実録「やさしい日本語」~職員室のPCでWordを使い、ふりがなをつける先生方へ~

この記事は、やさしい日本語 Advent Calendar 2021 - Adventarの2日目の記事です。

外国籍の児童生徒を担当している先生方に朗報であります。
Wordでふりがなをつける作業を、何とか楽にする方法をご紹介。

2通りご用意しました。

伝えるウェブ「翻訳をためす」

「伝えるウェブ」の「翻訳をためす」というページです。

1.文章を入れて「翻訳」をクリック(字数制限あり)

2.「変換結果」が出る。これは「やさしい日本語」に変換されています。

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この「変換結果」はコピーして、Wordに貼り付けることができます。

貼り付ける際に書式を残せば、ルビが生きた状態。分かち書きも自動。この最高さが分かる方はおそらく同志でしょう。

画像2

(ちなみに下にある「ページを変換」に、URLを入れるとウェブサイトを変換できます。)

AccessReading「文章にルビを振る」ページ

小学校の先生ならばこちらもおすすめ。好みで選んでみてください。

こちらは、小学校の学年別に、ふりがなをつける漢字を指定できます。ナイスアイデア。

紹介は以上です。お役立てください。

あとは自分語りなので読まなくて大丈夫です。

私は公立高校で国語科の教員をしていた経験があり、外国籍の生徒1名の日本語支援を3年間担当しておりました。「やさしい日本語」を知ったのもその頃です。周りの方のご協力、何より本人の努力もあり、成績も態度も問題なし。高校卒業のみならず大学合格まで成し遂げてくれました。幸い、自分で考えて前向きに頑張ることができる人でした。若手の私程度がどこまで力になれたかは分かりません。

私は私でクラスの担任と兼務していたため、受け持ちの生徒と向き合う時間を確保する必要がありました。さらに副顧問として陸上部も教えておりました。日本語指導のための時間割が与えられていたとはいえ、指導にはそれなりの準備時間を要します(また任命こそされたものの、日本語教育の資格も経験もありませんでした)。どんな先生でもそうだと思いますが、業務内容の効率化が至上命題だったことは言うまでもありません。

まあでも生徒が帰ってから仕事をこなして、「どうやって時間を作るか」を夜9時以降とかに職場で考える余裕がないんですよね。

そんな状況でWordにルビふるんですよね。

5ptのルビって小っせえですよね。

「やさしい日本語」版の国語のテスト(なんだそれ)が必要なら作成するし、保護者向けの通知が別に必要なら作成します。子どものためと言われるとやるっきゃないですよね。分かります。

(補足:まあ「テストもう1枚作成」はさすがにハードでした。他の先生方にお願いできる作業量ではなかったので、折を見て教務と管理職に無理を言って「希望した教科のみ別室試験とし、自筆資料に限り持込OK」にアレンジしてしまいました。生徒本人も「助かる」と言ってくれてましたし負担軽減にはなると思うのですが、校風によってはNGだろうな…)

本題に戻ります。

「ルビ・分かち書きが一気にできる」これで大喜びする人はそう多くないかもしれません。5~6校に1人いるかいないかでしょう。でも確実にいます。そして多くは1人で戦っているはずです。同じ学校や学年に外国籍生徒の担当者が複数人いることは稀なので、教員間でノウハウが伝わりにくいという怖さもあります。

ということで、自分なりの方法をこの場をお借りして共有しました。少しでもラクできる先生が増えますように。


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