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フォニックス関係

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Jolly Phonicsを始め、フォニックスについての記事をまとめています。
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ジョリーフォニックスとの出会い

英単語はつづりを何度も書いて練習、暗記して覚えるものだとずっと思っていました。sun、rainのつづりは「スン」「ライン」と覚え、なぜ「サン」「レイン」と読むのか考えたことはありませんでした。 そんな私が2001年、英国留学中にホストファミリーの娘さんが勤めていた幼稚園に遊びに行きました。そこでは、日本の子どもがひらがなを練習しているのと同じように、現地の子どもがアルファベットの文字の形と音を練習をしてる姿が。 子どもが文字を学ぶ時、日本語も英語もそこまで大きな違いはない

日本語で学べる音声学・音韻論資料のまとめ

!!!以下の記事は、コロナ禍初期の絶賛自粛中に書かれたもので、内容は少し古くなっております。ご了承ください!!! 1. 川原繁人の音声学入門をYoutubeにUPし始めました。このコロナの時代でも楽しく音声学・言語学を学んで欲しい!ということで、著作権的にアウトな部分を削ってちょっと淡泊ですが、川原なりの楽しい音声学入門の動画を撮り始めました。よかったらどうぞ。 再生リストにまとめました:

ジョリーフォニックスのお話 5 〜ひっかけ単語〜

フォニックスは英語を読む、書くためにはとても便利なものですが、残念ながら全ての英単語をフォニックスのルールで読めるわけではありません。それは、英語という言語が長い歴史の間に様々な言語の影響を受けてきたためです。 言語において、文字と音のルールは様々です。例えば、イタリア語はほとんどが1つの文字につき決まった音は1つだとされています。一方、英語は様々な例外の読み方が発生するケースがあります。 英語は、発音と綴りが一致しない単語が多いので有名です。なぜ現代の英語がこのようにな

フォニックスと発音記号

フォニックスの指導と発音記号のお話です。 教えているクラスで、英語を発音記号で書き始めた子どもたちがいます。彼らにとっては、発音記号が暗号みたいでおもしろいらしく、辞書を使って書いています。こういうことって今までなかったので、どうしたもんかな、と。 この子どもたちをそのまま見守っていいかなぁ、と考えていた時に、ナイスなタイミングで私の記事にコメントしてくださった山口敦子(kiki)/詩が好きさん。 ところで、ATU英語さんが有名ですが、 その方は発音記号で単語を読むとお

ジョリーフォニックスのお話 4 〜単語の中の音を聞き分ける(セグメンテーション)〜

前回の記事はこちら 前回のブレンディングは「読む」につなげるためのものでしたが、このセグメンティングは「書く」につなげるためのものです。単語を聞いたらその綴りを書けるように、その単語を構成している音を聞き分ける練習をします。単語の中の音を聞き分ける、これはセグメンティングと呼ばれ、ブレンディングとは逆の作業になります。 聞いた単語を音素に分解することは、英語を母語とする子どもたちにとってもなかなか難しいことです。想像力を働かせて何度も練習する必要があります。また、子どもた

ジョリーフォニックスのお話 3 〜文字の音の合成(ブレンディング)〜

前回の記事はこちら ジョリーフォニックスでは英語の文字の音を教えるだけではありません。文字の音を学んだら、その音を合成して(つなぎ合わせて)いうブレンディングという練習を続けて行います。このブレンディングは、Read Aloud = 英語の「音読」につながる練習です。 ブレンディングとは、単語を構成する文字の個々の音を言ってから、その音を連続して繋げて単語の音を発音することです。decoding デコーディングとも言います。デコーディングとは「記号読解」とも訳されます。つ

ジョリーフォニックスのおはなし 2 〜文字の形を学ぶ〜

前回の記事はこちら ジョリーフォニックスでは、文字を書く時、子どもの鉛筆の持ち方にも注意を払います。というのも、ジョリーフォニックスが生まれた英国では、学校現場で文字指導の中で鉛筆の持ち方の指導も行われているためです。これは日本の書写の授業と同じです。 まずは正しい鉛筆の持ち方正しい文字の形(ここでいう正しいとは「誰が見ても判別できる文字の形」)を書くために、また、たくさん書いても疲れないためには、鉛筆を正しく持つことが大切だとされています。これは日本でも同じですよね。

ジョリーフォニックスのおはなし 1 〜文字の音を学ぶ〜

前回は、ジョリーフォニックとの出会いについて書きました。 今回はJolly Phonics(ジョリーフォニックス)についてもう少し詳しく書きたいと思います。 英語のリテラシーの学習英語の読み書きに関わる学習には基本的に2つの段階があります。 フォニックス(文字と音の繋がり):読み書きの基本的な能力を身につける グラマー(文のルール):コミュニケーションを円滑に行うための幅広いスキルを身につける ジョリーフォニックスでは、この2つの段階を、小学校・中学校で楽しく学ぶこと