人の形を手に入れるまで：０

世の中の人が感じる「喜び」や「怒り」。それらを実感として感じられずに過ごした20余年の人生。

大学生のころ、乖離性人格障害とうつ病と診断され、初めて「今まで感じたすべての世界がプールの底から眺めるようなものだった」ことを知りました。

「人の形を手に入れるまで」

これは、私がどうして「乖離」という自己防衛に至ったのか、何をきっかけに欝になってしまったのか、その後の現実を生きるため身の回りの環境をどのように処理していったのか、などを半小説、半エッセイとして書き綴るものです。

現在私は34歳。大学を卒業し、精神保健福祉士として精神障がい者支援施設に就職。8年間の勤務を終え、今は4歳になる子を抱える一児の母として過ごしています。

未だに顔を覗かせる「乖離」とうまく付き合いながら、これからも生きていく所存であります。