酸素吸入
酸素吸入
冷たい空気を
口の周りに感じながら
どうかどうか
助けて
どうかどうか
無事に生まれて
痛みに耐えながら
私は祈った
分娩室の警告表
一つ一つ上がっていく
産声はまだか
医師の叫ぶ声
看護師さんの
「頑張って!」
緊迫感漂う中
吸引で生まれた君
君は泣かなかった
何故泣かない?
不安になる
頑固なのはこの頃から?
医師がペシペシとお尻を叩く
しょうがないな
泣いてやるか
小さな泣き声
こうして
彼は「人生」という名の海に
頼りない
私という船に乗り出発
君は
こんな母でよかったかい?
よそのお母さんを見る度に思う
そんな君が
「うちの親は、よその親より変わってる、
でも、うちの親が一番良いよ」と。
またまた、と言いながら
こっそり涙ぐんだのはナイショ
息子よ!
誕生日おめでとう!
君の人生はまだまだ始まったばかり。
楽しい事ばかりではないけれど、
君の力を動力して、生きてくれ!
君の笑顔が
私への1番の親孝行
あ…
できたら、早く、初孫を…
いや、いいよ
自分の人生を謳歌してくださいまし
お誕生日おめでとう
そして
生まれてきてくれてありがとう
あれ?
詩を書くつもりだったのに…
あれれ
散文に
いや
これ、エッセイだ
やっちまった〜
まっ、いいか😅