子どものおもちゃの取り合いに翻弄されるコミュ障の私
2~3歳くらいの子ども同士が同じ空間で遊んでいると、かなりの頻度でおもちゃの取り合いが勃発する。
支援センターなんかに行くと体感5分に1回くらいのペースで勃発している。というのは大袈裟だけど、まだ他者の気持ちをきちんと理解できる年齢ではないため、そのプチ争いは当たり前に起こるのだ。
一般的に多いのは、遊んでいたおもちゃを一方が横取りし、「かーえーしーてぇー!」「イヤーーー!!」の応酬になる自己主張派対決だろうか。
あとは、横取りされた子が保護者や先生に泣きついて取られたことを訴えるのび太くん派も多いように思う。
また、取られてもすぐに違うおもちゃで遊び始める強者も少数ながら存在するらしい。
子どもの世界、見ているだけでおもしろいです。
さて、うちの娘の場合はどうか。
我が子は超がつく人見知り故、横取りされても何も言わずに取られたおもちゃを見つめる無言派である。(怖いわ)
家では私が神と言わんばかりに自我を爆発させている2歳8ヶ月の娘だが、一歩外に出ると本当に大人しく、支援センターやショッピングモールのキッズスペースなどに置いてあるおもちゃで遊んでいると高確率で他の子どもに奪われてしまうのだ。家ではあんなに自我を振りかざしまくってるのに、どこに忘れてきたんや?
そして、「返して」とも言わず泣きもせず、他のおもちゃで遊ぶでもなく、ただただ無表情で取られたおもちゃの方を見つめている。(だから怖いて。笑)
娘が見つめている先の親御さんは、大体焦って「ごめんね~!ほら、返しなさい!」と娘へのフォローと自分の子への注意をしてくれている。
さて、こんな時、私は娘になんて声掛けするべーきだ???というのが最近の悩みである。
正直に言う。
むりーーー!私ただでさえコミュ障なのに、よそ様の大事な子どもと我が子のトラブルとかまじむりーーー!!!対応わからなすぎぃーーー!!!!!
本音は以上です。
しかし親である以上、まだ自分で上手にコミュニケーションが取れない子どもを声掛けという形でサポートしてやらねばならない。
娘は一貫して無表情なのだが、もちろん遊んでいたおもちゃをいきなり取られたのは嫌だろうということは察することができる。
たぶん、まずはその気持ちを私が代弁してあげるといいんだろうけど、相手の親御さんもいる前で「取られて嫌だったよね」って言いにくくない…?私はめっちゃ言いにくい。
だって大体の親御さんは申し訳なさそうに謝ってくれるし、取ってしまった子に必死に「返しなさい!」って注意している(そして子どもは大体イヤ!返さない!これは自分の!!と主張している)のに、そこに私の「嫌だったよね」って声が聞こえてきたらもっと焦らない?!?!
私が取っちゃう子の親の立場だったら絶対焦る…知っているママ同士なら話は別だけど、初対面だしぃ、嫌な思いさせたくないしぃ。
そんなことを思いながら、親御さんに注意され、それでもまだ「このおもちゃは自分の!」と泣いている相手の子の自己主張の強さに娘と一緒に圧倒されながら、「あっ、あっちにおもしろそうなおもちゃあるよ!」と娘を誘い、どさくさに紛れてその場から離れるのがいつものパターンになっている。
これ良くないよなぁ…。
娘は遊んでいたおもちゃを取られたのに、何の解決もしないまま誤魔化してるだけなんて。
せっかくコミュニケーションを学ぶ場になっているのに、私のせいでそのチャンスを逃しているのだ。
わかってはいるけど上手に教えてあげられない。はぁ(自己嫌悪)
そんな悩みが私をずっと付き纏っていたが、先日某ショッピングモールで娘がおもちゃを取られるプチ争いが勃発した際、なんかいい感じになって終わった出来事があった。
その日は私と娘、そして夫も一緒にいた。
娘がキッズスペースで遊びたいと言うので入れてやると、すぐに空いているおもちゃで遊び始めた。
すると、娘が入る前から遊んでいた男の子が「これは僕の!」と娘からおもちゃを奪い取ってしまった。
きっとそのおもちゃで今まで遊んでいて、違う遊びに移ったけど娘が遊び始めたのを見ると自分の物を取られたように感じたのだろう。そういうのあるある~!
すぐに親御さんが駆けつけ、娘にごめんね💦と声をかけてくれ、男の子には「返してあげて」と話をしていたが、まぁ返すわけはない。笑
すると、横で色違いの同じおもちゃで遊んでいた女の子の親御さんが察してくれ、女の子に「もういっぱい遊んだでしょ?貸してあげたら?」と声を掛けてくれたのである。やっさし~(涙)全く関係ないのに助け舟を出せる人、尊敬する~!
しかし、その女の子も答えは「貸せない」だった。笑
そりゃそうよ、だって同じおもちゃってだけで無関係だもんねー!それでいいのよ~!!
さぁ、私は娘になんて言おう。いつもみたいに逃げるのか?どうしよう…と思っていた時、夫がおもちゃを取ってしまった男の子に「そのおもちゃ(ドーナツ型のボールのおもちゃだった)コロコロ転がしてみて~」と声を掛けた。
男の子がボールをトンと押すと、娘のところに転がってきた。夫は「じゃあ次は娘ちゃん、転がしてみて!」と言い、娘が同じように男の子の方に向けてトンと転がした。
男の子も娘もこの遊びが気に入ったらしく、しばらく続けていた。すると先程の同じおもちゃで遊んでいた女の子も自然に加わり、結果的にみんなで一緒に遊ぶことになったのだ。
娘は表情こそずっと無だったが(笑)、誰かと一緒に遊ぶことを楽しんでいることが私にはわかった。
私は感動していた。いつもどこに行っても人見知りで一人で遊ぶことが普通だった娘が、見ず知らずの子と遊べたのである。
そして誰も我慢せず、みんなが楽しく遊べた。
そうか、こういうやり方もあるのだとコミュ障な育児下手の私は恥ずかしながら初めて気付いた。みんなこういう風にして一緒に遊んでるのか…夫すごい…実は保育士さんなの?と思った出来事だった。
私はたぶん、いつも頭で子育てをしすぎてるんだろうな…。もっとシンプルに、子ども達がどうしたら喜んでくれるかを考えるだけでいいこともあるのだ。
たぶん私のようなコミュ障だけど親になった人って、意外といると思う。お互いコミュ障だから出会わない(出会ったことに気付かない)だけで。え?いるよね?私だけじゃないよね??いたらコメントください(涙)
子育てって絶対に他人と関わらないとできないことだから、私は結構しんどくなってしまう時がある。
でも、たまにこうやって人と繋がるのってしんどいことばっかりじゃないよね、と思える出来事があるので、私と同じような人に届いたらいいなと思い、この記事を書いてみた。
たぶん、普通の人が読んだら「え?こんなことで悩んでるの?」って思うだろうけど。笑
これからもコミュ障の育児向いてない系ママの一人として、このnoteでひっそりと声を上げていきたいと思う。