い次第では、心に傷がついたり、仕事に支障が出たりするとは思います。
でも、その度合いも図らずに、なんでも〇〇ハラスメントといって、すぐに騒ぐのはどうなのでしょうか。
上司が部下に叱れない。
教師が子供を叱れない。
親が、反抗期の子供に正しい話ができない。
これは、度が過ぎれば、無法地帯になる可能性を秘めている気がしてなりません。
最近では、逆手に取った言い訳とか、都合よく解釈して、ハラスメントを盾にしている人すらいるように感じます。
本音も、注意も、アドバイスもできない世界で、いつ誰に何を言われるか、びくびくしながら、部下に、お願い一つもできなくなってしまったりしたら、もはや仕事が円滑どころか、身動きが取れなくなってしまいます。
完全にプライベートと個人情報の話がNGな文化
プライベートの保護、個人情報の保護、分厚すぎて、何も話しができやしません。
昇進昇格を狙っているのか、それとも、家庭優先で、名誉よりも、平社員で、今後も安定した給与が欲しい状況で、子供を作るつもりがあるのかどうか。
そういった話も、昔はしていたと思います。
それを一切禁句のようにした現代は、出世コースに乗せるべきなのか否かの判断もつかない。
結婚をするつもりがあるのかないのか、全く把握できない。
ふわっとオブラートに包んで、すこし、回りくどく「休日なにしている?」「この先、仕事とプライベート、比率とか、昇進とかしたいって考えとか、女性でも役職に就ける社会に賛成ですか?」とかそういう話しかけ方しても、ハラスメントとか言われてしまったら、もう、何も聞き出せやしません。
突然、子供出来たので、〇〇から産休とりますとかいわれたら、人材の用意ができるのでしょうか…。
子供に限らず、プライベート完全NGの雰囲気で聞いてはいけない雰囲気だと、今後の仕事ファースト、プライベートファースト、どんな感じなんだろう?って、会社に予備の人材が必要そうかどうかの判断も難しいですよね…。
どこまで突っ込んでいいの?
社内の人間に対して。
という、上司の探りの限界点を探る、胃の痛そうな状況も、ちょっと想像すると大変そうです。
確かに商談相手に、いきなりそんなことを聞いたら「は?」ってなると思うのは確かなので、ある程度、長く勤めている、社内の社員とのコミュニケーションに限った話になりますが…
この本の紹介 まとめ
「雑談」で、社内外の人間関係、信頼性、信用性、協調性、業務効率化、そんなことが叶うんだよ。
といった、「雑談の魅力と、必要性、実用法、活性化法」そんなことが書かれた本。
ぜひ、みなさんにも読んでほしいなと、感じました。