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剥離骨折と娘の習い事
知り合いの中学生の息子さんが剥離骨折をしたことをきっかけに、若い頃の自分を思い出していた。
私には剥離骨折の経験があるわけでは無い。
ただこの息子さんと同じ痛みを私は遠いあの日、あのお母さんたちに与えてしまっていたのかも知れない、そう思ったのだ。
骨折した息子さんは中学生になってバスケ部に入り
希望に胸を躍らせて毎日真面目に部活に出ていた。
しかしそこで彼は小学生の時からバスケットボールをやってきている「スポ少」の同級生と自分との、力の差を思い知ることになる。
「スポ少」スポーツ少年団”の略語。 学校や地域単位で活動している子ども向けスポーツ団体。
真面目に部活を頑張っても、一朝一夕にはそう上手くなれず、コーチには叱られてばかりだ。
それに比べて「スポ少」の同級生は、鮮やかなドリブルやパスをなんなくこなしている。彼はどんな思いで、それを見ていたのだろうか。
プロテインを飲み、毎日部活に出続けたある日
骨盤に痛みを感じ歩けなくなった。
剥離骨折だった。
剥離骨折は成長期のけがのひとつで、スポーツをする時に骨と付着している筋肉が急激に収縮し、骨が耐えられなくなり剥がされて生じる骨折だ。
安静、そして場合によっては手術が必要になるという。
「スポ少」だった娘
娘は3才からクラシックバレエを習い、小学生の頃は
週に4日ほどレッスンに通わせていた。
「通っていた」のではなく「通わせていた」である。
4日のうち2日はメインのバレエ教室で、あとの2日は同じバレエ教室から出張でやっているカルチャーセンターでレッスンしていた。
当時カルチャーセンターで娘は「スポ少」だったのだなぁと思う。
メインのバレエ教室で娘はその他大勢のひとり。
しかしカルチャーセンターではトップだった。
カルチャーセンターの生徒さんのお母さんに言われたことがある。
「うちの子は楽しめれば良いと思って通わせたのに、◯◯ちゃんが入ってきてから、カルチャーセンターさんが本気になったのか
レベルを上げようとしていて楽しくなくなった。
前はみんなが同じレベル、和気あいあいで楽しかったのに。娘は行きたがらなくなった。」
あの当時私は自分の子どもが上手くなることしか考えていなかった。何がいけないの?と思っていた。
でも今ならわかる。
還暦の今ならわかる。
ワカゲノイタリ。
#還暦 #習い事#若気の至り#スポ少