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遙野灯
2021年11月11日 20:33
音には色彩があると思う。 講堂での授業が終わって、漫然と座っていた。誰かに話しかけられたいとか、誰かと帰りたいとか、そんな陳腐な理由はない。ただ座って、授業の後に講堂に残り、ピアノを弾いている、小鳥のように賑やかで、馬鹿みたいに無邪気なクラスメートたちを、ぼんやり眺めていた時に違和感を感じたのだ。 ショパンの子犬のワルツを、毒々しくて派手で甘過ぎる外国のキャンディの包み紙が、バラバラと天