見出し画像

金沢1泊ひとり旅~にし茶屋街編~

好きなバンドのライブツアーに合わせて、東京から金沢へひとり旅して来ました。2024年9月16日(月・祝)-17日(火)の1泊です。

上野駅から「かがやき」で金沢へ

🔹金沢駅

石川県には祖父母や従妹が住んでおり、幼い頃から馴染みのある場所です(祖父母は他界してしまいましたが)。
金沢を訪れるのは祖母のお葬式以来、6年ぶり。三連休の最終日なので、東京からの往路の新幹線は意外と空いていました。隣に誰も来なかったので快適。

「THE観光地」という場所へ出かけることが久しぶりなので、人の多さにとまどう。

金沢を観光するにはバスが便利ですが、全国共通のICカード(Suicaなど)はほとんど使えず。地方でバスに乗る時、ICカードを全国統一してくれ…と思うこと多々。

東口バス乗り場

都内や地方でたまにバスに乗りますが、金沢は運転手さんのアナウンスがいちいちとても丁寧だなぁ親切だなぁと思いました。さすが観光地。ありがたい。

連休中ということもあり、混雑が苦手なので、人が少ないエリアを目指します。まだ訪れたことのない「にし茶屋街」方面へ。

その前に、お昼を食べに香林坊近辺へ立ち寄り。金沢駅の東口から「金沢まちバス」(100円、Suica使用可)で香林坊まで乗り、そこから徒歩7分ぐらいの場所に目的のお店はあります。

バスを降りてから近い距離ですが、この日はめちゃくちゃ暑くて、少し歩いただけで汗だくでした。雨や台風よりは良かったけども、もうちょっと涼しかったらな。

暑いけど水辺は爽やか

🔹路地裏のスープ店「eden」

人様のブログで存在を知った、路地裏のスープ店「eden」が気になって、インスタから予約して訪問しました。小さなお店なので予約した方が確実だと思います。

この佇まいにワクワクする。秘密基地みたい。私が好きな東京の谷中エリアにも、こんな感じのヤナカアパートメントというシェアハウス型の複合施設があります。

入口は通常のアパートの玄関の場所ではなく、右側にありました。ちょっとわかりづらい。

前菜

ランチメニューは1種類です。仕入れる材料によってメニューが変わります。この日は「ハーブサルシッチャと野菜果物のスープ バゲットと前菜付き(¥2500)」。

新鮮な野菜たっぷりの前菜。人参のラぺがしゃっきしゃきで美味しかった。いちじくの生ハム乗せも添えてあり、いちじく好きとしてはテンション上がりました。
デザートメニューに「無花果のロールケーキ」もあって気になったのですが、この後の予定もあるので我慢よ。

野菜の素材の味がしっかり楽しめる調理。焼き野菜も好みでした。ケークサレまで付いてボリュームたっぷり。

サルシッチャと野菜果物のスープ

野菜果物のスープなんて初めてかも。ハイビスカスローゼルに、プルーンやブルーベリーが入っており、だから紫色なのですね。確かにブルーベリーの粒がありました。玉ねぎなどの野菜の優しい甘みに加えて、果物の酸味がちょっぴり感じられて、何とも滋味深い。

写真では見えづらいですが、サルシッチャの脂身もスープに溶け出して、程よいコクがありました。お肉が粗目のサルシッチャ、自家製ハーブも爽やかで食べ応えありました。

素材の組み合わせに独創性があり、プロの一品なのだけれど、どこか家庭的な雰囲気もあって優しいのです。近所にあれば、メニューが変わるごとに食べに行きたいなぁ。

とても暑い日だったので、自家製の梅ソーダも頼みました。乾ききったカラカラの喉にシュワっと爽やか。美味しい上に、見た目も可愛い。

「お味はどうですか?」と店主がテーブルごとに聞いてくれます。めちゃくちゃ美味しいです、という返事一択です。

帰りも外まで見送ってくれました。旅行で来たので再訪が難しいのですが、とお礼を伝えつつ。1人1人のお客さんを大切にする、とても丁寧なお店。金沢を旅行することがあれば、また訪れたいです。

店主の人柄が伝わる素敵なインタビュー。

お店の近くに「武家屋敷跡 野村家」があったので、ちょこっと立ち寄り。

中はほぼ外国人観光客だった。日本らしさを味わうのにはうってつけ。

🔹にし茶屋街

edenからにし茶屋街まで徒歩20分程度です。近いけど、暑いからバスに乗るか迷いました。

長町武家屋敷休憩館」でスタッフさんにバスと徒歩、どちらが最適か聞いてみたけど、どちらもそう変わりなさそうです。バスに乗るとちょっとだけ遠回り。

「金沢まちバス」は100円でありがたいのだけれど、あまりにも観光客が多くてギュウギュウで乗りづらかったので(人混み嫌い)(バスの運転手さんとても大変そう)、徒歩移動を選択。

川と空と雲のコントラストが最高だなぁ。車の往来は多いですが、歩いている人は少ないので歩きやすい。

やたらと飛行機雲

にし茶屋街は、ひがし茶屋街、主計町茶屋街と並ぶ金沢三茶屋街のひとつですが、かなりコンパクトです。観光客に人気なのはひがし茶屋街ということもあり、人が少なくて観光しやすかった。

目抜き通りはわずか100m程度

🔸西検番事務所

水色が可愛い「西検番事務所」は国登録有形文化財で、芸妓さんたちの稽古場や管理事務所となっています。中を見てみたいところですが、通常は一般非公開。

にし茶屋街には5軒の茶屋があり、在籍する芸妓さんは三茶屋街の中で最多なのだそう。昼よりも夜の方が賑やかなのかな。

🔸甘納豆 かわむら

にし茶屋街ではずせない、「甘納豆かわむら」でお土産を買います。

一番人気の「能登大納言」(甘納豆)、極上きな粉で作った州浜菓子、加賀棒茶と桜チップで燻製したカシューナッツ。

普段は甘納豆にあまり興味がないので食べる機会がありませんが、さすが名店、小粒でお豆がほくほくで、粒あん好きにはたまりませんでした。
スモーキーなカシューナッツも美味しかった。州浜も普段はなかなか買いませんが、どんなお味なのか楽しみ。

桃といちじくのかき氷

2階のサロン・ド・テ・カワムラ」はスイーツを食べられるカフェとなっています。お茶するつもりはなかったのですが、あまりの暑さにかき氷を頼んでしまった。

桃といちじくのかき氷は、小粒のいちじく、桃のコンポート、ライム味のメレンゲが散りばめられており、中にはヨーグルトのアイス。かかっているのはグアバソースです。色合い的にも合いますが、味的にもグアバと桃といちじくって合うわね。別添えの紅茶ソースは味変用です。

火照った身体が一気にクールダウン。私はすんなり入店できましたが、席数が多くはないので、途中で待ちが発生していました。スタッフの数も多くないので、出て来るのも少し遅いかも。

🔸落雁 諸江屋

らくがんも普段は食べないのですが、せっかくなのでお土産を買います。
店内で目に止まったのが「生らくがん」という文字。昨今、なんでも「生」をつける傾向ですが、らくがんにも生があるとは知らず。

笑顔が素敵なお店のお姉さんに、「生らくがんって、何が生なのですか?」と質問すると、丁寧に教えてくれました。水あめやはちみつが入っていて、通常のらくがんよりも口当たりが滑らかだそうです。なるほど。

試しに詰め合わせを購入

3種の詰め合わせを購入。「万葉の花」は和三盆、「濃茶楽雁」は抹茶、「加賀宝生」は間に羊羹がサンドしてあります。

右のお豆は「甘納豆かわむら」

普通に美味しい和菓子だなという感想です。しっとり(水飴やはちみつ)しているけど、甘さが強めで確かにらくがんだなとは感じる。特に抹茶が好きでした。「加賀宝生」は見た目にも可愛くてお土産に喜ばれました。

時間があれば、ほど近い「忍者寺(妙立寺)」にも立ち寄りたかったな。子供の頃に親戚一同で遊びに行ったことがあるのですが、事あるごとにみんなから「ミ~アちゃんは忍者寺がお気に入りよね」と言われていました。
詳しく覚えていないけれど、確かに仕掛けが面白くて楽しかった記憶があります。そのうち再訪したいな。

にし茶屋街から、ライブ会場近辺までは徒歩30分ぐらい。バスに乗るか迷いましたが、せっかくだし景色を見ながら歩きました。

風鈴が吊るしてあった。涼し気な音が響いていました
「21世紀美術館」は何度も訪問しているので今回はパス

🔹ル ミュゼ ドゥ アッシュ KANAZAWA

石川県七尾市出身のパティシエとして著名な辻口博啓氏のカフェへ。辻口さんのお店は東京にもたくさんありますが、ここは能登・金沢・加賀等石川県を中心とした北陸の食材をふんだんに使用して地産地消にこだわっているそうです。

石川県立美術館の中にあり、ロケーションが良いので人気。連休だし思ったより混雑しており、30分ぐらい待ちました。調べたら12年ぶりの訪問でしたが、前は整理番号発券機はなかったな。

個人的に、辻口さんのスイーツはチョコレート菓子が一番美味しいと思っています。この「ミュゼ」は、中がふんわりのショコラムースで、ほのかにレモングラスが香る。外側のチョコレートが絶妙な口どけで、うっとりします。珈琲とセットで¥1,155なので、東京に比べてリーズナブルだなぁと思う。

昔、六本木に辻口さんのチョコレートのお店「ル・ショコラ・ドゥ・アッシュ」があって、会社から近かったのでたまに行くのが楽しみでした。閉店しちゃって残念。穴場のような場所にあったので集客が難しかったのかも。(本店は銀座にあります)

🔹本多の森北電ホール

本多の森公園、もっと涼しかったらここでぼーっとするのも気持ち良さそう

ライブ会場の「本多の森北電ホール」まで、カフェから5分程度です。夕方はだいぶ涼しくなってきました。

駐車場にツアートラック発見
とても見やすいホールでした

ライブの感想。

🔹金沢おでん

ライブ後の1杯が染みるー

ライブ後に「金沢おでん」を食べに。実は食べたことがありません。祖父母の家で食べたこともなかったし、2人とも金沢がおでんの街だなんて知らなかったと思います。金沢=おでんという認識って、割と最近ですよね。

居酒屋「大関」は、地元のお客さんが多く来ていました。おでん以外のメニューも人気。

おでんだしがしっかり濃くて美味しかったです。牛すじがめちゃトロトロで絶品でした。
手前は、しのだ巻(ゼンマイを薄上げで巻いたもの)。あっさり食べられる。
売り切れになっている具もけっこうあって、ちょっと残念でした。

本当は、他に行きたいおでん屋がいくつかあったのですが、もともと月曜が定休だったり、臨時休業だったので行けず。

以下はまたの機会に。

・菊一

・高砂

・金澤おでん 赤玉

帰りも駅近くのホテルまで30分ほど歩きます。昼間は賑わっていた武家屋敷界隈も、この時間はひっそり。

🔹天然温泉 加賀の湧泉  ドーミーイン金沢

金沢駅の東口にほど近いドーミーインに泊まりました。大浴場のあるビジネスホテルが好きなのですが、コロナ以降はドーミーインがかなり値上がってしまったイメージです。この日は、連休最終日だったせいなのか、1万円以下の価格だったので予約。

ビジホなのに木目が高級感ある

デザートは駅の「Rinto」で買ったブルボンの加賀棒ほうじ茶アイスと能登の塩サイダー。食べてから大浴場へ行きます。

大浴場が15:00~翌10:00までやってるの最高。夜遅くに閉まっちゃうと、あまりゆっくりできないなと焦ってしまうので。

内湯と露天風呂があったので、内湯・水風呂・露天・水風呂・内湯・ととのいイス・露天・水風呂・ととのいイス…といった風に延々と1時間半ぐらいリピートして、すっかり整いました。

中でも内湯にあった寝湯が良かったな。寝転がってゆったり。天然温泉とのことで、柔らかめのお湯が気持ち良かったです。

サウナもありましたが(オートのロウリュ付き)苦手なので入らず。サウナに入らなくても、ととのいイスでぼーっとする時間が良かったなぁ。満月が近かったのか、キレイな月が空に見えて、風呂上がりの身体にちょうど良い夜風が当たり、そのまま朝まで寝そうな快適さ。

やっぱり温泉、お風呂って癒しだよなぁ。お客さんはそこそこいましたが、大きめの大浴場だったので混雑というわけでもなく、湯船に誰もいないこともありました。

あとシャワーヘッドがリファだった。ミストシャワー最高。アメニティもPOLAのアロマの香りがとても良いもので癒されました。ドーミーインはやっぱりお風呂が好きだなー。

本日の大まかなルート。金沢駅⇒(バス)⇒eden⇒(徒歩)⇒にし茶屋街⇒(徒歩)⇒アッシュ⇒(徒歩)⇒本多の森⇒(徒歩)⇒大関⇒(徒歩)⇒ホテル

体調がやばそうだったらバスに乗ろうと思っていたけれど、意外と歩けました。

2日目に続く。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?