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全てオンライン化する

本日はこちらです。

世間様の目から批判されないような働き方、という発想

オフィスは今、厳しい視線にさらされています。オフィスを3密から回避したものにしないといけません。今までテナントを借りるとなれば、ビル管法に則った環境かどうかくらいはチェックがあったかもしれませんが、換気能力の良し悪しをつぶさに見ることはなかったと思います。

しかし、今、会社のオフィスを管理するマネージャーたちは、自分のオフィスが1日に何回換気されるかを気にしています。特にビルテナントだと窓が開けられないので、換気機器の能力は重要です。

とは言え、換気機器の能力をあげると当然ながら外気がたくさん入ってきますので、夏ならお部屋が暑くなりやすくなり、空調などのランニンングコストに跳ね返ります。そうすると「賃料を上げてでも、換気しますか?」という判断を迫られます。

またソーシャルディスタンスをとるデスク配置となれば、以前からある島のタイプの机の並べ方では対応が難しくなります。そこで机と机の間に仕切り板を立てたりします。

この前、久しぶりにチームメンバー全員で顔を合わせて会議をすることになりましたが、その時も、会議室のソーシャルディスタンスを開けるため、10人のメンバーを5人ずつ別の会議室に入れて、ビデオ会議でつなぐということをしました。

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オフィスの3密回避は大変です。

それにしたって、こんなシュールなオフィス環境ってあるでしょうか?もうこんなことなら在宅のままテレワークでいいって話でしょう。なので、テレワークの流れはとまならないと思っています。

一方で現場をこなして行く上では、そこに行かざるを得ませんので、ここへの対策は今後厳重になるとともに、人が行わない方法が開発されていくものと思われます(ロボットによる遠隔操作など)。

サブちゃん理論

私の肌感覚ですが、価値観で割れてきているのは営業などの人間関係作りです。対面営業や接待による人間関係作りが商売においては大事であり、より濃い関係を作るには直接会って話をしないといけないのではないか?という意見です。

現時点を切り取れば、これが成り立っている業界や人々は事実存在します。それを全て否定するつもりもありません。

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特に日銭を稼ぐ上では、三河屋のサブちゃんのように、「なんかお持ちしましょうか?」と日々対面で問いかけて、サザエさんのように「いいところに来てくれたわ、お醤油きらしちゃってて」みたいな会話が、ビジネスの場でも現実問題として行われてるのは事実です。

対面の良さをオンラインで潰していく

当然ながら、サブちゃんの比喩で言えれば、この時代にサブちゃんはいらないわけです。これからはアメリカから来たアレクサちゃんに言えばいいのです。そしたらアマゾンさんが届けてくれます。

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これに対しても様々な反論があるでしょう。

1)what(我々の商品の複雑性・専門性)
我々が売っているのはもっと複雑な製品だ、BtoBなので先方もプロだ、だから直接あって細かく説明が必要なんだ、というご意見。


2)Who(一人一人の個々人とずぶずぶになる寝技)
競合と製品に大きな差がつけにくい以上、相手に酒を飲ませて恩を着せたい。長い時間を共にすることで、営業マンそのものを好きになってもらって買ってもらうんだ、というご意見。


3)When(タイムリーさ)
確かにアマゾンは便利だ。だが、うちの業界に対応したアマゾン商品はあるかい?うちの商品はアマゾンに出店しているかい?無いだろう。現実的には歩いて行って聞いてきたほうが得策だろう、というご意見。


4)Where(エリア)
アマゾンの規約を見てみろ、全国に配送できることが前提だぞ。全国一律の価格?そんなことしたら商流や商圏を破壊することになる。アマゾンでバカ売れしてみろ、全国の営業マンから、そして既存の代理店さんやお得意先が激怒するぞ、というご意見。

上記4点を踏まえた上で敢えてここで、元々の問いである、これからの働き方の新モデルとは?について私なりの答えを言うとすれば、「対面が不要になる働き方だ」です。

つまりオンラインテクノロジーやそれを前提とした価値観の醸成を行うことで、上述4点のような対面が大事だと言われる理由や背景が一つずつ潰れていく、ということです。

上述の4点のうち、いずれか一つでもオンライン化を実現できたら大きく働き方は変化していくことになると思います。というより一個くらいはできている業界も多いので、第二手、第三手と、もう一つ手が出せれば面白いということです。

「外」に対する脆弱さ

ここで一旦、僕がいかに「外」に対して脆弱かを説明させてください。

・僕は冷え性です。お腹も下しやすいです。冬の外回りは地獄。

・僕はお酒が飲めません。僕が飲みたいのはレッドブルかコカコーラゼロです。

・食べたいものは宅配ピザやインドカレーが好きです。居酒屋にないんです。

・僕は革靴が苦手です。手足が多汗症のため足には防臭剤が欠かせません。

・在宅とオフィス唾液分泌量も違う気がします。外は緊張で口が乾く。

・僕は日を浴びるとホクロが増えたりするので日焼け止めが必要です。

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ということで、「出勤時間の削減」どころの騒ぎではないくらいに、外に出ずに済むことは肉体的、そして何より精神的な負担を下げます。そもそも人と直接会わないと辛い、という感覚は、申し訳ないですが、僕はよくわかりません。人と会ってその人に気を使うほうがよっぽど辛い。僕の今日の昼ごはんはピザとくず餅でした。こんな組み合わせ、職場の同僚に「昼飯どっかで一緒に食べよう」と誘われたら、実現できません。

甘え、わがままじゃねぇか・・・。

そうですね。僕の価値観が全てではないと思っています。しかし、あらゆる人が活躍する社会、ダイバーシティということであれば、平等に機会がある環境を目指すべきであり、そいういう意味でオンラインはそのインフラ足り得ます。

例えば、しゃべりは格段にうまいとしても、足が不自由な方は、これまで外回りの営業はなかなか難しかったのが現実だと思います。しかし、これからオンライン商談が当たり前になれば状況は変わってきます。

或いは人前で話すのが苦手な人が、PC のマイクの前だったらOKだったりと、オンライン化は様々な障害や苦手という垣根を飛び越えていくことができます。

顧客視点でもやはり、全てをオンライン化すべきです

別の視点で見てみたいと思います。

上述した4つについて顧客の目線で改めて考えてみます。顧客は全てをオンライン化されても絶対に困らないと僕は考えています。

1)what(我々の商品の複雑性・専門性)
我々が売っているのはもっと複雑な製品だ、BtoBなので先方もプロだ、だから直接あって細かく説明が必要なんだ、というご意見。

→根本的に複雑な製品であること自体が時代に合ってないのかもしれません。それから細かく説明したいなら、オンライン会議で画面共有したほうがわかりやすい上に資料も豊富に提供できる場合がほとんどです。

2)Who(一人一人の個々人とずぶずぶになる寝技)
競合と製品に大きな差がつけにくい以上、相手に酒を飲ませて恩を着せたい。長い時間を共にすることで、営業マンそのものを好きになってもらって買ってもらうんだ、というご意見。

→全ての営業マンが接待をしなくなった時、その顧客は何を判断軸にするのでしょうか?製品、サービス、営業マンの対応力といった本質的価値で判断するようになると思います。営業は本質的な価値を訴求しようと努力するようになります。寝技で解決しようとすること自体が、営業の思考停止であり、実は顧客もまた思考停止しているのです。そもそも顧客にだってお酒の付き合いが嫌な人もいるはず。

3)When(タイムリーさ)
確かにアマゾンは便利だ。だが、うちの業界に対応したアマゾン商品はあるかい?うちの商品はアマゾンに出店しているかい?無いだろう。現実的には歩いて行って聞いてきたほうが得策だろう、というご意見。

→こまめに聞くということが重要なら、オンラインでこまめに聞けばいいのです。こまめに歩いていく必要性はないのです。

4)Where(エリア)
アマゾンの規約を見てみろ、全国に配送できることが前提だぞ。全国一律の価格?そんなことしたら商流や商圏を破壊することになる。アマゾンでバカ売れしてみろ、全国の営業マンから、そして既存の代理店さんやお得意先が激怒するぞ、というご意見。

→既存客が減るその分だけ、新たに喜んでくれる顧客が増えるでしょう。

「よくオフラインの良さも活かしつつ」、オンラインでできることはオンラインを取り入れて行こうという意見があります。現実的にはそうなのだと思います。段階的にオンラインを入れていく、その過程でオフラインとの棲み分けが発生する。その通りです。

しかし、我々が本来的に目指すべき働き方の新モデルは、「完全にオンライン化する」だと思います。もはや、「オフラインの良さ」は、オンラインの技術ではまだ追いついて部分だから、という理由でしかなく、オフライン固有のメリットはないように思います。

できる限りオンライン

少なくとも僕には、オフラインで人と会うメリットは仕事ではありません。

それは売る時も買う時もです。

もちろん、家族とは直接一緒にいる時間を大切にしています。恋人がいる方は、直接触れたいでしょう。或いはエンターテイメントの世界では直接会う価値は残るのかもしれません。

しかし、仕事はオンラインで完結できるはずです。そこは妥協の余地なく「できるはずだ」と主張し続け、その実現を目指したいと思っています。

そのほうがお互い楽なはずだから。

ということでまた。

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