恋に至る病
『恋に至る病』を読んだ。
人の気持ちを容易くコントロールできるカリスマ的な女の子と、その子に惹かれてその子を守るヒーローになろうとする男の子の話だった。女の子は誰からも好かれていつもみんなの中心にいる人気者だが、周りに流されやすい人を自殺に追い込むオンラインゲームの支配者でもある。そして男の子は、女の子がしていることを知りながら、その子が傷つかないようにしたいと思っている。
小説内では、女の子がなぜ残酷なゲームを作ったのかが最後まで謎のままである。男の子がいじめられたことをきっかけに、周りに流されて人を傷つけるような人を粛清するという善意に近い正義感を持っていたという風にもとれる。一方で、人をコントロールすることに快感を感じていただけという風にもとれる。あとがきを見るに後者だと思われるが、確実なことはわからない。
読んだ後、この本の2人の関係は、白夜行の主人公2人の関係に似ているなと思った。
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