頼ってはイケないモノ
前回までのあらすじ。
10年くらい勤めていた会社を辞めて、将来の展望もなく自宅警備を始めたKくん。
お金がないと不安で不安で不安で不安で仕方がなくなるわたしは、なんとかKくんを働かせようとします。
ほどなく見つけてきた会社に3ヶ月ほど働いていましたが、ある朝
「もう働けない」と訴えるKくん。
とりあえずその日Kくんを休ませることにはしましたが、
はて、わたしはこれからどうしたらいいんだろう。。。
そしてやってはいけない最悪の手段を思いついてしまいます。
ー統合失調の妹と弟の経験がある母親にどうすればいいか、聞いてみよう。。。
わたしも会社を休むよう言われ、とりあえずそうしました。
はたして母親は実家から妹を連れて飛んで来ました。
ー来てほしいとは言ってない。
「こういう時はゆっくり休んでもらいなさい。あんたも疲れたろうから休みなさい。」と台所に入りありあわせの材料でスープを作り、コンビニでとりあえずしばらく食べられる分のおにぎりを買って来ました。
母親とこれからどうしたらいいのか、どうしてこんなことになったのか、の話をしていたと思います。
母親の隣で妹が神妙に話を聞いていました。
ーなんで妹もくっついて来たんだろう。統合失調は、もうよくなったのかな?
母親はわたしの話を聞いていましたが、最後に憐れみを込めてしみじみと言いました。
「あんたは、本当にキツいねぇ」
ーは?
ー今ここでそれを言うの?
ー誰のせいでわたしはこんなにキツくなったと思ってるんだ??それこそアンタのせいだろ!?
わたしの頭の中では
ーーーーーーアンタのせいだ!!!!!
というのが木霊していました。
ーーーーーーー帰れ!!!!何しに来たんだ!!??
ーーーーーーー今すぐに帰れ!!!!!!
心の中で叫びました。
実際にできたことと言えば、唇を噛んで泣きながら母親を睨みつけるだけ。
小さい頃と何らかわっていませんでした。
蛇に睨まれた蛙になったわたしを憐れみを込めた目で見ながら、母親は妹を引き連れて帰って行きました。