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通学電車
朝7時半
駅は通勤通学に急ぐ人で混み始めた。
私の胸はドキドキ早鐘を打つ
人混みの向こうにある
駅のベンチ
恐る恐る恐る
人混みの向こうをみる
いた!
ホッとしながらもドキドキ
駅のベンチに座る男子高校生
いつも、難しい顔をして
本を読んでいる。
電車到着のアナウンスが流れた
彼はメガネを掛け直し
本をカバンにしまい、長くなり出した列に
並んだ。
私に気づくことはない
あたりまえか💦
一人ツッコミしながら
私も少し離れた列に並ぶ
ホームに電車が入ってきて
開いたドアから人が溢れ出てきた
人の波に押されながら
なんとか、持ちこたえ、電車に乗り込んだ。
車内はぎゅうぎゅう詰め
息苦しく
蒸れた匂いが充満する車内
彼の姿を探すが
小柄な私は彼の姿を見失ってしまった
ちょっと寂しい
だけど
今日もいた!
私は嬉しくなって
誰にもみられないように
持っていた参考書で口を隠して
ニコッと笑って
ちょっとだけ
幸せを感じていた