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角は生える

角が生えた。

ちょうどこめかみの部分である。

目には見えずとも
めきめきと頭角を現したそれは、
ズキズキと神経を圧迫する。

なぜ角かと言うと、
あまりの痛さと苦痛に
私の顔が般若の形相だからだ。

道ですれ違う人たちには、
「近寄らないでおこう・・・。」と
思われたに違いない。

人間、
ストレスが限界を超えると
色んな意味で
角が生えるのだなぁと実感する。

極度のストレスと
居心地の悪い夜の緊張状態で
角が生えたので、
たとえば
迷子で彷徨うことになったり、
どこかに
閉じ込められたりしたら、
私は栄養失調の前に
頭痛で倒れてしまうだろう。


無論その日は、横たわるほかなかった。


加藤諦三さんは言う。

「悩み」は「変装した憎しみ」です。
しかもその憎しみは近しい人への憎しみである場合がほとんどです。近しい人への憎しみだから余計に表現できません。自分にとって意味のある重要な関係だから表現できないのです。

加藤諦三『テレフォン人生相談ー心の仮面をはずそうー』(株)ニッポン放送,2022,104項


パラドックスだ。


対して、
ストレスは
自分からちっともかくれやしない。


角が生えた夕方には、
外耳炎が悪化し、
ヒゲが2本生えていた。
表現されまくりだ。


今、私の中にあるのは、
「憎しみ」というより、
「〜したい」という「希望」だが、
その思いさえ言葉にして伝えなければ
建設的でもなんでもない。

そう思うのに、
また大声を出されたら・・・・と
相手に対してその思いを
上手に言葉にできない私もいる。

感情に任せて大声を出したところで
招くのは、建設ではなく恐怖と崩壊だ。



ただ、普段の日常
一緒にいると楽しいから。
感謝があるから。



角が生えたのもまた、
関係を築いていきたいと思う
重要な相手だからこそなのだろう。



願わくば、
お呼びでなく生えた角も
経験の一つとして
いつか、お花になるといいよね。

サボテンのお花が咲きました




万歳





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