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参道と「歩く瞑想」

マインドフルネス瞑想の有用性について肯定的に捉える方が増えてきました。Googleをはじめ、多くの企業でマインドフルネス研修を取り入れるようになり、最近はオンラインセミナーや瞑想用のマシンなども普及してきました。

ですがマインドフルネスの認知度はまだまだ低く、実際に瞑想を日常的に取り入れている方は多くありません。

瞑想を習慣化している人からすれば、マインドフルネス瞑想は、お手軽で簡単、しかもお金もかけずにストレスを緩和したり、日頃の体調管理をできる、大変コスパのいいリフレッシュ方法のひとつだと理解しているのですが、慣れない方は「瞑想」という字面を見ると、少し構えてしまうようです。

おそらく、お寺で長時間座禅を組んで~のイメージが定着しているからかもしれません。日本での瞑想のイメージはそんな感じで定着しているので、特に間違いではないのですが、マインドフルネス瞑想はあなたが思っている以上にとてもお手軽です。

瞑想というと、よく何分も何時間も座禅を組んで行うものと思われがちですが、ぶっちゃけたハナシ、姿勢はなんでも結構なんです。立っても座っても寝ててもいいんです。時間も慣れないうちはたった数十秒で問題ありません。

正しい瞑想や伝統的なスタイルなどは実にさまざなな瞑想の形があり、中には姿勢をとても重視する指導者の方々もいらっしゃいますが、瞑想をまったくやったことがない方や初心者の方は、そういった方法や形式を遵守するよりも、とにかくリラックスすることが大切です。今後、瞑想を行うことが日常的になりましたら、本格的な瞑想を追求してみてください。

姿勢は何でもいいと言うが長時間じっとしてられないよ、というご意見も割りと多く聞きますが、これについても、特段じっとしていなくても問題はありません。

今回は長時間じっとしていられない人向けの瞑想、

その名も、

歩く瞑想

についてお話致します。

瞑想しているのに歩くの?と思われるかもしれませんが、マインドフルネス瞑想の目的・本質は

今の自分の状態に気づき、集中する

ことです。どういうことか。

マインドフルネスとは、心が「今この瞬間」に集中している状態をいいます。その集中こそが、心を穏やかにし、ストレスを軽減し、体調を健やかに維持してくれます。

現代はとにかく情報が多すぎて、脳が常にフル稼働。これではストレスを溜めるなという方が無理というものです。「今この瞬間」に集中することによって、自分の今の状態に気づき、集中することこそがマインドフルな状態です。

ではまず、マインドフルな状態になるための3段階のステップがありますので紹介します。

例えば思い通りに物事が進まなくてイライラするときありますよね。そんなときに今の自分の状態に気づくと、「あ、今イライラしてるな」と俯瞰することができます。もっと集中して観察すると、「呼吸が浅くなっている」「○○に怒っている」などどんどん自分の状態に気づいていきます。

この状態が第1段「気づき」です。自分がどういう状態になっているかに気づくことが大切です。

自分の状況に気づいたら、第2段はこの状態を誘発している感情や原因などを「手放し」ます。「イライラ」や「怒ってる」感情を手放すのですが、「なくす」や「消去する」ではなく「手放す」ことが重要です。イライラしている感情を「なくす」ことはとても難しいものです。なくすのではなく、「イライラしてるな」と認めた上で、これらの感情を川に流すイメージで手放してみてください。

そしてすべて手放したあとに「集中」します。

全集中!


「集中」すること。これが第3段です。いきなり集中することはなかなか難しいので、ぜひ 

「気づき → 手放す → 集中する」

この順番でマインドフルな状態を目指しましょう。 

基本的な瞑想方法は、冒頭に申し上げたように、リラックスできる姿勢で深呼吸を続けます。寝る前でもいいですし、休憩時間を利用して数十秒間瞑想します。

この時、はじめの内はいろんなことが脳裏をよぎると思います。集中したい、なにも考えるな!と思えば思うほど考えてしまうものです。

そんな時は「歩く瞑想」をしてみましょう。

方法はとっても簡単です。

歩くときに足の運びを心の中で「実況」する。

これだけです。「右足が浮く」→「右足が前に進む」→「右足のかかとが地面につく」→「右足全体が地面につく」→「左足が浮く」→

これをゆっくり行います。4〜5秒かけて1歩進む程度です。足の状況を実況することで、足の神経を意識して、余計なことを考えにくくなります。

行う場所はお部屋、道路、廊下などどこでもいいのですが、出来れば一人になれる場所が望ましいです。畳一畳程度のスペースがあれば問題ありません。

もっとも効果的な場所は神社の参道です。

静かな境内の中でゆっくり歩みを進め、さらに足に集中することで、驚くほどの瞑想効果を得られます。

さらに歩く瞑想が習慣化されれば、自ずと瞑想が楽しくなってきます。自宅でも簡単にできる瞑想なので、ぜひ生活の一部に取り入れてみてください。

今日は「歩く瞑想」についてお話しいたしました。ここまでお読みいただきありがとうございました。




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