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『はしるはしる』気持ち―夢中になって本を読む

『はしるはしる僅かに見つつ、心も得ず心もとなく思ふ源氏を、一の巻よりして、人もまじらず、几帳のうちに打ち伏して、引き出でつつ見る心地、妃の位も何にかはせむ』

(断片的に読んでもストーリーがよく分からず、もどかしく思っていた源氏物語をようやく一巻から手に入れて、誰にも邪魔されず、心躍らせて几帳の中で横になって取り出して読む心地は、后の位なんて比べ物にならないくらい尊い)

更級日記の有名な一説です。確か中学生の時にこれを読んで「分かるっ!」と共感しまくっていたのを覚えています。

特に『はしるはしる』という表現。これは走り読みという意味ではなく『心走り』という言葉のように、心がわくわくするという意味だと授業で習いました。

『果てしない物語 (Never ending story)』(ミヒャエル・エンデ作)でも、主人公の少年が『頼む、今はこの本を読みたいんだから邪魔しないでくれ』と念じる場面があって、その時も強く共感した覚えがあります。

子供の頃は、今この本をどうしても読みたい、どうか誰も邪魔しないで!という『はしるはしる』気持ちをしょっちゅう感じていたように思います。

大人になってからは仕事や家事や育児で邪魔されるのが当たり前になり、中断しやすい本を敢えて選んで読んでいたように思います。短編集とか雑誌とか。

最近、育児がひと段落し、仕事もセミリタイアの状況になって、ゆっくりと本が読める幸せな状況になりました。

私は活字中毒なので、日本語でも英語でも読めるものは何でも読みたいほうです。日本の古典、西洋の古典、ラノベ、純文学、随筆、ミステリー…

ただ、性加害的、暴力的な内容、差別的な内容を含むものは苦手です。そしてハッピーエンドが好き。バッドエンドも読みますが途中で諦めてしまう作品もありました。

写真は『はしるはしる』気持ちにさせてくれた本たち。それから阿部智里先生の八咫烏シリーズにハマって読んでいます。

あ、あと最近はですね、NHK朝の連続テレビ小説『虎に翼』の脚本を購入して読んでいます。

吉田恵里香先生は天才……もう本当にそう思います。

私は趣味で物語を書いていますが、会話がとても苦手。どうしても独りよがりな会話になってしまう。なのでとっても勉強になります。

『虎に翼』については語りたいことが沢山ありすぎて…(汗)
後日、書かせていただこうかなと思っています。



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