
阪神淡路大震災・ボランティア元年から30年――そしてこれから
皆さんこんにちは、阿倍野区まちづくりセンターです!
今回は番外編として、あべのまちセンの支援員であり、防災士として様々な防災活動に携わる多田から、阪神淡路大震災から30年を節目としたメッセージをお届けいたします。
私たち阿倍野区まちづくりセンターは、「地域活動協議会」の支援を中心に、地域活動のサポートをしています。このnoteでは、地域活動の振興を目的として、地域活動協議会のものを中心に、地域の暮らしを彩ったり、有事に備えるための地域の営みや、それらを担う組織、プレイヤーなどについてご紹介していきます。
「阪神淡路大震災・ボランティア元年から30年――そしてこれから」
阪神淡路大震災が発災した1995年、被災地に多くのボランティアが訪れたことから、その年は「ボランティア元年」と呼ばれています。そして、それから30年間、災害ボランティアの重要性は高まり続けてきました。
今後発生が懸念されている南海トラフ巨大地震は、阿倍野区をはじめ、西日本全体が被災地となる超広域災害です。広大な被災地の真ん中に位置する大阪には、ボランティアも含め全国からの支援が極めて遅くなることが予想されます。そのような状況下では地域単位の自助が大変重要になってきます。
阪神淡路大震災では倒壊した家屋から助け出された人のうち、8割が家族や近所の人によって救われてます。東日本大震災ではその割合が9割に達しており、普段の地域のつながりが発災時いかに大きな効力を発揮するかがわかると思います。
そんな地域の自助力を最大化するものが普段の地域活動だと考えています。まちなか防災訓練はもとより、日常的なふれあい喫茶や見守り活動、夏祭り・ハロウィン・クリスマス会・餅つきといった季節の地域行事。
これら全てが顔の見える関係を作り出し、いざというときに助け合える信頼関係を醸成することは言うまでもありません。先の数字が証明するように、地域コミュニティに参加することは最大の災害保険なのです。
さらに地域の外から積極的にボランティアを募ることも非常に重要です。現在担い手不足で継続が危ぶまれる行事や取り組みを抱える地域も多いと思います。そういった地域は地域外からのボランティアを呼ぶことも考えていただければと思います。
大規模災害が発生し、災害ボランティアの派遣が始まると被災地に入ったボランティアは社会福祉協議会が設置する災害ボランティアセンターを介して地域に派遣されます。阿倍野区にも阿倍野区災害ボランティアセンターが設置され、全国からのボランティアを受け入れることになります。しかし南海トラフ巨大地震レベルの災害となると災害ボランティアの数は慢性的に不足します。
災害ボランティアが広大な被災地の中でどこを選ぶかを考えれば、普段から行事などのボランティアとしてつながりのある地域を選びたいはずです。地域を超えたつながり作りも平常時から行うことが重要になってきます。
また、災害時はボランティアとして活動したいという意思をもった方も、普段から地元地域のボランティアとして活動することをお勧めします。
災害ボランティアの内容は瓦礫の片付けといった力仕事から被災者のメンタルケアなど多岐に渡ります。地域活動でも大量の準備物を運び出したりする力仕事を伴う夏祭りや、炊き出しを行う防災訓練や歳末夜景、高齢者とコミュニケーションを行う食事サービス事業など、災害ボランティアに通じるスキルを体験する機会が数多くあります。
地域でボランティアをしたい、受け入れたいと言う方は阿倍野区まちづくりセンターでご支援しておりますのでぜひお気軽にご相談いただければと思います。
阿倍野区まちづくりセンター
多田裕亮
少しでも地域・阿倍野区でのボランティア活動にご興味を持ってくださった方は、こちらのGoogleフォーム、もしくは、阿倍野区まちづくりセンター公式LINEまでご連絡をお願いいたします。