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群衆,遠吠え -Yu Seto「HOWL」@銀座 蔦屋書店(-2/16)

  遠吠えするオオカミ。

 親とおぼしき1頭と、

 おそらくは子供たち?

 Yu Seto「HOWL」@銀座 蔦屋書店(-2/16)彫刻家・瀬戸優の新作4点。

 その等身大の野生動物の姿はリアルで、テラコッタで創造されたものだとわかりながらも、あたたかな血が通い、息づかいが聞こえてくるかのように、感じられてしまう。

【アーティストステイトメント】

オオカミが[HOWL/遠吠え]をする理由はいくつかあるが、要約すると「仲間を想う気持ちのあらわれ」なのだという。複雑な社会的相互関係を考慮し、相手への尊敬や愛情 が遠吠えという行動に変わっているらしい。その遠吠えは遭難信号かもしれないし、弔いかもしれないし、祝福かもしれない。厳しい世界でも、オオカミのように強く優しくありたい。

瀬戸優

【展示】野生動物をモチーフとして、テラコッタでかたどり彩色し、等身大の生命力あふれる姿に仕上げる、彫刻家・瀬戸優の作品展「HOWL」を開催 より

 遠吠えとは、コミュニケーション。

 展示作品の周囲には、こんなふうにカフェに集う人たちがいて、彼らの多くは、スマホやPCの液晶を見ている。

 彼らはネットに向かって、遠吠えするかのように言葉を放っている。遠吠えするテラコッタのオオカミたちに見守られながら。



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