Re:ゼロから始める異世界生活 劇場型悪意 感想
リゼロを愛しているので、公開日に映画を見てきました。台風耐えてくれてありがとう。やっぱりめちゃくちゃよかった。リゼロを見たときの感情を思い出しまくってハッピーな人間になっています。というか感情の存在を思い出してます。知らず知らずのうちに蓋してしまっていました。
というわけで感想書いていきます。ネタバレ盛りだくさんなのでよろ!
そもそも私がリゼロを大好きな理由は、主人公はじめいろんなキャラがばんばん死んでいって、やり直しを生きていくというのがあまりにも、あまりにもリアルだからです。何度も絶望して、死んだように感じて、それでも生き続けていくことが自分の身に覚えがありすぎて、自分を重ね合わせずには見ていられないんです。これこそがリアリティだと感じます。勿論タイムリープものといっても他にも作品はあるのですが、リゼロは、異世界にいるにも関わらず、特になんの能力ももたない主人公が、死ぬことをきっかけに、工夫や発見をして、なんとかかんとか希望のある幸せな未来を手にしようとするから良いんです。死に戻りって、異世界で存在する能力のくせに、あまりにもネガティブで、相手をやっつけることに優れていない。タイムリープものなのにこんなに、言ってしまえばザコい能力なのが、いいんです。
映画の予告編を見た時には、リリアナの歌が強調されていたように感じましたが、リリアナの歌ばかりというわけではなくて、各々の感情や過去がしっかり描かれていて、ありがとうという感じです。いや、リリアナもすごくいい役割だったとはもちろん思うんだけど。プリシラとの場面が印象的でした。プリシラは性格が悪い、怒りっぽい、暴力的で顔だけと思われがちかもしれないけれど、それだけじゃないと思います。彼女の美しさを感じる場面がちらほらあるんですよね。リリアナとのこの場面もそれで、プリシラは傲慢だけど、傲慢が振り切って、逆に無欲に見える。全てが自分のものであるから好きにしていろ、というのは上から目線のようにも思えるけれど、ともすると無私で、悟っているようにも見える。不思議な魅力があって、隅にいるのについ引き寄せられてしまいます。王選で誰か一人を選べ、ともし言われたら、すごーーーく困ってしまう自信があります。
それから、他にも印象的だったところは、アストレア家のいざこざもあります。ラインハルトの父親って誰なんだろうな、とアニメ見たときから思ってたけど、そういうことだったのね。完璧で最強で、欠点がまるでひとつも無さそうに見えるアストレア家にも、問題がないわけではない、というのがここで明かされるのが、リゼロって感じがして嬉しい。お金とか能力みたいな、何もかもあるように見えても、どうしようもなさそうなことがある。ラインハルトの苦しむ姿に、彼も人間なんだなと思いました。ヴィルヘルムがスバルと月夜の下話していたときに、この後スバルがこの2人の仲直りをさせるのかな、などと思っていましたが、朝食の時にヴィルヘルムがラインハルトに、ぎこちないけれど直接話しかけるのを見ると、スバルはヴィルヘルムを信じていたことがわかって、スバルのこともヴィルヘルムのことも改めて尊敬しました。
ラインハルトの父が乱入して仲直りを邪魔するのですが、スバルがはじめにめっちゃ怒るの、よかったです。怒りという感情は、子供っぽいとか、迷惑だとか言われてばかりの、あまりいいイメージが無い感情だから、私も怒らないようにしよう、と普段心がけているのですが、スバルのあの怒りはよかった。ユリウスに感謝されてた時に、「義憤なんかじゃない、お前のために怒ったんじゃない」みたいなことをスバルは言いますが、それが言えるの最高にかっこいい。私も、ただ自分の思ったことを自信をもって言えるようになりたい。精進します。
ガーフィールがラインハルトにあっさり攻撃を吸収されて凹んでいた時に、スバルが「そっとしといてやれ」的なことを言ったのが、すごくパパみたいで、アニメ1期のスバルとは見違えるほど成長しているなと思いました。スバルは自分の感情だけでなく、行動も認知できるようになったし、周りの人の行動や感情もうまく認識するようになって、他人とのコミュニケーションや協力の能力も上がって、ひたすらすごいなあと思います。ガーフィールにやたらとミミが懐きますが、ミミってほんとにいいやつだなとも思いました。単純に子供っぽい面もそりゃあるんだけど、あまりにも単純で、みんなが忘れがちだった真理みたいなことも言うから、ガーフィールとたしかにぴったりだとも思います。ガーフィールも子供っぽいけど、ミミとは対照的な子供っぽさだと思うんです。ミミは距離感バグってるところはあれども、無邪気で天真爛漫、ガーフィールは距離感はミミほどはおかしくないけど、警戒心がやたら強くて血気盛ん。半獣人というところでも、喋りやすいのかも。この2人(2匹?)の絡むシーン、まだまだ見れる。
あと、クルシュさんとフェリスが喋ってるのを見るの、やっぱり辛い。フェリスは全力でヘラヘラしてるんだろうけど、辛いだろうなあと思ってしまう。この2人は、スバルとレムの対比にも見えます。レムは眠ってしまって、まだまだ起きてこなさそうで、だから当然誰とも喋れないんだけど、クルシュさんは喋れる。でもあまりにもいろいろと抜け落ちてしまっている。喋れない辛さも、喋れる辛さもあるのを見ると、生きてるってどういうことなんだろうなと思います。
他のシーンもいろいろと良かったんだけど、記憶力が悪くて覚えてないです。てへぺろ。また見に行きます。必ず。ほんでまた何か思い出したら書きます。
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