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こぼれ話~母として、スポーツ栄養士として、私が考える「両立のために大切なこと」

Jリーグクラブなど複数のチーム・アスリートと契約を結び、栄養のサポートを行う佐藤彩香さん。家庭では一児の母でもあり、仕事と家事・育児の両立は欠かせません。出産しても仕事を続ける選択をした佐藤さんへ、心境の変化、大事にしていることをお聞きしました。


Q.現在のお仕事を教えてください。

アスリートへの栄養指導や食事提供を仕事にしています。

特定のチームに専属というわけではなく、いくつかのところと契約を結ばせていただいていて。どうしても紹介の形でお仕事をいただくことが多いので、現状はサッカーが大半、それ以外にバスケットボールや陸上競技にも携わらせていただいています。

Q.スポーツに関わる仕事をしながら、妊娠・出産というライフステージを迎えることに不安は無かったのでしょうか?

不安はありました。もっと言えば、20代後半くらいから「いつかは妊娠・出産という、ある意味ひとつの壁にぶつかるだろうな」とは思っていたので、「どうやったら働き続けられるだろう」というところはその頃から考え始めていましたね。

Q.実際にお子さんができて、働き方に変化はありましたか?

オンラインで対応することが増えたと思います。もし対面で、となると、電車移動だけで往復2時間ほどは見なければならないので、それを避けられる手段があることはとても助かっています。

それと私の場合、出産前は合宿の帯同で1か月ほど家を空けることもあったのですが、子どもができてからはさすがにそれが難しくなって。ただそれは想定できたことでもあるので、予め信頼できる栄養士の方たちとチームをつくって、合宿のような仕事だけはそのチームの中から行ける方にお願いするようになりました。

こうして“自分でやること”と“誰かに任せること”を棲み分けられるようになったことは大きな変化ですし、20代の夢を持った栄養士の方へチャンスを掴んでもらうことにも繋がっているように感じます。


Q.仕事と家庭を両立するために、心掛けていることはありますか?

できるだけ無駄な時間をつくらないように心掛けています。自分のことだけをやっていた時よりもどうしても時間が限られてくるので、いつ・何を・どのくらいの時間をかけてやるかということを頭で組み立てておくイメージです。

あとは保育園から子どもが帰ってきてから寝かしつけるまでの3時間は、可能な限り仕事を入れない。子どもとの時間をそこでしっかり取りたい、という思いもあって、切り替えは大事にしているかもしれません。



Q.栄養士として家庭と仕事の両立を目指している方も多いと思います。佐藤さんからアドバイスやメッセージをお願いします。

私自身のスタンスでもあるのですが、「常に7,8割を目指す」ことが大事なのではないかなと思います。

私も最初は“子供のために!”と完璧を求めて、自分がいっぱいいっぱいになりました。その当時の自分はどこか常にイライラで、旦那にも子供にも迷惑をかけていたと思います。だからこそ何から何まで自分でやろうとしない、夫など周りの人を頼れる時には頼る!あとは、例えば「今日は子どもと過ごそう」と決めたら、お惣菜を買って料理は少しお休みする、そうやって少しずつ考え方をシフトするようになりました。

必ずしも完璧を求めず、70点、80点がずっと取れていれば十分かなと思うんです。そうしないと自分が苦しくなってしまうし。家庭と仕事を両立する上でも「完璧じゃなくても大丈夫」という心持ちが重要なんじゃないかなと思います。


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