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2024年6月に見たライブ(くるり/SKY-HI/KEBABS/佐々木亮介)


17. 06/14 くるり ライブハウスツアー2024@渋谷クアトロ

こちらに書きました。


18. 06/16  SKY-HI TOUR 2024@市川市文化会館 大ホール

こちらに書きました。


19. 06/20 THE KEBABS 締切@EXシアター六本木

OA:多次元制御機構よだか

こちらに書きました。


20. 06/22 佐々木亮介 弾き語り興行「雷よ静かに轟け」第六夜@浅草フランス座演芸場東洋館

guest:御徒町凧

・佐々木亮介のソロプロジェクトに初めて参加しました。薄めの佐々木ファンなので、afocのFCには入っていません。前回も行きたかったのですが、2回連続で自力でチケットが取れず、FCの方に譲ってもらうことに。キャパ200なので一般だと倍率が高そうです。つまり熱心なファンが集まっているということで、そんなイベントに参加できてラッキーだったなと思います。佐々木の弾き語りは何度か見たことがあり、その延長線のつもりで見に行ったら、めちゃくちゃ濃いイベントでびっくりしました。

・会場が浅草っていいな。演芸の聖地。浅草でライブ見る機会はあまりありません。堂島孝平くんが花劇場でやったのを見たことがあるぐらいかな。落語の会場なので、段差はほぼありません。座高が高い人が前にいたらちょっときついかなと思いましたが、お客さんはほぼ女性で視界はそこそこ良好。

「雷よ静かに轟け」は、「東洋館に毎回ゲストを迎えて開催する真剣勝負の弾き語り2マンイベント」だそうで、今までに出たゲストは中田裕二、NalamuraEmi、奇妙礼太郎、古市コータロー、小山田壮平。とにかくこのイベントを見てみたかったので、ゲストのことをあまり気にしていませんでした。過去のラインナップは興味深く、誰が出ても面白いに決まっているので。顔ぶれからミュージシャンだろうと思い込んでいたのですが、今回のゲスト御徒町凧(おかちまち かいと)さんは詩人でした。
どうでもいいけど「雷よ静かに轟け」と聞いた時に「ロックよ静かに流れよ」を連想。関係ないだろうけど。

・まずは佐々木が登場。「森山直太朗の『さくら』はこの先100年残るだだろうけど、自分の歌は今いるお客さん達が死んじゃったら残らないだろう」というようなMCをしていたのですが、そこで「ああ!御徒町さんは直太朗と一緒にやってた人!」と、ようやく気づいたのでした。以前、直太朗のインタビューをテレビで見て、「へえー共作しているんだぁ」と思った記憶はあるのですが、その方のお名前までちゃんと覚えていなかったのです。

佐々木がファンで、雑誌「音楽と人」のライター樋口さんを通して紹介してもらったそうです。樋口さんは私も好きなライターさんだからなんとなく嬉しい。
御徒町さんはイベントに出て欲しいと打診されて、「ゲストだし詩を2篇読めばいいかな」ぐらいに捉えていたのに、「俺的には対バンです」と言われて焦ったそう。そこからafocやケバブスの曲を聞き直して、こんな詞が似合いそうと佐々木をイメージした詞を作り、それに佐々木がメロディをつけるなど、なんとも贅沢なコラボが誕生しました。

詞が夜中にLINEで送られて来て、佐々木は「こんなことある?」って思ったそうです。そりゃそうだ、好きで憧れの人が自分のために詞を書いてくれるなんて。

・最初の方で、「ジャンプ」で連載中の漫画「ふつうの軽音部」にafoc「理由なき反抗(The Rebel Age)」が取り上げられた話をしていました。事前に知らされなかったそうで、自分の知らないところで事が起きていて「なんか気持ち悪っ」と思ったと言ってましたが、結局のところ「嬉しかった」というお話。

自分の知らないところで評価してもらったり、憧れの人と一緒にステージできたり、いつ何か起こるかわからないよなぁと思います。佐々木は常に上を求めてもがいているように見受けられるけど、私からすると素敵なことをたくさん成し遂げているすごい人だなぁと思っています。でも本人はきっと永遠に上を目指して探究し続けたいのだろう。

・ライブは佐々木の弾き語り、御徒町さんの朗読、セッション(朗読&弾き語り)という形式でした。1曲目、佐々木はステージのヘリに腰かけて、マイクレスで「Honey Moon Song」を歌ったのですが、会場が小さいのでマイクレスだと言うことが全く気にならない。普通の音楽のライブハウスとは響き方も違うのか、反響がすごくてド迫力でした。「Honey Moon Song」なだけに、佐々木が月で歌っているんじゃないか?と思うぐらいに、佐々木だけの宇宙が広がっているようにすら感じました。月行ったことないけど。

・「Summertime Blues II」を歌う前に、「こういうのトーキング・ブルースっていうカテゴリーかなって思ってたけど、御徒町さんの朗読を聞いていて、朗読かもしれない」って言っていたのが印象に残りました。確かに。ポエトリーリーディングとか言い方は色々あると思うけど、日本人には朗読ってしっくり来るかもなぁ。

・御徒町さんもステージで緑茶割りを飲むんだなぁって思ってたら、「楽屋にあったから緑茶と疑わずに飲んだ、酒が置いてあるとは」って話してくれて笑いました。「まあ、ロックの人だからね」って。ロックでも飲まない人もいっぱいいますけどねw

そして自身の詩集からいくつか抜粋して朗読を。「生きてることが辛いなら」には感激しました。森山直太朗のこの曲が好きなのです。初めて聞いた時、「生きてることが辛いなら いっそ小さく死ねばいい」という歌詞が衝撃でした。最後の「生きてることが辛いなら 嫌になるまで生きるがいい」というフレーズも好きです。説得力あるなと思って、励まされるでもなく、勝手に納得する感じがあります。

・朗読というものに馴染みがありません。何年か前に上野水上音楽堂のイベントでゴッチ(アジカン)が持ち時間内で好きな詩人の詩を朗読していたのを聞いたぐらい。あとだいぶ昔ですが、男女の俳優が会話形式で詩を朗読するイベントに行ったことがあります。(ちょっと眠くなってしまった…)

御徒町さんは、地べたに座って、丸椅子に座って、立って揺れながらなど、詩ごとにフリースタイルで披露する。原稿用紙に書かれた詩を、読み終わると1枚1枚床に落としたりしていて、動きがあって良かったな。朗読と聞くと、座って真面目にやるものだと思っていたから、自由だなぁと思いました。出来立てホヤホヤの詩には佐々木が登場したりして、曲を作る労力に比べたら、詩の方が自由度が高そうだと素人ながら思ってしまいました。

普段は孤独な作業が多いからと、御徒町さんはとても楽しそうでした。佐々木が弾き語りをしている間はゆらゆら気持ちよさそうに揺れていた。曲によっては、サビを御徒町さんがハモったり。御徒町さんが朗読をしている時は、佐々木がギターでBGMをつけていたのですが、ひときわ御徒町さんがノリノリだった様に思います。普段はBGMなしでしょうから、ギターでBGMが付くなんて気持ちが良いだろうな。

御徒町さんが朗読→その詩にメロディーをつけて佐々木が弾き語り、という見せ方も。こんなショーは見たことがありません。独特でディープな世界に浸るのが楽しかったです。

・御徒町さんは北海道の日高町で活動しているそうです。「何にもなくて良いところ」だと言っていました。なんとなく風景が見える気がしました、そういう生き方もいいなぁと憧れます。

図々しいのは承知ですが、曲を書くのは難しそうだけど、詩なら自分にも書けそうだし、表現は自由なんだよなと、御徒町さんの朗読を聞いていて思いました。「曲を書くのは難しい」というのも勝手な思い込みではあります。鼻歌で作曲する人もいるし、あれこれ制限を勝手にかけて難解だと思い込んでいるのは自分なんだよな、何事においても、ということも思ったり。曲と詩と人物を通して、様々なことに自由に思いを馳せた夜でした。参加できて良かったです。

カメラマンの方がいる、と認識しましたが、麻木さんだったのか(好きなカメラマンさん)。


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