理想と違ったら絶望しますか?
子どもに対して愚痴の多いご家庭は、保護者様の期待値が高く、それは親目線の話であることがほとんどです。
親が思う、自分の理想と現実にギャップがあることを不満に思っていらっしゃるのでしょう。もしかしたらご自身もそのように教育されてきたのかもしれません。
このように子どもに対して大きな期待をかける保護者様は、
自分が果たせなかった夢を叶えたい
かつて経験した失望を埋め合わせしたい
といったように、無意識のうちに我が子でそれらを果たそうとしているように見えます。そうなってくると、もはや子ども自身はどうでもよくなっているのではないでしょうか。
親の気持ちが優先、自分の物差しに合うか合わないかが一番大事になってしまっています。
子どもに対して困った、言うことを聞かない、という保護者様は、すでにそんな状態になっていることが多いです。そしてご本人は無意識にしていることなので、悪気は全くありません。子どものことを思ってやっている、私ばかり気に病んでいる、と言います。
目標と理想のギャップ
前回、目標・目的を明確にすること等を5つのプロセスで解説しました。ぜひこちらもご覧ください⇩
目標を見出したら、その目標に対して今はどのような状態にあるのかをはっきりさせる必要があります。現在地の把握です。
現在地が確認できて初めて、目標に向けて行動できますし、方向を誤ったときには軌道修正することもできます。
ここで大事なのは、子ども自身の思い込みです。目標を立てた時点で、なんとなく目標に近づいた気持ちになってしまうのを防ぎます。そのためには、主観に囚われず、自分自身を客観視できる視点を持つことが大切です。
➀周囲の大人から見た子どもの現状はどうか?
➁コーチ(親)から見た子どもの現状はどうか?
➂子ども自身が自らを客観視した時の現状はどうか?
これらの3つの視点で現状を把握することによって子どもの気づきが深まります。年頃の子どもにとっては、➁の親から見た現状を伝えられるとムッとしてしまうことがあるので気を付けなければなりません。
これによって自らを客観視したことで、現状が思ったよりも目標に対して遠い、劣っているなど分かったとき、それを受け止めるのは辛いことかもしれませんが、目標が具体的かつ本人が自ら立てたものであれば、どうやって乗り越えていくかを一緒に考えるのは大変どころか、むしろ前向きで楽しい気持ちになるかもしれません。それこそ、コーチの役割なのではないでしょうか。
コーチの関わり方
子どもが「どうでもいい」とか「やりたくない」などとネガティブな感情を持った時、コーチはまずその感情を受け止めます。
そして、傾聴し、子どもの意識が少しずつ前へ(外へ)向かうよう促します。
このやり取りを経て、子どもは自分の現状と向き合っていくようになるのです。
さらに、子どもが自分を客観的に見て現状と向き合えるようになるためには、➀の第三者からのフィードバックが必要です。コーチは見たままを子どもにフィードバックして、それを受けてどう感じたか?と子どもに質問し、本音を引き出していきます。
それによって子どもはオートクラインの状態となり、自己認識が高まっていくのです。
大人の主観ではなく、子どもの主観で!
思い込みの主観は危険。どう見られているか、ありのままを伝え客観視するトレーニングが必要ですね。
子ども自身が自らを客観視するための質問例
・今、どんな状態かな?
・どこまでできてると思う?
・目標達成が100点だとすれば、今は何点くらい?
ぜひお試しくださいね♪
次回は子どもの居場所について書こうと思います。
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