⚫️🟢日本語学校の初詣風景、ムスリマ日本語教師の感想等
日本語学校正月明け初日;授業の一環で近所の神社へ初詣に行った。歩道からはみ出ないで歩くこと、境内では信仰を尊重し静かにすること、若い学生さん達はたまに忘れることもあったけれどだいたい守っていた。古今東西、こういう細かいところで地元民と外国人がもめがちなので細かく注意したい。
イスラーム教徒の私は道中つきあったが参拝時は後ろで待機した。異宗教施設で礼拝する習慣はないし、私を同じ信仰と知っているムスリム学生さん達の信用を損ないたくないという世俗的な理由もある(笑)
こういうとき、イスラーム教徒やヒンドゥー教徒で「宗教上の理由で参拝しない」と自己主張が強いのは男子学生が多い印象だ。出身国や信仰が同じでも女子学生は周りに合わせている様子。
「礼拝しなくてもいいんですよ」
と声がけしようかと思ったけれど、それは既に担任の先生方がしているはずなので私はしゃしゃり出ないようにした。非常勤なので「負えない責任は負わない」を大切にしている。
一人ひとりの出身国は知っていてもどんな信仰を持っているのか知らないし、信仰心や好奇心のあり方も一人ひとり違うから、変に決めつけて「あなたは礼拝しないで」とか言うのもいけない。
ある女子学生さんが上着のフードをかぶってから本殿に向かって行ったのが印象的だった。私の夫は彼女の隣国出身のムスリムで私は夫に合わせて改宗したのだけれど、ふだんヒジャーブをかぶっていなくても宗教施設では頭部を覆いたい気持ちになる。
彼女の信仰が何なのか聞いていないので知らない。
イスラーム教徒としての私は、同胞かもしれない人が信仰に関してどんな行動をするのかに興味を持ってはいけない気がしたから、彼女が参拝したのかどうかも見ないようにしたので知らない。
寒いけれど澄んだ空気の、心地良い学期始めだった。