３.11を経験した防災士直伝！水の備蓄決定版
2011年東日本大震災を宮城県で経験したアベナオミ。イラストレーターの傍、防災士として全国の防災セミナーで講師を務めるアベナオミが、お水の備蓄対策を解説します。
水の対策は必須です
なんとなく大きな災害があっても、断水すれば給水車がやってきて給水所ができるから、自分が一生懸命対策していなくてもなんとかなるんじゃない？
と思ってしまっていませんか？？
断水した時、水を備蓄していないことは実は致命的。
水を手に入れるだけで丸一日時間を使い、他のことに手が回らなり、片付けが進まない、仕事にいけないなど、生活の立て直しの大きな足枷に。
インテリアの邪魔にもならない。家計の負担になりにくい。
そんなお水の対策を学んでいきましょう！
水は重いことを再認識
震災の時、給水所に行く際に我が家でよく言われたのが
「行きはよいよい、帰りは激おも💦」
そうです。行く時はいいんです。
空っぽの容器ですから。
問題は帰り道。
ポリタンクや空きペットボトルなどに入れた水。
めちゃくちゃ重いです。
すごく重たい水を自宅まで自分の腕の力だけで持ち帰る。
これが本当に至難の業。。。。
健康な若い人なら問題ないかもしれませんが、
子どもを連れていたり、高齢者だったり、体調が悪かったりしたら？
かなり難しいですが、毎日のような水汲みが
断水解消するまでの期間続きます。
「水は重い」これを肝に銘じましょう。
住まいによって難易度が上がる
あなたの住まいはどのタイプですか？
戸建て住宅？？集合住宅？？マンション？？
集合住宅の場合、何階にお住まいですか？
戸建て住宅の場合
１階にキッチンやバストイレなどの
水回りがあるので、とにかく自宅まで辿り着ければなんとかお水が使えます。
2階以上に住んでいる場合は？
自宅のある建物までなんとかお水を持ってきて、ここからが試練です。
停電や点検待ちでエレベーターが使用できない状況で、
自宅のある階まで重たい水を階段で運び上げる必要があるんです。
高層マンションに住んでいたらどうなるでしょうか？
数十階分の階段を重たい水を持って上がらなければなりません。
避難所に行けばいいのでは？
マンションの中層階から高層階にお住まいの場合、
「水を確保できないなら避難所に行けばいいのでは？」と
思う方もいるかもしれませんが、
東日本大震災当時、比較的人口の多い仙台市街の避難所では
避難者が多すぎて満員になってしまい。
耐震性の高いマンションの住民には帰宅が促されました。
仙台で、こんなことがあったので
首都圏や名古屋、大阪などの人口の多いエリアでは
同じようなことが発生する可能性があります。
水汲みに行かなくていいように水を備蓄しよう
水の確保に悩まないだけで、被災生活のクオリティはグッと上がります。
給水所が良いを最低限に抑えれば、自宅の片付けや生活再建の初動が早くまります。
特に高層マンションなどに住んでいる場合は、水を確保しに行くだけで時間も体力も消耗するので水の備蓄はマストです。
水の備蓄方法あれこれ
❶ミネラルウォーターのペットボトル箱買い
一番気軽にできて、ローリングストックもしやすいです。
ネット注文などで自宅まで配達してもらえれば楽チンです。
普段はお出かけ時の飲料水として消費して、足りなくなる前に買い足しておきましょう。賞味期限が切れてしまったとしても、生活用水(皿洗いや体拭き)に使えるので、そのまま自宅で保管しましょう。
【デメリット】
ペットボトルのゴミがたくさん出る。捨てに行くのが面倒。
❷ウォーターサーバーを契約する
一般家庭でもウォーターサーバーをレンタルして、水ボトルを定期配送するサービスが一般的になりましたね。空きボトルも回収されるので、ペットボトルのようにゴミの心配がないのがメリット。
いつもちょっと多めに注文して、水ボトルがゼロにならないように気をつけましょう。
停電直後なら、サーバー内の冷水や温水は温度が保たれているので、保温ポットにすぐに移せばカップ麺などを食べることもできます。
【デメリット】
サーバーレンタル料がかかる。サーバーの種類によっては電気で水を汲み上げるものもあります。停電時でも水が出てくるタイプを選びましょう。
ペットボトルの最適な保管場所
ついつい箱買いだと、自宅の空いてるスペースに床置き・・・なんてことをしてしまいがちですが、ちょっとの工夫で保管場所と耐震対策になります。
ポイントは「家具の一番下の段に水を置くこと」
こうすることで、家具の重心が重くなり大地震でも転倒しずらくなります。
下記は2022年3月16日深夜に発生した「福島県沖地震」直後の写真です。(日付変わって17日に撮影)
我が家は震度５強の揺れでしたが、震災の時のような揺れにもかかわらず家具の転倒はゼロ！キッチンで落ちたのはみかん一個でした！お皿は一枚も割れていません。
家具の下段に水を収納することで、突っ張り棒などのインテリアを邪魔してしまう防災対策もしなくて済むので、インテリアにこだわりがあっても防災対策はしっかりできるんです。
簡単なので、すぐにやってみてくださいね！
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最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さんの防災対策のお役に立てれば幸いです。
防災士イラストレーター アベナオミ
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