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小説の原点は、自分を描くこと
『物語ること、生きること』上橋菜穂子さん
先日、多崎礼さんの『レーエンデの歩き方』を読みました。
それを読んだら、上橋菜穂子さんの創作の秘密を書いたこの本を無性に再読したくなりました。
あらためて
小説の原点は、自分を描くこと
だと思いました。
上橋さんが子どもの頃のことが書かれていて
ご自身がおっしゃっているのですが
本や学ぶことが好きなところはエリンに
強さに憧れるところはバルサに
しっかりと上橋さんが投影されています。
私はどこといって特別なところがない人間なのですが、
特別でなくても、好きなこと、強く思い詰めたこと
はあります。
真剣にそれと向き合うことができれば、それで登場人物一人分を
描ききるくらいは、きっとできるだろう、と思いました。
どんな人でも、まだ開けていない(描いていない)引き出しが
あるでしょう。
それを恥ずかしがらずに、そして恐れずに、開けるのが
創作の大切な秘訣のような気がします。
巻末には「作家になりたい子どもたちへ」というあとがきが
ついています。これを読むと「作家なんて自分にはとても無理だ」と
思ってしまう人でも、自信を持てると思います。
創作、特にファンタジーを志す人(もちろん大人でも)には
ぜひ読んでほしい本です。