なぜクラブチームを運営しているのか?
みなさんこんにちは、
香川県のU15クラブチームである一般社団法人GRANDIRの代表の安部です。
今日のテーマは、「なぜ私がクラブチームを運営しているのか?」について、
自分がどんな思いや願いを持っているのかを書き記そうと思います。
これまで自分の思いや考え・願いを外に向けて発信したことがないため、
ただ香川県にある一つのクラブチームになっているかもしれません。
そうではなく、大きな志を持つ大きなクラブチームとして継続していこうと考えておりますので、ぜひ最後まで読んでいただけると幸いです。
○バスケットボールの枠を超えて人生を豊かに!
いきなりですが、私の根幹にある思いとしてあるのは、
バスケットボールで人生が変わった、と思ってもらえるような濃密な時間を過ごしてほしいということです。
私自身、高校選びの時に先生方や両親を説得し大きな決断をしました。
それまで進学校に行き、バスケットボールはそこそこやれたらと思っていました。しかしながら、中学校の最後の大会で地区一回戦敗退という苦い経験をした私は、「高校では本気でバスケットボールをしたい!」という思いになり、急遽進学先を変更し、香川県で1番強い高校を選択しました。
当然親や先生から大反対を受けましたし、高校の先生からも反対されました。
通学に1時間かかり、3年間ユニフォームがもらえない可能性もありました。
そんな中でも「勉強も部活も本気で打ち込む、一切妥協しない」という約束でその学校に行くことを決めました。
結果的には成績も1番、全国準優勝という最高の3年間を送ることができましたが、その間には大きな挫折や苦しい経験もありました。
しかしながら、今振り返ってみるとこの3年間がなければ、今の私は全く違った人生を送っていると断言できるほど、バスケットボールで人生が変わりました。
さらには3年間一切妥協しないという約束を守ったことにより、後悔のない豊かな人生を送れています。
なので、バスケットボールにはバスケットボールの枠を超えて人生を豊かにする力があります。
その経験をクラブチームでもできるようにという思いで立ち上げ、運営しています。
思春期の、自分が大きく変わる時期にクラブチームに参加することで何かを得てもらいたいと切に願っています。
○クラブチームで得てほしい6つのこと
私はクラブチームに参加する子どもたちが卒業する頃に6つのことを得てほしいという思いがあります。
①感動
②夢中になる/挑戦
③苦楽を共にする仲間
④成長の実感
⑤かけがえのない財産
⑥氣付き
1つ目は、「感動」です。
自分自身が本気で打ち込み、失敗した苦い経験や成功した時の喜び、
大会などで結果が出せた時の嬉しさ、その姿を見ていた保護者の方々が、
心を大きく動かされた経験をすることです。
本気で悔しいと思い立ち上がる姿や本気で打ち込んでいる姿は、周りの心を動かすことができます。
自然と「応援したい」という気持ちになります。
感動できるほど一生懸命に打ち込めるのは学生の時が1番です。
誰かが守ってくれるし、誰かがその環境を作ってくれます。
ただ、やるのは自分自身なので自分の心を動かすことが必要です。
感動できるほどのことを成し遂げる経験は、将来自分が大きくなった時に必ず活きてきます。今後の指針にもなりますし、思いを持った人になると信じています。
自分の人生の充実、周りをも巻き込めるパワーにもなります。
多感な時期に、良い人格形成にもなると考えています。
2つ目は、「夢中になる/挑戦」です。
自身の経験から、学生時代に時間を経つのを忘れるくらい夢中になることがあるのは非常に良いことだと思っています。
この時期に何かに打ち込める、挑戦できることは自分が社会に出た時に活力となります。意欲的になにか物事に取り組めることにもつながります。
その経験がある人は粘り強いですし、圧倒的なパワーを持っており誰もやったことがないような大きなことを成し遂げる可能性を秘めています。
また、夢中になりすぎて失敗することもあり、学生の間は余裕で取り返しがつきます。
その経験から視野を広げることや客観的に捉えることなどを学ぶこともできます。
「失敗は成功のもと」というように失敗を多く積み上げてそこから改善を繰り返し成功に繋げることができるので、早い時期から打ち込めるようになってほしいです。
3つ目は、「苦楽を共にする仲間」の存在です。
クラブチームは部活動とは違い、いろんな学校から選手が集まります。
自分の知っている範囲ではなく、知らない範囲からも仲間がやってきます。
交友関係も広がりを持つことができ、クラブならではです。
そこで普段関わっていない人の考えや価値観も知ることができ、知見が広がります。
また、バラバラに見えて同じ目標や志を持った選手が集まるので、1人では成し遂げられないこともチームでは成し遂げらることもあります。
めちゃくちゃしんどいことも楽しいことも仲間と共有することができます。
一緒にした経験は、切っても切れないくらいの関係になり、
将来の大事な人になることもあります。
自分の居場所になることもあり、中学生にとって非常に大切なことだと私は考えます。
いろんな経験を素晴らしい仲間たちと共有しよう。
4つ目は、「成長の実感」です。
初めてバスケットボールをしたときは全くできなかったことも、努力していたら気づいたらできるようになっていたことが多々あります。
悩みに悩んで、「もうやめたい」と思うときもありますが、その時にもう一度奮起して取り組みを変え、コツコツとやっていたらいつの間にかできるようになり、
親も自分も自身の成長を感じることがあります。
多くの人は少しできないと感じると諦めてしまったり、他人のせいにしたりしてしまうことがあります。
しかしながら、粘り強く、地道にやることができればいつの間にか悩んでいたことから抜けていたり、見方を変えるだけで急にできるようになったりすることがあります。
心の持ちようも大切で、少し変化するだけで意外とすんなり行くこともあります。
「大きく成長する前は大きな壁にぶち当たる」
「大きく跳ねる前は大きくしゃがむことが必要」
という持論があります。
自分が意欲的に取り組んでいるからこそ壁にぶち当たります。
壁に当たりもがき苦しんでいると、苦しくなったり諦めたりしがちですが、
それを乗り越えると大きな成長を実感することができます。
現状悩んでいる子がいれば、成長まであともう少しです。
暗くて光がないように思えても、コツコツやって入れば光が差し込んできます。
自分自身で打ち破った壁は、大きな喜びとなって返ってきます。
中学生の時期にその壁を乗り越え、成長している実感を味わえるようになってほしいと心から願っています。
5つ目は、3年間をしっかり過ごせたら「かけがえのない財産」を得ることができることです。
私は、高校3年間で経験したことはそのまま今の人生につながるほどのかけがえのない時間、経験として活きています。
一緒に3年間過ごした仲間もそうですし、恩師の方も財産です。
「あの時ここで過ごした時間のおかげで今の自分がある」と胸を張って言えるほどです。
そんないろんな角度からの「財産」をクラブチームでも作りたいという思いでやっています。
6つ目は、「氣付き」です。
真剣に打ち込んでいるとふと「氣付く」ことがあります。
こうしなきゃ!という狭い視点から、ある時に「ちょっと見方を変えよう」と肩の力を抜くと当然できるようになった、という自身の経験から、「氣付ける」と大きな変化が訪れます。
この視点を変えることは、自分の人生で大きな決断をするときに重要なことになります。
バスケットボールだけで考えていると見えてこないものが、
トレーニングや睡眠、食事、自主練の取り組み、日常生活の見直し、発する言葉など、いろんな氣付きをすることで見えてくることがあります。
バスケットボールの枠を超えて、バスケットボールを捉えると自身の成長スピードが加速します。
そういった氣付きを私はどんどんクラブで伝えたいと思っています。
○最後に
最後にもう一度、私はクラブの可能性は無限大と考えています。
「バスケットボールの枠を超えて、人生を豊かに!」
という大きな志を持ってこれからもクラブチームを運営い・指導していきます。
このクラブに携わってくれる方々の今後の人生がみのりあるものになるよう、
全身全霊を持って取り組みます。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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