【小休詩】リバイアサン

早朝/
/リバイアさんは悩んでいた
今日はバハ武藤くんと
初めてのデートなのだが
何を着て行ったら良いか
わかんなかったのだ

朝/
/リバイアさんは焦っていた
やはり着て行く服は決まんないし
髪型も思い通りに決まんないし
挙句トイレにスマホを落とし
対処法もわかんなかったのだ

昼/
/リバイアさんは困っていた
バハ武藤くんはやさしく
ゆっくり選んでねと言ったが
ドリアって何？ペペロンチーノ？
マッシヴ・アタックって料理なの？

夕方/
/リバイアさんは辟易していた
会話しなきゃ場がシラケる
映画の戦闘シーンがエグい
武藤くんのプレゼントが重い
何が楽しいかわかんなかったのだ

夜/
/リバイアさんは疲弊していた
繋いだバハ武藤くんの手汗が凄い
この後Kissとかされたらどうしよう
バハ武藤くんがわかんなかったのだ
自分の気持ちがわかんなかったのだ

政治哲学も国家も神も

リバイアさんは沢山のことが
本当にわかんなかったのだ
まともな"わかった"なんて
歴史上にはたして一つでも
有ったのか怪しいもんだけど