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Hip Abduction(中殿筋のコレクティブエクササイズ)[cor-hj-006]

走るための身体の準備の専門家

ABCR菅原航陽

によるコンディショニングシリーズ


今回は


中殿筋のスイッチON


のためのコレクティブエクササイズ


「Hip Abduction」


を紹介します!



投稿毎に文字数が増えてしまっているのでもう少しコンパクトにしたいとは思うのですが、出来る限りポイントを正確に伝えるために、そして動きをイメージしながら納得して行って頂くために色々伝えようとし過ぎてしまいますね^^;


さて、今回のエクササイズも、「良い姿勢をそのまま運ぶ」スポーツであるランニングというスポーツ、走るという動作に於いて非常に非常に大切な、それ以上に、健康に生きて行くために不可欠な筋肉を機能させるための種目になります。


その「中殿筋」という筋肉ですが、教科書的には

股関節の外転(とそれに伴う股関節の外旋)

を行う筋肉とされます。


ただ、イメージして頂きたいのですが、例えば右脚を地面に着いた状態で同じ側の股関節が外転(身体の中心線から外に向かって動く)した場合、身体はどうなるでしょうか?


1つ目のパターンは、「身体が左方向真横に押し出される」ですね。

これはイメージが出来るかと思います。


もう1つあります。

足が地面に強く固定されているか、もしくはしっかりと体重が掛かっている場合はどうなるでしょうか?


正解は、「骨盤の逆サイドが持ち上がる」です。


走るという動作の中で中殿筋が大切になるのは、接地の瞬間です。

接地の衝撃を受けた時、この中殿筋が上手く働いてくれると、支持脚とは逆側の骨盤が落ち込まず、左右平行なポジションを保つことが出来ます。


しかし中殿筋が上手く働けなかったり筋力が弱かったりすると、逆側の骨盤が地面方向に落ち込み、その結果支持脚も内側に向かって崩れやすくなる=knee-inの動きが出やすくなってしまうのです。


そうなってしまうと前回 Frog excercise の記事内でも説明したように、アーチ低下の負のスパイラルに陥ってしまうわけです。


この、中殿筋が上手く機能していないことで起こる跛行(はこう=びっこを引く動き)は、トレンデンブルグ兆候とかトレンデンブルグ歩行と言われます。


ランナーの場合、そこまで大きな崩れが起きる方ばかりではないにせよ、アーチ低下に起因する障害にお悩みの方や外側荷重が解消出来ない方の多くは、この中殿筋が弱いという場合が多々見受けられます。


ということで、走るだけでなく生きて行く上で大切な筋肉を機能させるコレクティブエクササイズ、是非定期的に続けてみて下さい!



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