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母という呪縛 教育とは


本を読んだ。

「皆さんがここに居るのは、自分の力ではありません。
母親の狂気と父親の経済力のおかげです。
そこを勘違いしないように。
そしてこれからは自分の力で励んでください。」

どこかの私立学校でまず言われること。

私はこの祝辞の存在をきいたとき、すごいなと思った。
みんながすごいなと思うから、私の耳にも入ってくる。

全員が中学受験をするような地域で、その言葉は核心を突いていた。

SAPIXなどの入塾テストに受かるために幼児から勉強を積み重ねる。
宿題の管理や、送迎、細やかなサポートは母親がするから、濃密な関わりと監視がなければ成り立たない。

勉強は中国語で無理やり強いるという意味で、強制なのだ。

どこかの本にも抑圧が能力を伸ばすのには必要と書かれているし、否定はしない。

実際に、伸びるのだ。
ある一定のところまでは。


携帯

思うように勉強をしないから、親が携帯を取り上げて壊した。
その時に心も壊れて親を殺そうと思ったらしい。

きっとドキリとした親は多いと思うんだ。

インターネットは面白いよね
上手く使えればいいけど、そうでなかった時はただ時間を無限に溶かすことになる。

人生の成功確率が上がるのは人生前半の過ごし方に寄るところが大きいから、学校は携帯との付き合い方を啓蒙している。
親も重々そのことは理解しているからこその行動だろう。

やりたくもない事をやらされて、ただ1つのやりたい事が携帯だった場合の悲劇。

人の集中力なんてたかが知れていて、本人が気づかない限り勉強なんてしない。

強制ではない勉強の面白さや必要性を教えたいよね。
その上で選ぶのは子どもなんだけど、大人が全力で面白コンテンツを作って、無料で享受できる携帯のおそろしさ。

暴力

直接的な攻撃は身体がその状況を記憶する。
でも何よりもこわいのは言葉である。

言葉による脳への直接攻撃は、身体の中で最重要器官の部分の傷となる。
実際に脳が縮小するんだ。
それは子どもであればあるほど、影響が大きい。

言葉や身体への暴力が絡み合い、合わせ技のようにコンボをきめられると消化できずに呪われる。

呪われると、何もない時でも体力と精神力ゲージが削られていくから早く解いておかないといけないよね。

他人に話すという方法は一時凌ぎでしかない。

だから早く逃げて、安全地帯を築くことが1番の良策だと思うんだよ。

でも暴力を振るう人が親であるとキツイ。
1番逃げられない。

オオゴトにしたくないよね
「自分の将来のため」に虐待に耐えてきたのに、親が虐待者のレッテルは自分の将来が閉されるかもしれないじゃない。

自分で自分の首を絞めることになるから、親を庇って耐えるしかない。

教育虐待は外部からの救いの手が入りづらいから過激になりがちで、子どもが自分自身の人生のために親を否定する事ができず、救いを拒否するんだ。

絶望とは


絶望とは、将来がみえない時に訪れる。

だからなりたくないものに成ることを強制される生活は、絶望の入り口なんだ。

なりたくないものになる瞬間は思いもよらない。

母親になるということも、その一つであると考えると残酷な側面が浮かび上がる。
人生をかけてお世話をちゃんとすると他人と自分の境目が曖昧になる。
「良い母親」であればあるほど、子どもにかける時間は膨大になる。
だからこそ自分の人生を子どもで取り返そうとする気持ちも理解できる。

この本の主人公は運が悪かったんだと思う。
期待に応える能力、適性、やりたい事が親の理想と見栄にそぐわなかった。

やりたいことしかやらないのがヒトである

自由をみんなが欲している。
自由とはやりたい事をやるということだ。

でも、出来ないこととやりたくないことを混同してはいけない。

出来ないことはいくらやっても出来ないんだということを、ちゃんと諦めなければいけない。

諦めがうまくできないと、期待への裏切りにかわる。

他者にも自分にも、出来ないことに対しての期待はしてはいけないし、かけた労力を取り戻すことを考えてもいけない。

しかしながら、やりたくない事はすすんでやると運が上がったりするからオススメである。

先回りしないように

ヒトには知的好奇心がそもそも備わっていて、
そして親を超えたいと思っている。
だから親がすでに知ってる事には興味を示さないし、新しいものが好きなんだ。

すごいねって褒めてあげたい。

子どもに自分の知識をひけらかさないようにしよう。
親が知らない新しいものを与えよう。
遠慮なく要求を言える環境つくりも大切にしたい。



子どもの人生と親の人生、ガチャ要素と世の中の流れとか波、全部ひっくるめて運で決まるから

良い人生の定義を、笑顔の時間が長いことにしたい。


おわり

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